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日々、是、ざつぶん

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June 1, 2007
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カテゴリ:ざつぶん
まず最初に。

5月29日のエントリで書いた中国製品について書いたコメント欄なんだけど、あれからあちこちの新聞を眺めてみたら……「中国で作った薬」なんじゃなくて、「中国で作られた原料を元にして(たぶん別の会社が)作った薬」なんだねぇ。いや~こりゃ失礼したな。やはりウラを取らずに文章を書いてはいけないいけない(自戒)。

が。

電化製品の企業ロゴを偽装するよーな国が、品名を「誤って」書いたーなんて話、誰が信用するかってーの(笑)。万が一、初回プレスが間違ってたとしても、途中で自主回収して「間違えました!ごめんなさい!」ってやるのがオトナの企業ってもんでしょう。まして、それが「薬には使わないでください」って売った先に上手く伝わらなかった~って話に至っちゃあ…………「正しい品名」を書いてたら、そんな説明しなくたって誰も使いませんから~(爆笑)。まさに「語るに落ちたな」って感じ。

で。

タイトルの本題に入りますが、例に漏れずたすくっちも大爆笑させてもらった中国の偽ディズニーランド。著作権侵害が~うんぬん以前に、キャラクターデザイン力も、それを再現する技術力も皆無だってーのを世界中にバラされたことのほうが、たすくっち的には笑えて笑えて仕方がなかった。何、あの縮れヒゲのドラえもん!可愛くもなんともない。1億歩譲って「オリジナルだ!」という話を信じたという仮定だったとして、それにしたってあんなぬいぐるみを買いたいとは思わない。というか、あんなパチもんを見せ付けられる中国の子供が可哀相だ。「安い・近い」を売り物にしてあれを好んでありがたがるようじゃ、確かに美的感覚なんぞ育ちようがないよね。そして、中国のオリジナルキャラクター造形力はますます落ちていく……なんつー、自分の首を絞めてるだけのような未来に思いを馳せることもできない中国人が全くもって哀れだ。本当にあの国は、歴史を利用するだけで、歴史の本質をちっとも見ようとしない国だ(とか書きつつ、昨今の政治状況を眺めてると、日本人も相当美的感覚落っことすようなことやってるよな~と思う今日この頃)

翻って、図らずもちょうど同じ時期に「ドラえもん最終回」を勝手に漫画化した人が~ってなニュースが流れた。著作権保護期間の延長問題とか、侵害案件に警察が介入してくるかも~みたいな話もあって注目されてる時期だから、コレ自体はたぶん偶然じゃなく、ニュースとして世の中に出てくるのは必然だったことだろう。テレビで絵を見た限りでは、「本物か?」と見紛うほどのクォリティだ(その番組では、「トレースしたんでね?」みたいなコメントもあったが……)。複数の噂がある最終回パターンの中でも、最も好感度の高いエピソードの一つと目されてる話を漫画化したもので、「ぜひ紹介したい!」と小学館に問い合わせた学校の先生も出たらしいからびっくりだ(笑)。

不思議なのは、こっちの件では声高に「著作権侵害だ!」と叫んでるのは当事者の小学館が中心で、第三者の自称識者の方々はあんまりそういうことを言ってる感じがしないこと。解決方法も、アメリカみたいに「侵害・即・裁判」じゃなくって、まず警告を発してから和解するという手法が取られて、これはアメリカあたりから見たら逆に「なんで?」と思うようなことかもしれないんじゃないかなぁ?

この2つのお話を聞いて、「非難される著作権侵害と、そうじゃないものの違い」ってーのは何か、というのを、自分なりに考えてみたんだが。


一番大きな違いは、「そのキャラクターを愛しているか?」に尽きると思う。


日本人というのは、他の国には珍しいくらい昔から「技術者」のレベルが高く、尊敬されてきた。宗教も、多神教とか、自然や太陽を崇めるようなものは世界中にもあると思うけど、刀みたいな「人間が自分で作った人工物」にすら神が宿るって信仰は、あんまりないんでないかなぁ。宗教はよく知らんけど。

つまり、日本人って元々が、「自分の作ったものに魂を込める」ことのできる民族だったから、製品の品質に決して妥協することがなかったんだと思うの。ものづくりが信仰に昇華する国。出来上がったものに対する一番のファンも、たぶん作った自分自身。完成したものというのは、自分自身の魂が正しく「分祀」されたもう一つの自分であって、だから自信を持って世界中にお奨めできたんでないかなぁ。「お金が儲かった」というのは、その単なる結果にすぎない。

