on the other side of the world

「電話がかかってくるでしょ」と暗闇の中からケリーの声が聞こえる。





　　　　　　　　　　ひっ





とKが反応した時点で目を瞑りたくなる。

ずんずん廊下を進むケリーを追いながら聞いてみた。

電話って、電話ボックスから？





　　　　　　　　　　「え？違うよ。あの物置部屋からだよ。」





　げ。





　　　　　　　　　　「フロントにかかってくるでしょ。何だろね。あれはマズいね。」





そうなの？かかってくるの？

と恐る恐る聞いてみると、E も K も恐怖で目を見開いていた。





「電話、取り払ってあるんです。」

「かかってくるはずないんです。それでもかかってくるので...」

「電話線も切って引き抜いたって聞いてますけど、それでも...」

　こ、怖すぎ。





ケリーがさらにイヤな事を言う。

「あれはマズいよ。なんか渦巻いてるよ。怖いね。あれは怖いよ。なんだか判んないけど、やだね。」

　こ、こわいよ...





　　　　　　　　　　「でも、あの部屋だけじゃないでしょ。
　　　　　　　　　　　かかってくるはずのない電話。」





　もう、イヤ...





　　　　　　　　　　「で、ついでだけどあの電話ボックスも『何か』あるねぇ。」










　　　　　　　　　　









- - -

続く

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