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Cafe Shelly
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プロコーチであり、ビジネス会議コンサルタントであり、そして小説家(?)のたぬきコーチ。 今日も明日も自転車で全国を飛び回っています!
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コーチ物語 〜明日も晴れ!〜
第一話 舞い降りたコーチ 前編
第一話 舞い降りたコーチ 後編
第二話 人生の転機予報 前編
第二話 人生の転機予報 後編
第三話 走れ、はしれ、走れ! 前編
第三話 走れ、はしれ、走れ! 後編
第四話 伝えたい言葉 前編
第四話 伝えたい言葉 後編
第五話 オレのやり方 前編
第五話 オレのやり方 後編
第六話 私の役割 前編
第六話 私の役割 後編
第七話 愛する人へ 前編
第七話 愛する人へ 後編
第八話 対決!ファシリテーター 前編
第八話 対決!ファシリテーター 後編
第九話 疾走!羽賀コーチ 前編
第九話 疾走!羽賀コーチ 後編
第十話 迷える子羊 前編
第十話 迷える子羊 後編
第十一話 結婚行進曲 前編
第十一話 結婚行進曲 後編
さすらいのファシリテーター
第一話 その会議、私が請け負った 前編
第一話 この会議、私が請け負った 後編
第二話 仕組まれたシナリオ 前編
第二話 仕組まれたシナリオ 後編
第三話 救われた女神 前編
第三話 救われた女神 後編
第四話 閉ざされた道 前編
第四話 閉ざされた道 後編
第五話 わんわん大行進 前編
第五話 わんわん大行進 後編
第六話 それがおまえのやり方か 前編
第六話 それがおまえのやり方か 後編
第七話 心の行方 前編
第七話 心の行方 後編
第八話 最後に笑う者 前編
第八話 最後に笑う者 後編
第九話 誰がために鐘は鳴る 前編
第九話 誰がために鐘は鳴る 後編
第十話 その男 前編
第十話 その男 後編
第十一話 嘘と真実 前編
第十一話 嘘と真実 後編
第十二話 それが答えか 前編
第十二話 それが答えか 後編

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 アキラ@Re:第十八話 カフェ・シェリー殺人事件 その31(03/31)本当にカフェ・シェリーで事件が起こっ...
 たぬきコーチ(^^;)やはりこの名前に反応したか(笑) ち...

 

第二十六話
ようこそ カフェ・シェリーへ


〜 登場人物 〜

マスター 四十代半ばの渋みを持った話し好き
お客さんに人生について語るのが得意

マイ 二十代のかわいい店員でお店のアイドル
でもホントは・・・

お客様 カフェ・シェリーにはなぜか人生の悩みを持った
人が集まってきます
今日のお客様はあなたかもしれませんよ

  Writing by たぬきコーチ 古賀弘規

Cafe Shelly は一ヶ月で一話完結となる連載小説です

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Cafe Shelly [全1970件]

第二十六話 一攫千金の夢 その24 
[ Cafe Shelly 第二十六話 ]  

「ついたぞ」

えっ、うそっ。

私は目が丸くなった。

夫が連れてきたのは小さな居酒屋。

とてもきれいとはいえない。

どう見ても安月給のサラリーマンが訪れるところだ。

「らっしゃい、あっ、毎度どうも」

「こんばんは、今日はウチのやつを連れてきたよ」

口ぶりからすると、夫はしょっちゅうこの店を利用しているようだ。

「なんでこんなところに…」

私は不満をついもらしてしまった。

「まぁいいから、そこに座れ」

店はカウンターしかない。

さっき行ったカフェ・シェリーよりも狭い。

「ビール、飲むか?」

「えっ、うん」

「じゃ、オヤジさん、ビールと、あとお任せするから適当に。

特に好き嫌いはないから」

「へいっ!」

お店のオヤジさんはニコニコしながらそう答えた。

年は夫とそんなに変わらないように見える。

「あらあら、いらっしゃい。

今日は奥さんを連れてこられたのね。

はい、お通し」

奥から現れたのは、ここのおかみさんらしき人。

かっぽう着を着て、いかにもってスタイルだ。

「旦那さんにはいつもごひいきにしてもらって。

ホント、感謝しているんですよ」

おかみさんはにこやかにそう言って、再び奥へ。

「ねぇ、どうしてこんなお店に私を連れてきたのよ?」

夫に小声で質問。




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最終更新日時 2009.11.24 08:27:55
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2009.11.23

