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カテゴリ:楽しく自作
固形燃料ストーブにいまだ未練がある。 ガソリンストーブよりガスストーブが楽で軽い。 ガスストーブよりアルコールストーブの方が軽い。 アルコールストーブより固形燃料ストーブの方が携帯に便利。 固形燃料ストーブより現地の小枝を燃やしてブッシュストーブ・・・ このような「どれが良いのだろう」という雑念が捨てきれない。 しかし今はガスストーブ全盛。なんたって使い勝手に信頼感があるし高出力。それに比べて固形燃料は過去の産物か。 でもその燃料の携帯性は捨てがたい。 しかし、現地で風防の設置や火力の弱さ(消えやすさ)など、いまだ問題山積。 以前 150cc湯沸し「煙突君」を作った。固形燃料3~4gで150ccを2分40秒で沸かす。風に影響を受けない所が長所。重量も73gと軽い部類。 150ccはインスタントのお茶、スープ、味噌汁必要なお湯の量。 急ぎの時、尾西のアルファー米:160ccもこれで湯を沸かして早く作ることができる。何せ操作が楽で一番のお気に入りとなっている。 (これを手前味噌と言う) そうは言ってももう少し湯の量が欲しい時がある。 以前300ccの固形燃料湯沸かし器を作ったが魅力を感じる物ができなかった。 スイス軍 アルミカンティーン トールボディー 魅力的な流用・改造素材がある。 「スイス軍 アルミカンティーン トールボディー」 サイズ:収納時 全長27cm(カップの高さ込)。 径10cmでとてもザックに入れる元気が出ないデカ物。写真はカップをはずし1Lボトルの口が見える。カップは収納できず、上に付けるので収納時はまた背が高くなる。トールボディーとはよく言ったものだ。 1000cc水筒兼ヤカン・湯沸しの筒・500ccカップのセットだが、「でかい・重い」とお蔵入りさせようと思ったが、改造できないだろうかと考えた。 スイス軍・アルミカンティーン本体は凹凸の加工やアルミが肉厚ということもあり強度はカンズメやコーヒー缶などより格段に強い。 このアルミカンティーンを2000円程で買ってから1年。ついに改造する方針が決まった。(笑)(今オークションでは1500程度で沢山出ている)週末の1日この改造実験にかかりきりだった事は言うまでもない。(好きだね――) 条件をまず決めた。固形燃料エスビット4gを2~3本使用する条件で300cc(400ccまで可)を沸かす。 煤がカップに付かないように調整しながら不要部分を加工することとした。できれば小枝を燃やしても使えるようにしたい。(ブッシュストーブへの憧れも捨てきれず兼用を考える) 改造版:文庫本とのサイズ比較 <改造!> ・カップを400ccのところで上部をカットする。 →ちょうどカップの縁と筒が合う部分。筒とカップの形の関係でカップを挿入すると中心で固定される。 鍋つかみで掴むとカップの構造上、カップと筒の本体一緒につかむので合わせて持ちあがる事になる。この方法が使い勝手がよい。湯を注ぐ時だけでなく、固形燃料の追加などの時も苦なく操作ができる。 ・上部・下部の穴の大きさ、 →空気の流れる隙間と上下の穴の大きさ(点火時は流れる空気のスピードが出ない不完全燃焼となる可能性がある) 炎とカップの距離(一番熱効率が高い所と煤が出ない所は必ずしも一致しない) 固形燃料の量と種類(完全燃焼する仕組みも燃料が多くなると不完全燃焼を起こす)をそれぞれいじると何通りにもなるので、今回は上部の空気穴(径13mmに拡大)と燃料の種類・量を実験中は固定とした。 加工するのはエスビットの燃焼台から鍋までの高さと下部の穴の大きさ。 実験するたびにエスビットの固形燃料が2本ずつ消える・・・。(ストーブの購入代金を超えている) それでも煤はまだ付く ・煤が出ない位置を探るために、筒の下段を1cmごとに切り詰めカップとの距離を縮めるため短くする。 →エスビット2本で煤が出ない高さを調節する。結局5cm程、底部をカットする。(これが疲れる)しかし燃焼の始めと終わりには煤が多く出るため若干はカップの底に付く。 ・より風に強くなるように下段の空気取り入れ口をぎりぎりに小さく設定する。 →意外と小さくとも必要な空気は取り入れる事が出来た。2本のエスビットが青い炎を内側に噴射している様子が見えここまでとした。しかし今後もう少し大きくするか、一方向に数を増やし風に強い構造を考える。 ・蓋の作成 オリジナルのカップには蓋がないので新しいものを作らなければならない。大型ビールのアルミ缶の底の流用を考えたが今一つ。大型固形燃料のアルミ蓋を流用し T's Stoveさんに作って頂いた蓋の取手を付けた。径がカップ内側と合いよい蓋が完成した。(T's Stoveさんありがとう) ワンセット 大きさ:径100mm×125mm 重量 141g(本体・400ccカップ・蓋) 固形燃料は、軍用(トライオキサン)から他の固形燃料複数を試した。