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紅萌ゆる

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2011年06月04日
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カテゴリ:時事ネタ
今日は6月4日ですねぇ。ある意味、小生の人生が変わった日です。

そう今から22年前の今日。1989年6月4日。

私は中華人民共和国の大連市にあった東京銀行の大連駐在員事務所に駐在員として赴任していました。あの日、日曜日、当日は大連日本人会の釣り大会。なんとのんびりしたものかと笑われそうですが……

当時の中国は、4月に胡耀邦(元総書記で失脚中だった)が亡くなってから人民に人気があり民主化に寛容だった彼を追悼をする民衆が天安門前広場に集まっていました。当時、5月のADB総会やゴルバチョフの訪中なども重なりこれまでになく、外国のメディアが大挙して中国に来ていました。

もともと胡耀邦の追悼や腐敗反対運動(中国は日本以上に官僚国家でコネ国家、官僚の腐敗が庶民の怨嗟の的でした)がいつの間にか民主化要求運動に『変わってしまい』ヘンな展開になっていきました。

学生だけでなく人民が天安門前広場に集まり反政府活動を公然とするようになりました。言論の自由や集会の自由がゼロの中国においては極めてめずらしい状況が出現しました。

結局、学生達を説得できなかった、趙紫陽総書記が失脚し、トウ小平は武力で群衆を鎮圧しました。これが『第二次天安門事件6-4事件』の姿です。(胡耀邦も趙紫陽も未だに名誉回復がなされていません。彼らの名誉回復が行われるときが、本当の中国の民主化の始まりだと思います。)

当日朝、CNNは建国門外大街(天安門の前の東西の大通り、北京飯店など有名なホテルなどがたくさんある通り)を天安門に向かう戦車を中継し、何かが起こったことを放送していました。(衛星放送を外国人が住んでいる地域は見ることができた)

残念ながら小生の英語力は『.....massacre.....』という聞き慣れない言葉を理解できませんでした。なんとなくヘンな気分で、釣り大会にソニーの短波ラジオを持参して行きました。で、10時のNHKのラジオニッポンを聞いて、棒?島(バンチュイダオといっても島ではないけど…)の海岸(当時は中国の要人と外国人しかいけなかった)で、参加者全員びっくり!『まさか、マサカーが起こったとは!』

釣り大会を早々に切り上げてそれぞれの住んでいる場所に引き上げて(小生は大連駅前のホリディーイン:九州飯店に住んでいた)とりあえず待機。

翌日(月曜日)からはまさに、危機管理の本番。当時日本と大連を結ぶ航空路線は1週間に全日空は2便。確か火曜日と金曜日。大多数の日本人家族(小生は独身でした)は火曜日の全日空で帰国。

色々どたばたがあって本当に『面白かった(不謹慎な言葉ですが、人生劇場みたいで、人間の本質が垣間見られた)』。因みに全日空は成田→大連→北京→大連→成田と運行していた便で6月9日(金曜日)は成田からの乗客がゼロ!という記録を作ったようで、ほとんど大連の駐在員の帰国便となっていました。

北京と成田は便数が多かったので、9日(金曜日)の時点では、ほとんどの北京在住の邦人は、既に帰国していましたので、北京から大連にやってきた全日空便はほとんどの乗客が大連の駐在員。

大連の周水子の空港から成田行きの全日空便が離陸したのは6月9日の午後3時すぎ。乗客は顔見知りの駐在員ばっかり。離陸すると期せずして万雷の拍手。CAさんが運んでくれた飲み物は、あのアサヒスーパードライ、人生で最高に旨いビールでした。

6月4日から9日までの間、身の危険はあまり感じなかったけど、至る処で人民がデモをしており、また会社のファックスには世界中から、デマのたぐいが流れてきて非常に険悪なムードが街中に漂っていました。一番腹が立ったのは、大連を所轄する領事館(=日本国政府)からは何ら連絡(帰国についてなど)や指示、指導もなかったこと。まぁ、期待する方が悪いんだろうけど。『自分の身は自分で守る』ということが身にしみてわかりました。いざというときは日本政府などあてにならない、ということ。

あと極限に追いつめられたら、人間性がよくわかるということ。パニックを起こしてまともな判断が出来なくなった人もちらほらと。(小生は極めてクールでしたし、何をすべきかもわかっていましたが…)

釣り大会からはじまった小生の天安門事件、その後のビジネスでも、対中国金融制裁がOECDを中心にはじまり、非常に『面白い』展開が暫くありましたが、それはいずれまた……

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最終更新日  2011年06月04日 16時21分57秒
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