第二十六話 一攫千金の夢 その23
[ Cafe Shelly 第二十六話 ]  

どうして私が街に出ていることがわかったんだろう。

まぁいい、せっかく夫から誘ってきたんだから断る理由もないし。

OKの返事をメールで送信。

すぐに待ち合わせの場所と時間が送られてきた。

時間は午後七時、場所はデパートの前。

「時間つぶしにデパートにでも行くか」

あと一時間以上あるのでぶらぶらすることにした。

デパートに行くと、私は今まで立ち寄りもしなかったブランドもののコーナーに足を運んだ。

ほんの数週間前までは、このコーナーは別世界の人が行くものだと思っていた。

私が行くのはバーゲン品の名も知れぬメーカーのところばかりだっだ。

それが今は一流品を身にまとえるようになったんだから。

で、何も買わないつもりだったけれどさっきの喫茶店でのやりとりのモヤモヤが頭に残って、六万円のバッグを衝動買いしてしまった。

そうこうしているうちに約束の時間。

まだいまいち気乗りがしないけれど、夫のところへ行くことに。

「おっ、来たか」

「で、どこに連れて行ってくれるの?」

「おまえが行ったことないところだよ」

そう言うと夫は黙ってどんどん進んでいく。

行き先はよほどの高級料理店か、それとも料亭か。

そんなことを期待しながら夫の後を追いかける。



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最終更新日時 2009.11.23 08:28:59
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2009.11.22

第二十六話 一攫千金の夢 その22
[ Cafe Shelly 第二十六話 ]  

私はテーブルにお札を一枚置いて店を出て行った。

出たところでふぅっとため息。

どうしてこんなことになっちゃったんだろう。

なんだか苦い。

さっき飲んだコーヒーと同じ味がする。

帰り道、歩きながらいろんなことが頭をよぎった。

私、やっぱり間違っているのかしら。

貴里子やマスターの言ったとおりなのかしら。

次々と悪いことばかりが浮かんでくる。

お金なんて持っていたって、こんな気持ちばかり味わっていたら苦しくて仕方ない。

どこかで気晴らししようかな。

お金ならあるんだし。

街はもう夜のにぎわいを見せ始めた。

どうせ夫は今日も遅いに決まってる。

なのになぜか毎晩、ご飯は家で食べるのよね。

宝くじに当たってもその習慣は変わらない。

節約にはなるけど、もうそんなこと気にしなくていいんだから。

世話をするこっちの身にもなって欲しいわ。

今日は外で食べてきてってメールしよう。

そしたらこのまま私も気晴らしに飲みに出かけられるから。

そう思ってメールをしようとしたとき、逆にメールが届いた。

誰よ、こんなときに。

携帯を取り出して見ると、なんと夫からだ。

「今、こっちに来ているんだろう。

よかったら一緒に食事でもして帰らないか」

えっ、食事の誘い?




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最終更新日時 2009.11.22 09:27:40
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2009.11.21

第二十六話 一攫千金の夢 その21
[ Cafe Shelly 第二十六話 ]  

「いかがでしたか?」

「う、うぅん…」

苦かった、なんて言えない。

それにさっきとは違って、映像は見えてこなかった。

「あまりいい味はしなかったようですね」

「でも、でも私、そんなの望んでいませんっ」

マスターの言葉に思わずそう叫んでしまった。

「そうなんです。

春江さんは望んでいないんです。

なのにそうなろうとしている。

シェリー・ブレンドはそれを教えてくれているんです」

「でも、さっきマスターはこのコーヒーは自分が望んだものの味がするって言っていましたよね。

私はこんな苦い味は望んでいません」

私の反論にマスターはにっこり笑ってこう答えてくれた。

「このシェリー・ブレンドはウソはついていませんよ。

春江さんが今思っていること、これを続けていくとどうなるのか。

それを味として見せてくれたのです。

苦かったということは、春江さんがやろうとしていることを続けていくと、苦い結果が待っているということになりますね」

そんな、苦い結果って…。

「でも、でも…」

マスターに反論しようと思っても、これ以上言葉がでない。

「春江さん、いろいろと考え直した方がいいわよ」

「貴里子、ほっといてよっ。

私は私のやりたいことをやるの。

もう帰るわっ」」




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最終更新日時 2009.11.21 08:32:09
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2009.11.20

第二十六話 一攫千金の夢 その20
[ Cafe Shelly 第二十六話 ]  

「一つ質問してもいいですか?

