テーマ:猫のいる生活(136689)
カテゴリ:怪猫・愚犬
洋館の隣の家に住む子は、毎年本当にのんびりと夏を過ごす。妹は十四、兄は十五、楽しい盛りのはずだ。二人ともおとなしく、気立ての優しい素直でまっすぐな子で、仲がいい。
その年頃だったアタクシは妹と取っ組み合いの喧嘩をしていた。 この兄妹は、アタクシ達が長期留守にする時などおこずかい稼ぎに怪猫の世話をしてくれたりする。安心して任せられる。どうやらアタクシ達が宜しく頼んで出かけると、二人して洋館に臨時引っ越ししてくるようだ。ムーミンの大きなテレビで映画の有料チャンネルを深夜まで見るのが主な目的らしい。予定より早く帰ってきたりすると、二人の友達まで数人テレビの前に並んでおとなしく観ている。「寝室使ってね」と言い残しておいても必ずスリーピング・バッグ持参でテレビの置いてある部屋で寝る。 前記の様に恥ずかしくも洋館は手入れが行き届いていないので、時々帰宅すると「ダイニング・ルーム、掃除機かけておきました」とか、「キッチンの床をちょっと拭いておきました」とか、とてもとても微笑ましい置き手紙がある。思わずおこずかいをはずんでしまうが、二人とも揃って「これでは多すぎます、困ります」と本当に困った顔をするのでそれが目的だとも思えない。 でもやはり子供だから、せっかく奇麗にしてくれた所とは別な場所がポテトチップのくずだらけになっていた、という時もある。そういう所が可愛い。 怪猫も、ズウタイが大きな割にはとっても寂しがり屋なので、二人がいてくれると嬉しいらしい。スリーピング・バッグで寝ていると、必ずどちらかにもぐりこんでしまうそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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