2004年 台風と塩害【神戸新聞 2004年9月19日】 庭木も盆栽も台風被害 強風に葉先しごかれ傷/塩分で水分奪われ収縮 台風16、18号の通過後、県内の沿岸部を中心に、街路や公園の樹木などが枯れ始めているが、庭木や盆栽にも同様の現象が起きている。各地の緑の相談所には、市民らから「なぜ枯れたの?」「ケアする方法は」と相談が殺到している。 神戸、尼崎、姫路の緑の相談所には、18号通過の翌日の8日から台風被害の相談が急増。相談は10日以上たった今も絶えないという。 神戸市立花と緑のまち推進センターによると、「枯れ」の原因は大きく二つある。一つは、樹木の葉が強風を受け、葉先がしごかれて傷つき水分が抜ける。葉に厚みがなく、柔らかいほど被害が大きくなる。 二つ目は、強風で海の塩分が付着すると、塩水の浸透圧が水より高いため、葉の水分が奪われ収縮する「原形質分離」を起こす。俗に言う「青菜に塩」で、漬物から水が染み出るのと同じ原理だ。同センターは、18号通過後の「枯れ」は、この二つの合併現象とみている。 対処方法について同センターは、葉先が枯れたスギ、ヒノキ、松などの針葉樹は、刈り込んで発芽する成長点をつくる ツバキ、クスノキなどの常緑樹は、葉の生え替わりのタイミングがうまくいかず、2、3年、枯れた葉が残るケースもあるが、たい肥は特に必要ないと指摘。落葉樹は、すでに来年の新芽を蓄えており、枯れ葉を落とすなど手を加えなくてもいいという。(武田良彦) ジャンル別一覧
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