あべしゅしょーは、官僚使って「あなたの考える美しい国は?」なんて聞いちゃうなんともなトホホぶりを発揮しているわけだが(最初っから明確な「美しいビジョン」があって、「ウツクシー!!」と無双張コウさんのよーに囀ってたんじゃないのかよ!?)、自分が思うに、この「内面に宿る魂が神々しく輝く様」ってーのが、愛するべき我がニッポンの美しさじゃないのかなーとか考えた。北海道の自然も、京都の古い建物と街並みも、沖縄の文化も、それを真剣に愛して守っていこうと思ってる人がいるから美しいんじゃないのかな。

けど。

いつの頃からか……というか、たすくっちが子どもの頃にはすでに、この国から「魂のこもったもの」は失われつつあったと思う。団塊ジュニアたちはそれを、自分たちの親世代である団塊世代の方々に向けてて、今更3周遅れの反抗期に突入してるみたいだが、たすくっちの考えはちょっと違う。

ぶっ壊したのは、団塊ジュニアのちょっと上だ。バブル時代にお立ち台でアホみたいに羽根扇子振りながら踊ってた世代。そんなアホしか育てられなかったのは、やはり団塊世代のちょっと上。つまり「戦中生まれ」。それも、「親を戦争に取られて、親の役割・とりわけ父親の役割を知ることができなかった世代」に原因があると思ってる。誰もツッコまないけど。父親が何する人かを知らない人間に、父親として振舞えってーのはムリでしょう。この世代は、父親として何をすべきかわかんなかったんで、団塊世代以上に仕事に逃げたんですよ。で、そんな人たちが上司なもんだから、団塊世代はそれに逆らえなかった――って妄想(←妄想かよ!)。むしろ、団塊ジュニアの若いお父さんのほうが、「(自分が構ってもらえなかった分)仕事が許せば子どもと触れ合いたい」と思ってる人は多いはずだよ。

で、悪夢のようなバブル時代。

工業製品はもちろんだが、農作物すらも「魂の入っていない」工業製品になってしまった。大量生産はともかく、大量消費するためには、ものを大事になんてしてられない。次から次へと流れていく工業製品に大事なのは、個性の光る魂の存在でなく、常に安定した品質で可能な限り安い製品だ。最近じゃ、中国人みたく、品質そっちのけで安さを追い求める民族になりつつある。というか、「本物」を選べる選択肢が限りなく少ない。虫食い穴があって不ぞろいな野菜と、絵に描いたように画一的で綺麗な野菜と、どっちが自然で美味しそうか……っつったら、農家の娘たるたすくっちは間違いなく前者を選ぶぜ。「虫が付かない=農薬まみれくさい」って想像力も働かず、表面の美しさとか、ブランド・ネームバリューでしかものを選べなくなってるというのは、やはり、大昔の日本人に比べて退化した部分でないかと思う。

そんな中、日本のマンガというのは、もう「魂の込められたもの・最後の砦」になってるんでないかと思っちゃう(ふう、やっと元の話題に戻ってこれた^^;)。アニメは……ビミョーだな。コスト削減のために魂削られちゃってる作品、なくもないし。

だから、小学館の解決方法は、私はこれで良かったと思う。「作品に魂を込められる」作家を一人、潰さなくて済んだという意味で。日本のクリエーターたちが同人誌に寛容なのも、そこに愛があるとわかってくれてるからなんじゃないのかなぁ。それが、底辺層のクォリティの底上げにもなってる。まぁ、まず「金儲け」が先に立つ中国人には、まず真似できまい。だって、子どもの教育でもあそこは「金が一番大事」と育てるからなぁ。


そーゆーわけで(?)、たすくっち。著作権の70年への延長は大反対です(←フリが強引過ぎます)。ディズニーが執拗に著作権を延長させ続けるのは、若いクリエーターの感性を伸ばすという点でむしろ自殺行為だとすら思える。一方で、日本人は「本物を見極める目」を早急に取り戻す必要があるなぁ、と思ったのでした(当然、自分も含めて_| ̄|○)。


若いお父さんお母さんよ!お子さんにはぜひ、「五感を鍛える体験」をさせてやってください。目で見て、触って、匂いを嗅いで、耳で聞いて、最後にその感想を親子で会話する。本気で「日本に必要な人材」を育てるつもりなら、塾に通うよりもこっちのほうがずっと大事だと思うたすくっちでありました。





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Last updated  March 28, 2012 11:36:06 AM
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