無罪医師、女子医大を提訴 「手術事故の調査は誤り」
記事:共同通信社
提供:共同通信社
【2007年2月9日】
東京女子医大病院で2001年、心臓手術を受けた群馬県の少女=当時(12)=が死亡した事故をめぐり、誤った内部調査で名誉を傷つけられ解雇されたとして、当時の担当医=業務上過失致死罪に問われ1審無罪、検察側控訴=が8日、大学と調査責任者の教授に、損害賠償や未払い賃金計約8300万円を求める訴訟を東京地裁に起こした。
訴状によると、内部調査委員会は01年10月、担当医による不適切な人工心肺装置の操作が患者の死因になったとの報告書を公表。その後担当医は業務上過失致死罪で起訴され、大学も解雇された。
05年11月の東京地裁判決は「人工心肺装置に取り付けられたフィルターの目詰まりが直接的な原因で、担当医は事故を予見できなかった」として無罪を言い渡した。
担当医は「報告書が虚偽だった結果、捜査機関に誤って逮捕された。それを根拠に解雇するのはマッチポンプだ」と訴えている。
東京女子医大広報室は「訴状が届いておらず、コメントは控えたい」としている。
当事者にだけ責任を押しつけて、自分たちだけは助かりたいと思ったんだろうなあ。
実際にはポンプそのものの問題だったのだから、当該医師には責任はなく、そのようなポンプが用意されたシステムの問題となり、お偉いさんたちが責任をかぶらなければならない事を恐れたのだろうな。
誤算は、当該医師が
降りかかる火の粉を振り払うだけの気概があることを見落としたことだ。もう一つ、大野病院事件以来、医師が連帯し始めている。この原告となった医師を応援する医師は多い。今はまだ声だけの応援にとどまっているが、必要になればカンパも始まりそうな勢いだ。これもお偉いさんたちの誤算だろう。