カテゴリ:不思議な友
親友Bはいつも爆笑の渦の中心にいる好美青年である。
面白くて、ジャズ・バンドのスタンド・ベース弾きで、頭脳明晰で、サッカー・ティームのストライカーで、はっきり言ってカッコイイ。なのにとってもシャイで純情。アタクシの楽しい同僚でもある。 そんなB(イギリス系)と親友のP君(ブラジル系)はその絶妙なコンビでサッカー・ティームの核心。この二人はいつも一緒、まさに「男の友情」。なんだか眩しい。 そのP君が先日幼い息子のAちゃんに本を読み聞かせていた。 その晩は「ジャングル・ブック」だったそうだ。読み終えてから様々な登場人物の話をする。 P君:「バルー」はなんて言う動物だったっけ? Aちゃん:クマ!クマ! P君:よーくできました!じゃあ、「カー」は何だった? Aちゃん:ヘビ!「カー」はヘビ!大きいヘビ! P君:そう、パイソンだったね。Aちゃんはヘビ見たことあるかな? Aちゃん:えっと... P君:ほら、こないだ水族館で...? Aちゃん:あ!いたぁ!スイゾッカンにヘビいたね、パパ!ねんねしてた。 微笑ましい父子の会話が続く。 P君:そうだね、ねんねしてて動かなかったよね。じゃあ次。えっと、じゃ、「モーグリ」は何て言う動物? Aちゃん:「モーグリ」は... えっと... ニンゲン? ニンゲンだよね、パパ? P君:そうそう。Aちゃんは他に「ニンゲン」知ってるかな? Aちゃん:えぇっと... P君:Aちゃんは? 犬? 猫? Aちゃん:Aちゃん... 猫じゃないよぉ。ニンゲン...? P君:そうそう。じゃ、ママは? Aちゃん:あ!ママもニンゲン!パパもニンゲン! 「ニンゲン」カテゴリーに自信を持つ可愛いAちゃん。調子に乗る若い父親のP君。 ここで思わぬ悲劇が待ち受けていたとは誰が予想出来ただろう。 P君:そうだねぇ。他には?おばあちゃんは? Aちゃん:おばあちゃんも!おじいちゃんもニンゲン! P君:お友達のCちゃんとKちゃんは?オオカミ?それともクマかな? Aちゃん:違うぅぅ~、ニンゲン~!あはは! P君:じゃ、Bおじさんは? Aちゃん:...パパ。違うよぉ。Bおじさんは 「ニンゲン」じゃないでしょ! "Uncle B is not a human being!" 衝撃の発言。真剣なAちゃんの眼差し。うろたえるP君。 P君:...!? う、え、な、な、何で? じゃあ、なんなの? Aちゃん:だって Bおじさんは 「ニンゲン」じゃないでしょっ! 「ベンゴシ」 だもん! ねぇ、パパ? くわばら、くわばら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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