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バベルの図書館-或る物書きの狂恋夢

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カテゴリ:映画/エンタメ
 キャスティングが続編のクオリティを決める。そう締めたところからの続きです@『処刑人2』。コナー&マーフィー兄弟は勿論、ボストンの“スリー・アミーゴス”的デカトリオも前作に引き続き健在。彼らの劇中での立ち位置が、作品にリズム(&笑い)をたくさんもたらしてくれます。
 またも彼らを振り回す、“ポスト・スメッカー”には、今回初登場、FBIの女性“特別”捜査官ユニース(ジュリー・ベンツ)。初登場シーンでは「うー…ん?」という感じでしたが、話が進むにつれ、チャーミングに見えてきまして。ホットな女性登場で、色気要素ほぼゼロの『処刑人』ワールドに華が添えられました。
 スメッカー御大の後釜に座るのは相当の勇気(その理由は、前作を観てない方は是非ご覧下さい)。それを、敢えて女性キャストを立て、しかも、スメッカーとは違う意味で、なかなか印象的でインパクトのあるキャラクターぶりを発揮させてくれたトロイ・ダフィー監督の選択は、実は“スメッカー抜きの処刑人”に一抹の寂しさを感じていたファンにも、きっと受け入れられたことでしょう。ユニース嬢、さすがに“男装”はしませんでしたけど。
 忘れちゃいけない、酒場のドクも続投。相変わらず性質の悪い客=マクナマス兄弟にいじられてますが、頼れる仲間です。しかし、“リアル・カールじいさん”にしか見えない。家は飛びません、悪しからず。
 さらにさらに、ポスト・スメッカーと同じくらい難しいのが、“セイントおにいさん”兄弟の親友として、作品のアクセントとなっていたロッコのポジション。ポスト・ロッコを、今度は陽気で純情なメキシカンの兄ちゃん(クリフトン・コリンズJr.)が引き受けました(あ、この人『アドレナリン2:ハイ・ボルテージ』に出てた…)が、少々映画がにぎやかになり過ぎましたが、まぁ合格でしょう。というか、このポジションは、実は「誰でも換えが利く」、引きと押しのバランスで魅せてくれる巧者であることが重要で、その点では見事大役を果たしたと言えるのではないでしょうか(前作でこの難しいポジションを勤め上げたロッコは、逆に今作では、象徴的な役回りにシフトしています)。
 前作では、まさかの登場。兄弟が処刑を決めるマフィアのボスの、狂える用心棒にして最終兵器、実はマクナマス兄弟の父親であった“イル・ドゥーチェ”ことノア・マクナマス(ビル・コノリー)。『処刑人2』では、イル・ドゥーチェの果たす役割は大きく、また彼がいかにして“元祖処刑人”となったかの物語が、意外なほどしっかり描きこまれ(ゆえに、兄弟の登場シーン物足りないという声も)、彼の謎めいたパーソナリティに、ドラマが加わりました。ギャングが横行する時代、おそらく移民としてようやく小さな仕立て屋を営むことができるようになった父を目の前で殺された若きノアが、感情にフタをして、裁かれぬ悪に鉄槌を下しながら、友人ルイを相棒にマフィアを掃討して行くストーリーは、ノスタルジックでロマンティック。こういう、ベタなデリカシーを堂々と盛り込むところが、トロイ・ダフィー監督がただのアクション映画監督でなく、独特の繊細さの持ち主であることの証左となるわけです。
 ノアの心を察し、その復讐と処刑に力を貸す相棒。かつての親友でありながら、やがては野望の為に、当時のイタリア移民のサクセスストーリーでもあったゴッド・ファーザーになるべくノアを裏切った、今回の悪の親玉に、なんとピーター・フォンダ。事前に知っていたキャスティングでしたが、テレンス・スタンプ主演の『イギリスから来た男』での悪役イメージが印象的だったので、まさかこんな渋い演技を見せてくれるとは(無論、超絶演技を見せてくれることは確信していましたけど)!!古きよき時代の男の友情と野心。そんなセピア色のシーケンスが、今作では結構重要な意味合いを持っており、敢えて言うならば、ここが前作と唯一ニュアンスの違うところではないでしょうか。
 お待たせしました、やっぱり知りたい、FBI捜査官ポール・“女装捜査官”・スメッカー氏。登場するとは知っていましたが、映画観るまでネタばれしたくない部分もあり、あまりチェックしない行きましたが、まさかの(いや、ベタかな)ご登場。うーん、短い登場ながら、存在感あります。ウィレム・デフォーが、もう今ではスメッカー本人にしか見えないのですが…。前作で非業の死を遂げた友人・ロッコが、監督の代弁者(かな?)として、時代の風刺者、欺瞞を看破する者として、“夢オチ的”に登場しますんで、同じ流れかな、と思っていたのですが。
 いやはや。前作は本当に面白かった。だから、新鮮さなんかいらない。それが正直な感想。見事、新しい挑戦なしに、こんな面白い映画を作ってしまったトロイ・ダフィー監督、ますます好きになりました。うん、前作のテンション、メッセージ、ヴィジョンを曲げたくないからここまで時間がかかった。だけど、それだからこそ、「もう一度、あの作品に!!」という共感から、ほとんどのキャストが続投(武器商人にいたるまで!!)という、この手の映画では奇跡に近いことまで実現してしまっているワケで、そういうのって、きっと監督冥利・作品冥利に尽きるのだろうな、と改めて『処刑人』ワールドの濃さに感動してしまいました。私のフェイバリットに、また新たな一作が加わりました。(了)


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聖☆おにいさん(1)





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Last updated  2010/06/19 01:26:58 AM
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