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テーマ:映画レビュー(889)
カテゴリ:映画 ハ行
『バベル』を観ました
『アモーレス・ペロス』、『21グラム』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が、 旧約聖書の“バベルの塔”をモチーフに、 モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本、それぞれの場所で孤独な魂どうしが 織りなす愛と哀しみ、再生への希望の物語が同時並行で鮮やかに綴られていく 衝撃のヒューマン・ドラマです >>『バベル』関連 原題:BABEL ジャンル:ドラマ 上映時間:143分 製作国:2006年・アメリカ 監督: アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 出演: ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、 役所広司、菊地凛子 【ストーリー】 モロッコ。 山羊飼いのアブドゥラは知り合いから一挺のライフルを買い、 それを山羊に近づくジャッカルを追い払うためとして 息子の兄弟アフメッドとユセフに与えた。 すると、兄弟は遠くの標的めがけて遊び半分で射撃の腕を競い合い、 ユセフが険しい山間部を走ってくる一台のバスに引き金を引く。 そのバスには、一組のアメリカ人夫妻リチャードとスーザンが乗り合わせていた。 彼らは、生まれて間もない3人目の子供を亡くしたことがきっかけで 壊れかけた絆を取り戻そうと、2人だけで旅行にやってきた。 ところが、どこからか放たれた銃弾が運悪くスーザンの肩を直撃。 リチャードは血まみれの妻を抱え、医者のいる村へと急ぐ。 一方、夫妻がアメリカに残してきた幼い子供たちマイクとデビーの面倒をみる メキシコ人の乳母アメリア。 息子の結婚式に出るため帰郷する予定が、夫妻が戻らず途方に暮れる。 やがて彼女は仕方なく、マイクとデビーも一緒に連れてメキシコへと向かうのだった。 日本。妻が自殺して以来、父娘関係が冷えきっている東京の会社員ヤスジローと 女子高生になる聾唖の娘チエコ。 またチエコは満たされない日々に孤独と絶望を募らせていた。 そんな中、モロッコの事件で使用されたライフルの所有者として、ヤスジローの名前が 浮かび上がる…。 ここから先はネタバレを含みます。ご注意を 神は、人を、分けた。 モロッコ、メキシコ、日本の様々な国の人々を一発の十段で結びつけ、 様々な悩み、苦しみ、人生を描いた作品ですが、正直、感想が書き辛いです モロッコ編には、ブラット・ピットとケイト・ブランシェットが夫婦の絆を 再確認するためにこの地を訪れた夫婦役として、 日本編では、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた菊地凛子が聾唖の少女を、 役所広司がその父親を、 メキシコ編では、アドリアナ・バラッザがアメリカで乳母として働いているメキシコ人女性を、 ガエル・ガルシア・ベルナルが彼女の甥を、世界各地からの注目俳優が揃って力を合わせて 作りあげた力作といった感じですね 映画って観るときのテンションで好き嫌いが左右されるな~って最近良く思います。 この日の僕はこの手の映画を観るテンションじゃなかったみたいで、 どうも腑に落ちないと言うか、スッキリしないというか、 それほど後味が悪い映画っていうわけでもないのですが、 何かモヤモヤする映画だったんですね 日本の位置づけもメキシコ、モロッコの繋がりに比べて薄い印象でした。 僕が知らないだけかもしれませんが、日本は銃社会ではないのに、 猟銃を持って旅行に行ったり、 勝手に他国の人にあげたりできるのかとかいろいろと疑問もあったので…。 それでも、菊地凛子のまさに体当たりの演技と母を亡くし、 父親ともうまくコミュニケーションが取れず、 音のない世界で、誰にも愛されさいのではないかという不安と怒りは 痛々しく伝わってきて見事でした でも、存在感が強すぎて、どうにも女子高生には見えないかったのが残念 もうちょっと子供のような要素を兼ね備えた危うげな感じがある女優さんだったら 良かったんじゃないかな~なんて思ってしまいました。 外国の方から観たらアジア人は幼く見えるらしいのでちょうど良かったのかもしれないですけどね モロッコで、銃弾に倒れた妻に寄り添い、どうしようもない現実に苛立ち、苦悩する ブラッド・ピットの演技も良かったですね~ 人々の持つ人生の苦悩と絶望はうまく表現されていたけど、 その後にあって欲しい救いのある描写が薄くて、絶望ばかりが目に付いて なんとも気持ちが晴れない感じが残ってしまいました。 また気分の違うときに、違う見方で鑑賞できたら、印象が変わるかもしれませんけどね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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