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カテゴリ:’09夏ドラマ
『任侠ヘルパー』第2話の視聴率は、初回の17.5%より大幅に下がって、13.8%でした。 私は、とても良かったと思ったんですが、残念です。
今回のテーマは、「オムツとプライド」でした。 真面目に、介護の話やりすぎて、若い人から敬遠されたのかも? 私は、介護では、排泄の話は避けて通れないことだと思います。 でも、介護をテーマにしたドラマって、いつも綺麗事ばかりで、そういう暗い部分、いつも隠してて、不満でした。 このドラマは、前回、施設でいきなり尿をかけられて、今回、オムツの強制の話。 車椅子が倒れて、トイレに間に合わず、失禁したシーンまで出て来て・・・ 津川さん、よくやってくださいました。 本当、このドラマ、リアルです。 それでも、オムツはしたくないというプライド。 失禁してしまったら、恥ずかしいという気持ち。 誰でもそういう気持ちあると思うんですけど・・・
「好きで人の世話になってる奴はおらん!」という本村幸三(津川雅彦)さんのセリフ、胸に刺さりました。 皆、健康が一番で、介護を受けるようにはなりたくないですね。 でも、体が不自由になってしまって、思うように動けなくて、ついつい、ヘルパーさんに八つ当たりして、嫌われて、施設を転々・・・ 以前は、柔道4段で、元関東柔道大会シニアの部で優勝を争いました。 10年間、負け続けた相手に会いに、翼 彦一(草なぎ剛)の付き添いで行きました。 車椅子で歩くのが大変なのに、目的地の近くへ着いたら、車椅子を預けてしまって、無理して歩いて・・・ 本村さん、相当、プライド高いですね。 でも、ようやく着いた柔道場に、ライバルはいませんでした。 彼の家へ行きました。 認知症で、ヘルパーにオムツを宛がわれていました。
本村「来るんじゃなかった。 あんな姿、わしに見せたくなかったろう」 彦一「大丈夫だろう。 あんたのこと、分かってねえよ。 快適そうだったじゃねえかよ。 何から何まで世話してもらってよ」 本村「好きで人の世話になってる奴はおらん!」
その通りだと思います。 世話する側も大変ですが、世話される側も辛いんですよね。
でも、新しくフランチャイズになったハートフルバード社は、介護の効率を重視。 なるべく多くの入居者にオムツをさせて、ヘルパーの効率を図りました。
確かに、現実に、そういう介護施設もあります。 オムツをさせないと、排泄補助をしなければならないので、ヘルパーの手がかかるそうです。 でも、入居者の回復を促すためにはオムツをしない方がいいと、ドキュメンタリーで、オムツを減らした良心的な施設の紹介を見たことがあります。 このドラマは逆で、入居者のために、手間をかけていたのに、効率のために、オムツを無理矢理強いるように命じられました。
ヘルパーがボランティア精神でやるか、 介護報酬に見合った介護で、入居者に納得してもらうか、 そのどちらかだと、羽鳥 晶(夏川結衣)は言いました。
タイヨウ以外の施設は、オムツの着用率が上がりました。 でも、タイヨウは、オムツの着用率が上がりませんでした。 彦一だけでなくて、園崎康弘(大杉漣)さんの強い意志もありました。 理想主義と馬鹿にされましたが、こういう施設に頑張って欲しいものです。
最後の方で、彦一が、羽鳥 晶(夏川結衣)に言った言葉、 彦一「ジジババは、プライド、持っちゃいけねえのかよ」 この正論、難しいですね。 効率重視の介護は受けたくないものです。 プライドを守る介護。 そんな理想の介護を受けられたら、幸福かもしれません。
本村さんは手がかかるということで、退去させられてしまいました。 本村さん、彦一の桜吹雪の刺青を見たことは結局、誰にも話しませんでした。 でも、しっかり彦一に、桜吹雪という仇名をつけて呼んでいましたけど。
移転先から彦一に手紙をくれました。 慣れれば、オムツも悪くないとのこと。 来年の柔道大会シニアの部出場を目指すそうです。 前向きに頑張っていて、素敵なおじいさんでした。
羽鳥涼太(加藤清史郎)君は、いじめを受けていました。 たまたま、皆に暴力を受けているところに、彦一は遭遇。 でも、いじめた相手を叱らずに、涼太に 彦一「何でやりかえさねえんだ! プライドねえのか! 強くなりたくねえのかよ!」 その怖さに、いじめっ子達は逃げて行きました。
涼太君は「弟子にしてください」と何度も頼み、ようやく彦一の舎弟にしてもらいました。 涼太君がタイヨウに来て、彦一と仲良く話しているのを見て、 晶は「息子に近づかないで」と言いました。 晶は、涼太君がいじめられていること、学校の先生に言って解決したと思っているようです。 「ちくった」と逆に、悪くなっていたのですが・・・ お父さんがいないので、代わりに、彦一が喧嘩の仕方を教えてやるようです。
やっぱり、涼太君、可愛いですね。 真面目な話の中で、涼太君の存在は光っています。 そして、四方木 りこ(黒木メイサ)も光っています。 いつも彦一を見守っていますが、怒った顔が素敵で、ヤクザにピッタリでいいです。 包丁、怖かったです。
コメディではなく、真面目な介護の話だったので、これから先、視聴率がどうなってしまうか、少し心配です。 でも、介護のドラマとしては、実際の介護現場の直面している問題をリアルに描いていて新鮮です。 視聴率を気にしないで、このままの路線でいって欲しいものです。
【2話粗筋】 (公式HPより) 翼彦一(草なぎ剛)は、施設の顧問・羽鳥晶(夏川結衣)の効率最優先の方針に嫌気がさしていた。晶は、スタッフの負担軽減のため、自立歩行の難しい人にはオムツを着用させろ、と言うのだ。ヘルパーでも、和泉零次(山本裕典)は賛同するが、美空晴菜(仲里依紗)らは違和感を覚える。 そんな中、車椅子の入居者・本村幸三(津川雅彦)は、オムツの着用を断固拒否。それでも施設で推奨されているから、と彦一がオムツを履かせようとすると、ステッキで脚を引っ掛けられてしまう。カッとなった彦一は掴みかかるが、本村は動じない。それどころか、ユニフォームの下の刺青を見られてしまう。 本村は、腕っ節が強い上に乱暴で殴られたヘルパーもいるらしい、と噂を聞いた四方木りこ(黒木メイサ)は、鷹山三樹矢(薮宏太)、黒沢五郎(五十嵐隼士)、六車雅人(夕輝壽太)らに、そんなにやっかいな老人ならば、オムツを履かせたら手柄になるのでは、と話す。早速、りこ、五郎、二本橋賢吾(宇梶剛士)が向かうが、本村を説得することはできない。 翌日、彦一はオーナー・園崎康弘(大杉蓮)から、本村の外出の付き添いを頼まれる。本村は刺青のことをちらつかせ、半ば強引に彦一を連れ出す。彦一を従えて車椅子で駅に降り立った本村は、さらにバスに乗ると言うと、ステッキをついて立ち上がった。知り合いに車椅子姿を見られるのが嫌だという本村。彦一はため息をつき......。
【視聴率推移】 (関東地区) [1話]17.5% [2話]13.8%
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