タケノコmaxのパソコンでオーディオ

最新の科学ニュースを気軽に楽しめるバラエティ番組としてよく見るNHKの「解体新ショー」だが，3月13日の回はうっかりしていて見逃した。たいてい木曜午後に再放送があるが，今週は大相撲中継があるので今のところ未定。

ホームページによると，今回は聴覚や音楽に関するネタもあったようだ。人が部屋に入ってくると遠くにいても何となくわかることがあるが，そういった「気配」を感じるのは，耳が環境雑音の変化を聞きとっているためらしい。やはり人の聴覚は無意識のうちに微細な音にも敏感に反応しているようだ。

また，音楽を聴くと心が安らぐことがあるが，これは人が生まれながらに持っている性質らしい。人の音楽の好みには文化的な背景や環境もかなり影響しているのだろうが，一方でどの国の赤ちゃんにも普遍的に好まれる音楽もあるということか。それから，男性はこの状態になると男性ホルモンが減少し，女性への興味が薄まるらしい。最近音楽に刺激よりも安らぎを求めるようになりつつある私などには嫌な情報だが・・・



ただこの「解体新ショー」，番組自体が今年度で打ち切りになったらしく前回が最終回だったようだ。ゆるめの教養番組として気に入っていたのだが・・・。一方，webザテレビジョンにはNHKの4月からの新編成についての記事があるが，それによると，品川庄司とAKB48が登場する科学エンターテインメント番組「すイエんサー」が新たに始まるようだ。YouTubeにパイロット版があったので見てみた。「ためしてガッテン」で取り上げられてもよい感じのネタだが，構成としては「解体新ショー」よりさらに「軟」の方向にシフトし中高生がターゲットにされている印象。


どうせそちらの方向に行くなら，教育テレビの「○○の国の王子様」のように色々な意味で「ぶっとんだ」構成にしてもらいたい気もする。昨年始まったのだが，ハリセンボンの２人がかぶる妙な着ぐるみと専門家による微妙なコントと，かなり強烈なタッチのアニメによって書道などを紹介する斬新な教養番組だった。ただし，こちらはシュールすぎたためか（笑）早くも放送終了になっている。（ホームページにはそのように書かれているが，Wikipediaによると4月からもあるようだ。出演者はハリセンボンから柳原可奈子と有吉弘行に変更されているようだが。）同じく昨年始まった「世直しバラエティー カンゴロンゴ」も，ドラマとフリートークで漢文を紹介するというもので，監修の明治大学 加藤徹氏が自ら出演したり，MTV「トレインサーファー」などを手がける中尾浩之監督による独特のアニメがあったりと意欲的な番組だったが，同様に打ち切りになっている。



新編成ではドラマ枠が拡大しているということだが，ドラマを見ない私には目ぼしい番組が少ない。ただ，1組の芸人が30分かけてネタを披露する「笑・神・降・臨（しょうしんこうりん）」はおもしろそう。バナナマンの出演したパイロット版を見たが，芸人による長尺のネタを見る機会があまりない今のテレビでは貴重だろう。


それと，「赤塚不二夫なのだ！！」でのみうらじゅんらのフリートーク（なぜかまだYouTubeにあった）や，正月にやっていた「新春TV放談2009」のような，鋭い話者たちによる制約の少ない雑談をもっと聞きたい。雑談といえば，1月にNHK総合で再放送されたBShiの「日本ナンダコリャこれくしょん 今度は俳句だ！」はかなりおもしろかった。いとうせいこうやなぎら健壱，俳人の金子兜太らが，他人が作った奇想天外な句を持ち寄り採点しあう句会という趣向だったが，型破りな俳句を知ることで俳句の基礎が再確認できる教養番組であると同時に，90近いとは思えない快活さで自信満々に語る金子や彼に媚びて点数を稼ごうとする者，独自の説を展開する者，そんな彼らをうまくまとめるいとうなど，個性的な話者による自由な雑談を楽しむバラエティとしても見ごたえがあった。他にも日本絵画の回などがあったようだ。せめてBSで再放送してもらいたいところ。