紅萌ゆる

去る１月６日に政府・与党社会保障改革本部が決定した『社会保障と税の一体改革素案』（全部で５０ページ）、マスコミ報道をうっかり信じてしまうととんでもないことになりそうである。

おそらくじっくり読まれたことがある人は少ないと思う。多くの国民は新聞やテレビのコメンテーターの報道を鵜呑みにしているきらいがある。

いずれコラムをアップするが、この素案に日付を入れて具体的に述べられていることはただ一つ、税制改正の工程表のみである。肝心の社会保障改革については言い古された『あるべき論』や『こうしたい論』のオンパレード。何年か前のマニフェストを引用したかの内容、つまり、中身がないということ。

議員定数削減や行政改革についてはわずか半ページ（５０ページのうちわずか半ページだけ！）の記載、これも実現可能性が少ない話が。

で、この『社会保障と税の一体改革素案』は『平成２４年度税制改正大綱・本編』であるというのが本質とみた。４６ページに記載されている『工程表』がすべてを物語っている。マスコミは消費税増税ばかりに関心を持っているが（これもシナリオライターのシナリオの様な気がする）、所得税、法人税、相続税など増税スケジュールのオンパレードである。



まぁ、この時点で法案が作成中であることから、このシナリオを書いている『人達』（愚かな民主党政権ではない）は、与野党侃々諤々の議論で、最悪、今回法律が成立しなくても、次回（次の政権＝政界再編成後の政権）は大丈夫と考えている節も伺える。（その昔、発泡酒大増税の際に、同じ手法を採った過去がある）別の見方をすれば、ある意味工程表の時間軸には余裕がある！

いずれしろ、『消費税増税は仕方ないこと』と大本営発表を垂れ流し続けるテレビ・新聞などのマスコミやあほコメンテーターを総動員して繰り返し巻き返しアナウンスし続けた結果、国民に刷り込みを行うことに成功しつつあるように見受けられる。

シナリオライターの高笑いが聞こえてくる。

世も末である。

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