おきらく楽天　映画生活

『オープン・ウォーター』を観ました

実際に海で起こった惨事を、CGや特殊技術を一切使わずに映像化した
サスペンス・スリラーです


>>『オープン・ウォーター』関連

原題：　OPEN WATER
ジャンル：　サスペンス／アドベンチャー／ドラマ
製作年・製作国：　2004年・アメリカ
上映時間：　79分
監督・脚本・撮影・編集：　クリス・ケンティス
出演：　ブランチャード・ライアン　ダニエル・トラヴィス


【ストーリー】
いつも仕事に追われてばかりの夫婦、スーザンとダニエル。
彼らは延び延びになっていた休暇をなんとか取り、ようやく２人でカリブ海のバカンスへと向かう。
到着してからも仕事を忘れられず、バカンスを楽しむ雰囲気になれない２人。
そんな２人は翌朝、はるか沖合のポイントまでボートで向かうダイビング・ツアーに参加する。
ツアーは他にも多数のダイバーが参加し盛況だった。
２人はそうしたグループには混じらず、２人だけでダイビングを楽しむことに。
しかし海を満喫した２人が海面に上がってみると、スタッフのミスで、ボートは彼らを残し、
すでに去ってしまった後だった…。


ここから先はネタバレを含みます。ご注意を


最も怖い実話
取り残される　気付かない　誰も

海に呑み込まれる


これが実話だなんて、恐ろしい。
ツアーでカウント間違いされて置き去りなんて、よくありそうなものだから
これまた恐ろしいお話でございます。

置き去りされたのが、陸地だったらちょっとした失敗談で終わりそうなものですが、
沖まで向うダイビングのツアーだったから、360度見渡す限り大海原に取り残され、
必死で浮かび続け、のどの渇き、空腹、体温低下に負けないようにしながら、
ただひたすら救助を待ち続けるわけです。

そんな状況が臨場感のあるドキュメンタリー調のカメラワークで描かれているので、
開放された大海原という空間なのにも関わらず、
逃げ場のない絶体絶命な状況の恐さをリアルに感じさせれくれてゾクゾクします。

さらに、スーザンとダニエルに次々と襲ってくる魚、クラゲ、鮫。
カメラのアングルはプカプカ浮き続けていなければいけない
スーザンたちの視点なので、
一体何が、どれくらいいるのか、怪我はどれほどなのか、
全体像が掴めないまま。
そんな様子にますます恐怖心が煽られ、ラストまで目が離せない展開が続きます。

救助が来ないまま無常に時は流れ、夕日の赤に染まる海。
本来なら美しい光景も今回ばかりは海を染める血のように見え、
非常に恐ろしい光景に見えてくるわけでございます。

早く気づいて欲しいおき楽なガイドたちは、置き去りにされたスーザンたちの荷物にも、
２つ空席のボンベにも全く気づかず。
陸地ではリゾートならではの賑わいが繰り広げられ、
海に取り残されたカップルと正反対の夜を過ごしていて、ヤキモキさせられます。

こんな時、一体どうしたら一番良いのか。
幾度となくある主人公たちの選択場面には
自分ならどうするだろうかと一緒に考えてしまいます。
始めはお互いを思いやりラブラブなカップルも、
極限状態が続くと、険悪になり、感情をぶつけ合ったり、醜い描写もあり、
ついつい居眠りして流されかけて、また仲良くなりと、
2人の会話によって見えてくる精神状態の描かれ方がリアルに響きます。

他の鮫が襲ってくるパニック映画のような恐さではなく、
極限状態に置かれたカップルの恐怖と絶望がじわじわと伝わる恐い映画でした。

オープン・ウォーター2

スティーブン・セガール／弾突　DANTOTSU

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