(1)リッツを知る
「リッツの存在を伝えるのは、リッツだけではない」
雑誌を読んでいたら、「リッツ」というヘアサロンのスタイリスト
が載っていた。
なかなかいいヘアスタイルをつくっている。
「あ、この髪型、いいよね。ここに行ってみようかな」と思う。
あるいは、友達が「気に入ったサロンがある」と言っている。
「リッツ」というサロンらしい。
雑誌、紹介、口コミなど、様々な経路で、お客様はリッツの存在を知る。
もちろんこの時点では、僕らはお客様とはコミュニケーションを
とっていない。
この瞬間に対する心構えとは、常日頃から持つべき気持ちの話だ。
リッツを紹介してくれた人・・・雑誌なら編集者、ライター、紹介
してくれたお客様に対して、
「リッツのことを教えてくれてありがとう。
いらしていただくお客様には、絶対に満足してもらいますよ」
という、気持ちの上での約束をするんだ。
もちろん、紹介のされ方(たとえばメディアでの扱われ方)にも
気を配る必要があるだろう。
でも、まずは気持ち。
この気持ちがなければ、「お客様は勝手にやって来るもの」
と思ってしまいかねない。
お客様がリッツに来るにいたった動機をよく考えることは、
お客様を知るということの第一歩にもなる。
(「すべては記憶に残るサービスのために」金井豊著より)