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あたしはあたしの道をいく

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2006.03.06
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カテゴリ:本@AC関連
ペルザー家虐待の連鎖

“It”(それ)と呼ばれた子(少年期)、というシリーズ本があります。
(楽天では少年期しか出てこなかったので、リンクは少年期。
 シリーズで、この前後もあります)
全米史上最悪、といわれた虐待を生き抜いた、
デイヴ・ペルザーが自叙伝的に書かれた本です。
もう、とてもマトモには読めないすごい本です。
あたしがこの本に出会ったのは、タロウ出産後すぐくらいだから、
かれこれ3年くらい前になるかと思う。
本屋で、「高校生の間でクチコミで広がってる」って紹介があって、
活字離れを指摘されて久しい高校生の間で?
口コミで大ヒット??
正直、「はあ~~~~~!???」って感じで手にとったの。
そしたら、壮絶なタタカイの記録でさ。
圧倒されちゃったのよ。

で、「Itと呼ばれた子」の著者、デイヴ・ペルザーには、
4人の男兄弟があって、その中の一人が今回の著者。
先に「Itと呼ばれた子」を読むと分かるんだけど、
この著者は、デイヴへの加害者でもある。
あたしは、加害者、ってことにひかれた。

あたしは自分の事を、被虐待児だと思ってる。
思ってる、というか、そう思うことにしたw
だけど、あたしの妹二人はあたしほど苦しんでるみたいに見えない。
あたしたちは同じ家族だったのだから、
当然妹たちも「機能不全家庭」に育ったはずなのにね。
下の妹は実家を嫌って鉄砲玉になっちゃったから、
あたしと同じように苦しんでる所があったのかもしれないけど、
上の妹は母とも実家とも、そつなく良い距離感でつきあってる。
自己主張も、ちゃんとしてる。
なんで、同じ家庭で育ってこんなに違いが出るんだろうって、
とっても不思議だったの。

だから、ペルザー家の兄弟の場合、どうだったんだろうって、
手にとってみたんだけど……。

スミマセン、あさはかでしたorz

あたしは、精神的虐待を受けてきたって思ってるけど、
はっきり言って、それ以外の虐待は全く受けてない。
小さい頃に叩かれたことくらいはあるだろうけれど、
記憶にも残ってないし、大して痛くなかったんだと思う。
育児放棄なんてこともされてないし、性的虐待も受けてない。

ペルザー兄弟、ぜんっぜん、規模が違いましたorz
当然っちゃ、当然だよね。
彼らは性的虐待以外の全てを受けてたんだもの。

著者(リチャード)は、「Itと呼ばれた子」の著者(=デイヴ)が家を出て行くまで、
積極的に虐待に参加していた。
そう仕向けたのはほかならぬ母親だけれども、
リチャードはデイヴへの虐待に必死だった。
そして、デイヴが救出されてから後、母親の虐待の的となる。
虐待自体は、デイヴのほうが壮絶だけれども、
リチャードはデイヴのように救出されることもなく、
延々と虐待を受けることになるのだ。

生命の危機を何度も感じさせるような、母親。
リチャードは、この試練はデイヴへの虐待に加担した罪だと認識する。
ACには、試練を「自分のせいだ」と考える傾向があるというけれど、
(それはあたし自身も持っている傾向だけれど)
リチャードもこの傾向を強く持っている。
この傾向を持っていると、逃げ場が無い。



そうそう。
この本を読みながら、思い出したことが、一つ。
「Itと呼ばれた子」の1巻があまりにも衝撃的たっだんだけど、
その本をあたしは母親に貸したのね。
その感想、なんだったと思う?

「私はあなたたちに手伝いをさせなかったわねえ……」

耳、疑いましたよ。
そういう感想になるか!????
てーか、この奴隷以下の扱いを「手伝い」って枠に括るか!????
あたしは母親の神経を疑った。

確かにあたしは家事がとってもニガテ。
それは母があたしに勉強ばっかりさせて、
人生の勉強をさせなかったせいだと思うから、
それはそれで当たらずとも遠からず、なんだけれど、
この壮絶な虐待告白本を読んだ感想が、そう来るか!???

この奴隷以下の扱いを、「手伝い」って枠に入れちゃえる、母。
あたしが母親に別個の人格を認めてもらえなかったこと。
この二つが、カチリとはまりあうような気がして、納得したんだった。



この本、オススメかどうかって言うと、かなりビミョー。
典型的虐待のケースを読みたいのであれば、
「Itと呼ばれた子」ともども、とってもオススメ。
ものすごい衝撃を受けると思います。

虐待って、この人たちみたいなケースもあるし、
あたしみたいに精神的虐待しか受けてないケースもある。
これに程度をつけること自体、ナンセンスだとは思うけれど、
敢えてピンキリをつけるなら、
この兄弟は間違いなくピンかキリかの極端な事例に入るし、
あたしは反対側の端っこにいる。
だから、この人たちを基準に虐待を語られるとするなら、
それは虐待の定義をあたしたちから遠ざけることになると思う。
だから、彼らみたいな極端な事例がクローズアップされるのも、
虐待への認知って視点を持って言うなら、どうなんだろって思う。
ただね、事例じたいは極端でも、やっぱりACがもつ心の軌跡は一緒みたい。
共感する所も、やっぱり多いです。





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Last updated  2006.03.06 12:35:02
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