059067 ランダム
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桜の木の下で


小春日和の 或る日

桜の木の下で 腰をおろす

赤と黄色の絨毯は 落葉の斑模様

深い秋の陽射しに ゆらゆらと輝いて

風もないのに かさこそいった



ふわふわと 黄色い葉が一枚

むこうの石段に 着地した

仰向けに 太陽に腹をみせて

今まで過ごした枝を 見上げた 

もう 動かない。



小春日和の あの日

過ぎ去った夏と やってくる冬を聞きながら

僕もそこにいた うつろな目で

どこまでも高い空は それでも 

まぶしくはなかった







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