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2008.06.17
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カテゴリ:本@AC関連

リストカットシンドローム

自らリストカットの経験を持ち、リストカットを主とする自傷行為を行う人たちの、

集い場をネット上に運営する人の著。



著、というか……

その「自傷らーの館」で知り合ったリストカットをする人たちの症例に、

多少の見解を添えたもの、と言う感じ。

リストカットする人たちへのヒアリングによって大部が構成されており、

基本は彼らの口述そのままを文章にしたもの。



何人分のヒアリングがされていただろうか。

どれも結構、壮絶なリストカットを経験している人たちだ。



過去にも書いたことがあるけれど、私はリストカットはやらない。

やらない、というより、出来ない。

自傷したことが無いとは言わないけれども、リストカットは出来ない。

私と彼らの違いはなんだろう?



この本の中で紹介される人たちの例の多くは、

最初のリストカットを死ぬためにしている。

自殺願望、だ。

それが、リストカットしても死なないことに気付き、

「生きるために」リストカットするように、依存していく。



私にも、自殺願望が無かったとは言えない。

今は無いけれど……カッターを首筋に当てたことも、ある。

でも、リストカットはしていない。

思い出せる私の自傷行為のどれも、死にはしないものばかりだ。

たぶん……私の自殺願望は然程に強くなかったのだろう。



それとも、めぐり合わせのようなものだろうか。

今は情報が氾濫していて、リストカットの方法を知りたいと思えば、

いつでもネット上でその方法を知ることが出来る。

私がネット上で好きに動けるようになったのはつい最近のことだから、

一番自傷が酷かった時期と重なっていない。

あの当時に、リストカットの方法を知っていれば、したろうか?



どちらにしても、私はもう一番酷い時期を脱してしまったし、

「焼く」のが私に合った自傷方法に定着したから、今後も縁は無いだろう。



でもこの本の中で、時々挟まれる著者の言葉には、過去の傷が疼く。

著者はリストカットを止められない人たちの殆どは、両親との関係に問題がある、と書く。

紹介されるケースのどれも、同じように両親との関係がよろしくない。

直接的に殴る親もあれば、言葉で殴る親もあり、過干渉・過保護、

逆に他の兄弟姉妹に注意が集中して意識されない、等、

それぞれに細かな事情は違うけれども、親と良好な関係の人は居ない。



難しいな、と思う。

「子ども」の側である私は、そのどれも納得する。

親が悪いんじゃないのって。



でも、「親」の側にも立っちゃう私は、簡単には納得できない。

勉強しろって言われ続けてきた私には、勉強を強いられることが暴力だと認識される。

でも、一方では全然「勉強しろ」って言われないことが苦痛な子どもも居るわけで。

画一化できるものじゃないのは分かるんだけどさ。

基準みたいなのが無いのって難しいよね。



AC関連本、という意味では掘り下げがイマイチで、不満。

でも、リストカッターや自傷癖のある人を特別視しないでほしい、

って感じで、初心者向けの本としては良かったと思う。

続刊らしきものもあるようなので、縁があったら読んでみたい。


リストカットシンドローム(2)





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Last updated  2008.06.17 12:20:17
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