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☆★☆季節の風☆Kazeのミステリ街道☆

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March 6, 2007
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カテゴリ:貸室あり

「そんなことは言っていられないわ…それに、ずっと藪中荘に住みたかったから」
「なら、そうそうに引っ越してくれれば助かる。空き家にはしておきたくない。早く取り壊して土地を売り払えと、山奥の5番目オンズ(五男坊)がやかましんだ。あそこは先祖伝来の土地だから、どうしたって売りたくねんでな」
「昔は地主さんだったんでしょ?」
 美雪は尋ねた。
「んだ。山奥から聞いだか」
「ええ、あたしとこもそうでしたから…」
「んだか。だば話は合うな」
 老人はカラカラ笑った。
「戦争で、命拾いして帰ってこれた思ったら、農地改革だ。あの時はな…。小作で使ってた呑田(どんた)というのが、どううまく潜り込んだのか、小作人から国の小役人に成り上がって、とたんに威張りだしてな。…俺は昔から、あいつによくしてやったつもりだ。対等に扱ってやっていたのに、お上になると人間変わるもんだ。そのうち、呑田は娘の時子に目をつけてな、まんだ小学校さ上がったばりの、おぼこ(少女)だったあれさ、なんぼつきまとったことか、学校への行き帰りも待ち伏せして…9年間だ。婆と交代で送り迎えしたもんだ」
「それは…大変でしたね」
「そのうち呑田は役所の金を使い込みして、蒸発しおったがの…時子はすっかり心を痛めた。中学を出て直ぐ、ここをいやがって、都会へ出でってまった。茨城で結婚して、孫も出来たが、ここさは帰ってこね。孫にも会えねんだ。俺らは、どったら手をつかってでも、時子を護り通したつもりだったどもよ」
 美雪には返す言葉がなく、ただ聞いていた。

<つづく>

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 用事があって、街まで出かけてきました。
 昼は暖かかったのに、夕方から風が強くなり、雪雪まで降ってきて、帰りは、すっかり冷え込みました。
 
 今日は、たまたま、街中のデパートが会員招待セールをやっていました。
 ところが会員じゃなくても入れるうっしっしので、店頭のバッグ大売り出しに行き、また1000円バッグを1個、買ってきました。

damii1.jpg

 コロッとして小さな、ダミエのそっくりさんです。
 限りなくコピーに近いかも雫と思ってよく見たら、なんとかバレンチノ、というタグがついていた。
 このバッグは、素材が全部PVCで、かっちりとしてて丈夫な感じです。
 なんちゃってダミエでも、これはお買い得だったと思いますウィンク
 本物は高すぎて買えないし涙ぽろり
 なによりも、見た目可愛くって気に入りましたハート(手書き)
 
 今日の1枚は、市庁前にあるヒマラヤシーダーの並木です。

himaraya1.jpg

 今年は雪をかぶっているところに出会えなかったため、春先の風景となりました。 





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Last updated  March 6, 2007 06:51:03 PM



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