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■世界の三大商人は常にキャッシュ第一主義者である
世界の三大商人とは、華僑、印僑(インド商人)、ユダヤ商人 と言われている。 華僑とユダヤ商人は世界中で活躍し、インド商人も中東アジアや アフリカ地域で広く活躍している。 この人たちは、基本的に異国の地で商売を行っている。 そして三大商人の共通点は ・商才に優れ、異国の地でも頭角を現し ・キャッシュしか信用しないから現金取引 ・他人のふんどしで相撲を取る(過大な投資はせず他人のものを惜りる) ・投資回収は3年ぐらいで、資金運用はスピード第一 と私は思っている。 長い歴史の中でひとたび戦争や動乱が起これば、異国人の彼等は 人種迫害を受け、財産を没収され国を追い出されることもしばしば であった。 広大な邸宅も高級な家具・調度品も持ち出すことはできない。 彼等がどこでも通用する現金しか頼りにしなくなったのも、 あらゆる難事を経験してくれば当然だろう。 したがって彼等は現金商売を主とする業種を選び、ゲンナマ (各国の現地通貨よりも世界に通用する金・ドル・宝石)を重要視する。 この個人主義のかたまりのような民族は、日本人のように地域に密着して 連帯しているような農耕民族とはまったく価値観が異なる。 彼等は「自分の利益」を第一とし、 「権利の最大化を主張し、義務の最小化を狙う」。 売り手の請求どおりに代金を払うことは買い手の負けだと考え、 現金でその都度決済していく。 日本的な信用決済など通じない。 そういった中から今日、アメリカからもたらされたグローバル スタンダードとして「キャッシュフロー」が言われているのであろう。 キャッシュフローではピンとこない人も、 「使えるカネを増やし、カネ回りをよくする」と言えば、 流行でも何でもなく、事業経営にとって本質的に重要なことだと おわかりいただけよう。 これは何も華僑・印僑やユダヤ商人だけではなく、我々日本の 経営者にとっても共通の課題であるはずだ。 近年、「キャッシュフロー計算書」の作成が上場会社に義務づけられたが、 中小企業ではあまり定着していない。 「わが社では資金繰り表でおカネを回しているので、 キャッシュフロー計算書がなくても」とおっしゃる方もいる。 確かにキャッシュフロー計算書を作っただけでキャッシュフロー がよくなるわけではない。 大切なことは、常にキャッシュ(現金第一)志向で、 経常利益が出たらその同等金額以上にゲンナマが増加しているか、 事業に使えるゲンナマがいくら残っているのか、 どうしたら増やすことができるのか、 経営者の体に染みわたっているかどうかである。 その意味で、島国日本人は、信用主義、信頼主義の中でぬくぬくと育っており、 世界の生き馬の目を抜く社会では弱いのかもしれない。 (「カネ回りのよい経営」井上和弘著より) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.02.11 10:00:58
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