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T I/E AR ~ティアー~ Diary

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リンパ節・脾臓

P50~ リンパ節・脾臓

リンパ節
・ 単純性リンパ節炎(別名洞カタル)
炎性水腫とリンパ洞内における細網内皮細胞の出現が特徴的。リンパ洞の拡張、リンパの充満、リンパ球・好中球が見られる。
 洞内皮は時に腫大する。⇒はがれて内腔に落ち込む。

解説25 結核(肉芽腫性リンパ節炎)
 Mycobacterium tuberculoshis による。この菌はチール・ニールゼンで染色される。
病変は滲出性変化と増殖性変化に大別される。滲出性変化は感染初期の免疫の成立前や、結核菌に対する免疫の低下した場合に見られ、線維素・好中球・マクロファージ・リンパ球が滲出し、広範な乾酪壊死が認められる。一方増殖性変化は、中心部は乾酪壊死し、その周囲をラングハンス巨細胞を含んだ類上皮細胞層に取り囲まれ、さらにその周囲にリンパ球層がある。最外層は結合組織層からなる。肉眼的には、胸膜および腹膜に多数の硬くて光沢のあるブドウの房状の結節があり、真珠病と呼ばれている。
 肺では肺胞の代償性肥大が起きており、これを肺気腫という。

解説9 トキソプラズマ症
Toxoplasma gondii 原虫寄生による、宿主域の広い人獣共通感染症。幼若動物に感染して発熱、呼吸困難、下痢、中枢神経障害、運動障害、流産などを呈する。病理的には虫体の存在による肺、リンパ節、肝臓、心筋、脳脊髄などに炎症が見られる。


脾臓
・ 脾臓の変性は主にアミロイドーシスと血鉄素沈着がある。前者は白脾髄リンパ濾胞の小血管周囲にアミロイドが沈着するサゴ脾、濾胞辺縁帯や赤脾髄に沈着するハム脾などがあり、アミロイドはコンゴレッドで異染色性を示す。また、後者は溶血性疾患に即してヘモジデリンがマクロファージに取り込まれる。ベルリンブルー染色で正染性である。

・ 急性脾炎(別名感染脾)
顕微鏡的所見として,循環障害のほかに血海、細網内皮細胞(RES)の増加、リンパ小節の壊死などが観察される。
* 感染脾:脾が中等度に腫大,被膜の緊張,割面膨隆,辺縁が丸くなる。
     顕微鏡的には,リンパ球,細網細胞,好中球,赤血球が赤脾髄に見られる。

解説11 豚コレラ
  盲結腸⇒ボタン状潰瘍形成
  脾 臓⇒出血性梗塞または感染脾を起こす
   脳 ⇒非化膿性脳炎
* トガラウィルス科豚コレラウィルス感染によって起こる、急性熱伝染病。豚の全身性疾患で、死亡するまでの経過日数で甚急性型・急性型・亜急性型・慢性型に分類される。よく見られる剖検所見は、
 ・リンパ節の腫大と出血(リンパ節炎)
 ・脾臓の出血性梗塞,感染脾
 ・非化膿性脳炎,呼吸,消化器の粘膜面に点状,斑状出血が見られる。
 ・慢性例で,肺炎,胃腸炎(ボタン状潰瘍)
 ・MФの活性増成,リンパ球の崩壊,血管の変性,壊死,それに伴う血栓

*炭疽(p.74)
  ・Bacillus anthracis の感染による、超急性敗血症性の伝染性疾患で、人獣共通感染症である。
  ・剖検所見
    全身における斑状出血
    高度の腸炎 (豚⇒出血性腸炎)
    脾臓⇒急性脾種(牛,馬) 
    局所リンパ節の腫大
  ・検査
   パールテストとファージテストによる同定
   アスコリーテストによる(+)反応 で診断
  ・病理所見(脾臓)
   ゴム脾:慢性炎症時の濾胞と形質細胞の増生。

解説10 脾腫
脾臓が著しく腫大することを脾腫あるいは巨脾症といい、以下のように分類される。
うっ血性脾腫:心機能障害による中心性うっ血と脾静脈血の還流障害による末梢性うっ血
感染性脾腫:赤脾髄の強い充血や白血球浸潤を伴う急性脾炎。炭疽、サルモネラ、豚丹毒などでは著明な脾腫を呈する。
代謝性脾腫:種々の代謝性疾患より生じる脾腫。
腫瘍性脾腫:白血病や悪性リンパ腫による腫瘍細胞の浸潤に伴う巨脾の形成



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