そうやって得るものってなんでしょうね?」

マイさんのその質問で、私のにんまりは長くは続かなかった。

得るもの?

それは買ったものに決まっている。

でも私の頭の中には、同時に失うものが横切ったからだ。

私はすでに夫を失ったに等しい状況。

あれっ、どうして夫を失っちゃったんだろう。

それを皮切りに、パートの仲間、宝くじ売り場の売り子などいろんな人の顔が私の頭をさらに横切った。

宝くじに当たってからまだ二週間ほどしか経っていないのに、私の周りからどんどん人が遠ざかっているじゃない。

でも、新しい友達はできていない。

かろうじて貴里子が残っているだけ。

「春江さん、どうしたの?」

私が突然黙り込んでしまったので、貴里子が心配そうに私の顔をのぞき込んだ。

「う、うん、ちょっとね」

「春江さん、もう一度シェリー・ブレンドを飲んでみませんか?」

マスターのがそんな提案をしてきた。

どうしてだろう?

そんな事を思いつつも、手は自然とコーヒーへ伸びていた。

今度はコーヒーを先に口に含む。

そのあとすぐにクッキーを一かじり。

すると、今度はさっきとは違う味がした。

苦い、とにかく苦い。

さっきは甘かったはずなのに。




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最終更新日時 2009.11.20 06:03:27
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2009.11.19

第二十六話 一攫千金の夢 その19
[ Cafe Shelly 第二十六話 ]  

「そんな、笑いと愛情に包まれた家庭なんて。

今さら夫とそんな暮らしをしたいとは思っていませんよ。

ホント、あの人ったらわからずやなんだから」

「あら、どうしてそう思うんですか?」

マイさんが優しい口調で横から会話に加わった。

「どうしてって…私と価値観が違うんですよ、あの人は。

私は今までずっとガマンしてきたんだから。

だから宝くじに当たったら、自分のやりたことをやる。

それが夢だったの。

その夢がせっかく叶うというのに。

どうしてそんな遠い将来のことまで考えなきゃいけないのよ」

「旦那さんはどんな使い方をしようと思っていたんですか?」

「夫はね、今後三十年の人生計画なんてのを考えているの。

どうやったら手元にある資産を運用していけるか、だって。

なんかつまんないのよね、そんなお金の使い方。

あなたも女性だったらわかるでしょ。

人生、一回くらい派手にパーッといきたいと思うでしょ」

私は自分の考えに同意を求めた。

そうよ、私の考え方は間違っていないはずだわ。

「そっか、せっかく叶った夢ですものね。

自分の自由にしたいって思うのは無理ないですね」

さすが、女の子はわかってくれるわね。

貴里子の頭が固いのよ。

私は心の中でにんまり。




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最終更新日時 2009.11.19 05:09:57
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2009.11.18

第二十六話 一攫千金の夢 その18
[ Cafe Shelly 第二十六話 ]  

「まさか、あれがねぇ…」

私はついそんな言葉を口にしてしまった。

「あれがって、春江さんはどんな光景が浮かんだの?」

貴里子に問われたけれど、あまり口にしたくない。

口にしたくないはずなんだけど、なぜだか口の方が勝手に動き始めた。

「新婚の頃の光景なのよ。

私が毎朝仕事に行く夫を見送ったり、晩ご飯の支度をしていたら夫が帰ってきたり。

そして二人でいろいろと将来のことを語り合ってるの。

お金もなくて節約生活していたけれど。

でも笑いと愛情には包まれていたな」

言った自分が恥ずかしくなってきた。

けれどマスターと貴里子の表情は違っていた。

真剣に私の話を聞いてくれている。

「それって、昔はそうだったってこと?」

「ううん、実はそうじゃないの。

まぁ夫の給料ってそんなには高くなかったけど。

映像で見たほどお金には困っていなかったし。

それに夫の帰りはいつも遅かったから、ご飯の支度をしているときに帰ってくるなんてことはなかったわ」

「なるほど、それは春江さんの願望ですね。

大事なのは、お金とかじゃなく笑いと愛情に包まれた家庭。

ここじゃないかと私は思うんですよ」

マスターの言葉、私はすぐには受け入れられなかった。

だからついこう反発。



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最終更新日時 2009.11.18 08:19:44
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