・少数の困った女性秘書/秘書の勘違い・
雑誌等の活字メディアは師走になると印刷会社が年末年始の休みを控え、早め早めの師走進行となる。取材対象者の方も師走に入ると、多忙を極める。特に国会議員は与野党を問わず、超多忙のようである。 さて自民党のある当選2回生議員(九州地方選出)に、ある連載のインタビュー取材を申し込んだ。はじめに電話を入れ、取材の趣旨、質問項目、過去の連載インタビュー記事のコピーを送りたい旨伝え、その議員の国会事務所の何という秘書宛て送ったたらよいのか、聞いた。 電話に出た30代半ばから40代くらいの秘書1人らしき女性は「うちは3、4人しかいませんから送ってもらえば、わかりますから送って下さい」と繰り返す。 しかし、具体的に名前を聞いてその秘書宛に送らないと、「取材申込み書」を紛失して、「受け取っていない。誰宛てに送ったのか」と開き直る秘書もいる。その場合、水掛け論になり、責任の所在が曖昧になってしまう恐れがある。だから電話に出た相手の名前は必ず聞いておく必要がある。 電話に出た女性は「そうですか。それじゃ、ワタシ宛てに送って下さい。△○村です」。 取材、テープの起こし、原稿執筆まで時間が迫っている。この2回生議員のインタビューが取れないとなれば、別の議員に取材を申し込まなければならない。 「質問項目のメモにも書きましたが、原稿の締切の関係で、インタビューが可能か、どうか、あす1日の夕方午後5時までに連絡いただきたいのですが、お願いできますか」 恐縮しながらお願いすると、△○村と名乗った秘書らしき女性は「わかりました。あすの夕方5時までに連絡します」と、気味が悪いほど軽い乗りで答えた。 しかし、困ったことに12月1日夕方午後5時を過ぎても、6時30分、7時過ぎても連絡はなかった。 12月2日午前10時に取材を申し込んだ2回生議員の国会事務所に居る△○村と名乗った秘書らしき女性電話で連絡したところ、「すみません。あのう、いろいろ詰まっていて、やっぱり時間が取れません。はい」という。時間が取れないのであればインタビューは別の議員にするから、それはそれで仕方ない。 問題は△○村と名乗った女性秘書がインタビューが可能か、どうか、あす1日の夕方午後5時までに連絡する、との約束を反故にしておいて、詫びるどころかそのことにひと言も触れなかったである。困った議員秘書だ。・少数ではあるが困った勘違い議員秘書の存在・ 議員秘書の肩書を持つもので、最も大きな勘違いをしているのが30代後半から40代半ばの議員の日程を担当している女性秘書である。その勘違いぶりには、驚くばかりである。議員の日程を握る彼女たちには、省庁の担当者や新聞・テレビ等のマスメディアからの面会要請、取材申込みが多く持ち込まれる。 極端なことを言えば、議員に会って法案説明や取材ができるか、どうかは日程担当の女性秘書の胸三寸なのである。エリート官僚も新聞・テレビの政治記者も人の子である。何とか、その議員に会いたいとなれば、日程を担当する女性秘書にお世辞の1つや2つを言い、頭を下げるのが人情である。官僚、業界、マスメディア、各種団体の関係者が日程担当の女性秘書に頭を下げるのは、その背後に選挙で選ばれた国会議員がいるからである。 ところが、困ったことに日程担当の女性秘書の中には、大きな勘違いをしている者がいるのだ。仕えた議員が出世し、陳情客やマスメディアが来て、自分に頭を下げるのを自分が偉くなった、と勘違いしているのではないか。 彼女立ちに共通している勘違いは、自分の立場を全く誤解していることである。