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イデオロギーを、日本語訳すれば、”正義の体系”といってよいでしょう。イデオロギーにおける正義というのは、かならずその中心の核にあたるところに「絶対のうそ」があります。 イデオロギーは、それが過ぎ去ると、古新聞よりも無価値になります。 「両親が病気で死のうとしているとき、もうだめだと思っても、看病のかぎりをつくすのではないか。自分がやっているのはそれだ」 「開国」 なんてのは、イデオロギーとしては弱いです。開国は理の当然で、正しくかつ常識的なありかたですから。正しくて常識的でたれでももっともだというスローガンは、革命的ではないもです。それは、液体でいえば、水です。水は、生きるのになくてはならないものです。しかし、革命というのは、みんなが酔っぱらわなくてはならないものですから、水ではどうにもならなくて、強い酒を必要とするものなのです。 「攘夷」 こういう強烈な酒でもってやらねば、国が細胞まで新品にうまれかわる、というようなことができなかったのです。 昭和初期を生きた司馬さんの憧れは明治だったんでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.06.27 23:14:19
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