煙突君でもそうだったがこの形の場合固形燃料の量や熱量の大きい軍用の燃料でもほとんど沸騰時間に差が出ない。 逆に量を増やすと不完全燃焼をし、においと煤が出る。また熱量の大きい燃料の場合4分持たない。 エスビット4g(本来は6分の燃焼時間が1分強短くなる)2本で300ccを沸騰させるのはぎりぎり。最後にもう1本追加して沸騰させる場合がある。 初めから3本入れれば余裕で沸く。 沸騰 ・携帯時 強度的があるためプラカバーなどに入れて携帯する必要がなくなった。(薄い袋に入れるだけ) 実際上・横から力を加えてもびくともしない。 燃焼 300ccの沸騰時間は4分30秒 +―20秒。もっと早く沸くことを期待していただけに、まだまだ改良の余地が多いと意気消沈。 まあ現地で疲れた時、湯を沸かす作業は固形燃料に火を付けて上にポットを置くだけ。風が強くとも絶対に沸くという安心感があるので気が楽でよしとしようと自分に言い訳をする。 燃料をエスビット4g×2本から3本~4本と増加して上部下部の穴を大きくすればよいのだが今回はここまでとする。(疲れたもんね) <7月18日追記:実験ではエスビット2本が前提だったが、その後穴の数と径を増やした。より煤がつかなくなり、300ccの沸騰時間:エスビット4g×4本で3分40秒 5本(20g)で3分5秒となった。> 他の使い方としては、カップを取り、本体の上に小さな鍋を置く仕様として固形燃料コンロとすることができる。(空気穴が横のため火力は衰えない)実験したところ使える。この場合は上部に行く空気量が大きいのでエスビットも増やすことができ煙突効果がさらに向上する。なぜか煤が付かないことも好感が持てる。 --------------------------- ウッドブースター(本体に収納可) ・ウッドブースター作り 調子にのって今度は小枝を燃やしてのストーブの兼用とした。 小枝を燃やす時は高さが足りない。切断した本体下の余りを下に接続する。横に穴もあいており塩梅が良い。しかし実際持ち出すとなると収納性が格段に悪くなる。 このアルミカンティーンに付いていたアルミボトルは本体より一回り径が小さいが、もともと太いので本体下に接続しても安定感はある。これを使うこととした。 このブースターは、携帯時にはカップにかぶせて本体に収納できる。本体に収納できるぎりぎりの90cmの高さとした。 ウッドブースターをセットして小枝燃焼中 燃焼後、お約束の白い灰 ボトルが本体に収納されるぎりぎりの所まで測り切断。『ウッドブースター』と名付けてしまう。煙突効果が出るように途中に小枝を入れる横穴をあける事はしない。本体の取り外しがすぐできるので、上部から燃料(小枝)をくべることとした。 下部に空気取り入れ口を開ける。中にお茶濾の網を入れ高さの調節をする。これで空気の流れは万全。 燃焼させると炎が勢いよく上がるので煙突効果が出ているのだろう。 <ウッドブースター> 重量:58g 高さ:90cm その他:17g(チタン棒・茶濾し) 本体を上にかぶせると、高熱が伝わっているようだ。しかし小枝の煤が出るのは致し方ないか。燃焼時に小枝の投入を数回する。鍋つかみで本体を上げ上からどさっと小枝を入れる。量が一定しないので時々煙と炎が上部の穴から出る。 「まあ非常時の場合ね」とここまでとする。(もう疲れたもんね) --------------------------- アルコール・ガス用ブースター ・今後の拙い希望 →軍関連の鍋やカップはアルミの上にコーティングはしていないものが多い。やはりテフロン加工がいいか。 →お気に入りのバーナーにボルドーバーナー系がある。本来このアルミカンティーンをボルドー用に使う人もいるぐらい。横にボルドーバーナーを差し込む穴を開ければよいのだが高さの調節が必要のため今後とした。これが実現すると高さが同じなのでボルドーバーナーだけでなくアルコールバーナーも使える。セパレートタイプのガスストーブもそのまま入る・・などと考えるが、本来の問題である熱効率を上げる方が先決だろうな。 →上下の穴をもう少し広げたい(増やしたい)という誘惑に今から着手。 今回エスビットの固形燃料だけでも4箱使っただけに、実験しながらの作業は時間とお金もかかる。(笑)ただ「スイス軍 アルミカンティーン」はとても安く、ほとんど部品を使って遊べたことが唯一の救い。 性能としては・・・ エスビット2本も使って300ccを4分30秒は時間がかかり過ぎで、固形燃料ストーブセットが141gと重すぎることは残念。 作った本人は結構かっこいいと思っているのが恥ずかしい。(これを○○は盲目と呼ぶ) この「スイス軍 アルミカンティーン」はいろいろ改造することのできる安くて面白い素材だ。これからもいろいろ遊べると喜んでいる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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