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カテゴリ:映画
司馬遼太郎さん原作の「峠」最後のサムライ。
長岡藩国家老、酒井継之助さんのお話。 原作は色々もっとあったとは思いますが、原作を読まずに映画を観ました。 映画は継之助さんの最後の生き様でした。 あの頃の日本、明治維新の前から、鳥羽伏見の戦い、や戊辰戦争、箱館戦争等々、どこの場面を切り取っても、それぞれの話があり、様々な人達がそれぞれの立ち場に関わり、生きたり、死んだりしたわけで。 越後の七万石の小藩、長岡藩が、西軍、東軍の戦いの中でどうすればいいのか? 譜代大名の立場から徳川に忠誠を尽くす、という事で藩の方針は決まり、望まない戦いに突き進んでいくわけで。 酒井継之助が藩財政を立て直し、藩や藩主を守るため様々な政策を打ち出し、藩主の信頼を得、国家老になった経緯は映画では描かれていない。 でもフランスやアメリカとの交流は映画の中で、後々のことを考えて、若殿様をフランスに亡命させる手はずを整え、万が一の時と友人にたくしたり、アメリカからガトリング砲を二台買って、万が一の時にと備えたり、妻には横浜の貿易商から取り寄せたスイス製のオルゴールを、気持ちが安らかになる、大事にせよ、とプレゼントしたりするところで欧米との交流がわかることになるわけで。 西軍との和平を試みたけど決裂、戦いに挑むけど、万策付き、圧倒的な軍事力の西軍に敵うわけもなく、後の全てを友に託し生涯を閉じて行く。 映画の中でとても印象に残った役者さんは、酒井家の家僕を演じた、永山絢斗さん。継之助に最後まで寡黙に仕え続けた演技が心に染みてきた。 始めは薄い存在に見えたけど、酒井家の人々に強く信頼されていたり、どんな時にも継之助から離れることなく継之助を助け、最後の見取りを託され継之助の命に従った姿が彼なりに、ただ主人の側いただけで、銃や刀を持ったわけではないけど、戊辰戦争を戦い抜いた強さを表していた。 私はあの時代の話に触れるたびに、切なさや虚しさを感じるわけで、命を落とすことなくあの時代の人達がいたら、西軍や明治政府のバタバタはいくらか抑えられたのでは無いか、なんて思うけど、後の祭りだ。 「峠」の原作は読む必要があるなぁと。 町の図書館にある司馬遼太郎全集、大きくて重たいんだよ。 だんだんに電子本になるのかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022/06/24 07:20:16 AM
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