アルダー |
最も代表的なギター/ベースのボディ材。
やはり全体にバランスの良い材だが、アッシュに比べて中音域に膨らみがある印象。この中域はギターサウンドの要なので、アンサンブルの中でも前に出ていく音となる。
ビンテージフェンダーのイメージではいわゆる枯れた、抜けの良いトーンと言われているが、その一方でかなり粘りのある骨太な音も出すことができる。 |
アッシュ |
ギター/ベースのボディ材として使用されている。
高域から低域まで幅広い音域を持つ。特に高域と低域のバランスがよく、アルダーと並びソリッドギター/ベースの代表的な材。音の立ち上がり(アタック/レスポンス)に優れ、アルダーよりも明るく、音の輪郭のはっきりした特性を持つ。 |
スワンプアッシュ |
ギター/ベースのボディ材。
ホワイトアッシュと比べるとやや低音域が不足する。しかし、高音の抜けは良く、カラっと乾いた印象の音。ビンテージ系シングルコイルとの相性はかなり良い。54~56年のストラトなどに使われたアッシュはこの材に近い。 |
ソフトメイプル |
ギター/ベースのトップ材。キルトメイプルと言われるのはこの材。
ハードメイプルとの単純な比較ではサスティーンや鋭いアタックは弱いがボディ材としては十分なレベル。素直な音響特性を持ち、目の詰まったバスウッドといおう感じ。 |
ハードメイプル |
ギター/ベースのネックや、レスポールタイプのトップ材に使用される。
非常に堅く弾力性のある材で、アタック、サスティーンともに優れている。音の輪郭のはっきりしたクリアな音響特性。
マホガニーとのラミネートの相性の良さはレスポールで実証ずみ。 |
バスウッド |
ギター/ベースのボディ材。柔らかく加工しやすいので現在ではスタンダートモデルに使用されることが多い。
柔らかい材なので、うっかりすると腰のないスカスカの音になりやすい。その分、素直かつフラットでクセがないという特徴を持つ。
この材こそ使用するピックアップやボディデザインによって出てくるトーンも大きく変わってくるだろう。 |
セン |
ギター/ベースのボディに使用。70~80年代には多用されていたが、最近はあまり使用されていない。
アッシュに似た木目を持つが、そのトーンも多少似た傾向を持つ。鬼栓と糠栓とあるが、鬼栓は非常にタイトなトーンを持ち、糠栓はアタックに欠け腰のない甘いトーンを持つ。
全体には音質的にクセがないので、スタンダートなギター/ベース用の材とも言える。 |
マホガニー |
ギター/ベースのボディ。単板以外にもラミネートバックとしてよく使用される。ギブソンなどではネック材としても使用されている。
豊かな中低域、暖かなトーン。しかし、高音域が弱いため、全体的に丸く甘い印象で鋭いアタック感が不足する。シングルコイルよりはハムバッカーのほうが相性が良い。 |
スプルース |
フラットトップギターのトップ材、フルアコのトップ材として使われる。ホーローボディには欠かせない材。
柔らかく、振動板として理想的な音響特性を持つ。アコースティック楽器のトップ材としてはこれ以上の材はナイと言われている。
原産地によって特性が異なり、また品質もグレードもさまざま。 |
シカモア |
ギター/ベースのラミネイトボディ。ソフトメイプルとよく似たフレイムやキルトの木理を持つため、代用として利用されることが多い。
ソフトメイプルに似たイメージの材だが、やや重低音に欠ける。目がキレイなので化粧板として使用されることが多い。 |
ポプラ |
ギター/ベースのボディに使用。
主に入門機種に使われることが多い。アルダーに似た素直な音域特性を持つが、低音域が弱くあまりワイドレンジではない印象。軽量で良く鳴ってくれる感じがある。 |
コア |
ギター/ベースのボディに使用。
マホガニーに似た感じもあるが独特のトーンキャラクターを持ち、特に軽量なものは高域の伸びも悪くない。全体的には中音域が豊かな印象。シングルコイルでもハムバッカーでも独特のコシのあるサウンドを引き出してくれる。
褐色の美しい木目にはファンも多いが、原産地ハワイからの出荷が制限せれており、アメリカ以外では入手が困難。 |
コリーナウッド |
ギブソンのフライングVやエクスプローラー、モダーンのボディ&ネックに使用されている。
マホガニー系の音質特性を持つ。中低域の豊かな太いトーン。ハムバッカーとの相性はかなり良い。入手は困難だが、特殊な位置づけをされている。 |
ウォルナット |
ギター/ベースのボディ。稀にネック材として使用。
メイプル1ピースのネックのヘッドのプラグや、裏側のトラスロッドを埋めた部分に入れてあるのはこの材。
芯のあるトーンを持ち、特に太く暖かい中低音が特徴。特殊材の中でも扱いやすいサウンドとルックスを持つため人気が高い。
オイルフィニッシュで仕上げられることが多い。 |
パドゥク |
ギター/ベースのボディ材として使用。アッシュとウォルナットの中間的な質感を持ち、音質的にもふたつの材の中間的な印象である。暖かさとアタックレスポンスの良さを合わせ持つ。オイルフィニッシュで仕上げられることが多い。 |
ココボロ |
ブラジリアンローズウッドの代用で指板になることが多いが、稀にボディトップ材になることもある。
非常に堅く重い。(比重0.99~1.22)材に油性物質を持ちかなり強い芳香を放つ。耐久性は高い。乾燥は良好だが割れが生じやすい。
音質は基本的に甘く暖かい印象をもつ。硬質で低音域の太い材。サスティン、アタック、レスポンスも優れている。 |
ローズウッド |
主に指板として使用されるが、稀にボディ材として使用されることもある。
指板材として十分な堅さを持つ高密な材。エボニーよりも導管が深いため吸水性に優れ、プレイアビリティの高い指板だ。
音質はエボニーやメイプルと比べてやや甘い感じだが、さほど差はない
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ブラジリアン ローズウッド |
主に指板として使用。特に59~60年までのフェンダーの指板として有名。 散孔材。樹高40m、直系0.5m。心材と辺材の区別がはっきりしている。材は紫褐色からチョコレート色で、濃赤紫褐色の変化の多い美しい縞がある。油分が多くワックス状の感触を持つ。
音質は暖かく甘い響きにマニアが多い。この材はワシントン条約で輸出入が禁止されており、稀少価値がある。 |
エボニー |
高級機種用の指板材。
散孔材。樹高25m、直系0.6~1.5m。心材、辺材の色調は樹種により異なり区別の不明瞭なものもある。
非常に重硬で加工は困難だが滑らかで仕上がりも良好。反り、割れ、曲りが生じやすいため乾燥には注意。
音質は硬質で、メリハリがある。サスティーン、アタック共に良い。強度が高いため、ネック全体の剛性を高めることにもなり、特にベースのネックには有利。
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パーフェロー |
指板材として使用。稀に1ピースネックとしても使用されている。
散孔材。心材と辺材の色の差がはっきりしている。心材は褐色、または紫褐色で縞模様が見られる。辺材は灰白色である。材の緻密さはエボニーに近いものがあり、特に心材の耐久性は非常に高い。
音質はエボニーに似た印象を持つ。アタック感、サスティーン面では有利。 |