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カテゴリ:映画感想
内容
その病院の入院患者は、奇妙な連中ばかり。 その中でも、際だっているのは、 みんなからの嫌われ者の老人・大貫(役所広司) 一代で、大会社を作り上げた自信もあり大富豪。 ワガママで偏屈じじいだった。 そして『お前が私を知っているだけで、腹が立つ』が口癖だった。 そんな大貫がある日、入院患者の少女と出会う。 絵本を読むためにベンチに座ろうとした少女(アヤカ・ウィルソン)を、 大人げなく突き飛ばす大貫。。。それが、大貫にとって満足だった。 だが、、翌日。。。 ふたたび。。。その少女パコと会った大貫。 奇妙なことに、、大貫のことを知らないという。 なのに、、大貫は大事なライターをパコが持っていることに腹を立て パコの頬をぶってしまうのだった・・・ 意味が分からない大貫は、医師の浅野(上川隆也)に事情を聴くと。 事故により両親を亡くしてしまったパコは、 記憶が1日しかもたないというのだ。 内容2 サスガに、、事情を知った大貫は反省する。 だが翌日、驚くことが発生する。 大貫が頬をぶったことをパコが覚えていたのだった!! 『ぶった』のに、、『触った』と変換されて。。。 なのに楽しそうに話しかけてくるパコ。。。 なぜか、大貫の目から大量の涙が溢れて、止まらない。。。。。 その日から、パコに何かしてあげられることがあるのではないかと考える毎日。 そして、、毎日、毎日。 パコが大事にしている絵本『ガマ王子対ザリガニ魔人』を読み聞かせるのだった。 翌日には、すべての記憶が無くなっているというのに。。。。 内容3 残り少ない時間の大貫は、考えた結果。。。 病院で行われるサマークリスマスの演劇で、 パコの絵本『ガマ王子対ザリガニ魔人』をしようと、 入院患者達の協力を求めるのだが、 いつも大貫から意地悪ばかりされている患者達は、イヤな顔。 でも。。。。。。 敬称略 これは、かなり楽しい映画ですね。 いや、、面白くて、それでいて 心にジーンと来る『何か』を、ほんの少しもっている感じでしょうか。 キラっと光り輝く、何かを。 抜群に面白いのは、 描き込まれている、登場人物達。 まるでピーターパンのような医師『浅野』上川隆也さん 消防車にひかれたヘタレ消防士『滝田』劇団ひとりさん タトゥ入りの看護師『タマ子』土屋アンナさん 銃の暴発で怪我をしたというヤクザ『龍門寺』山内圭哉さん 元名子役、、でもそれがトラウマで自殺未遂を繰り返す『室町』妻夫木聡さん 大貫の甥で、天然ぼけの頼り無い男『浩一』加瀬亮さん 浩一の妻で、すぐに噛み付く看護師『雅美』小池栄子さん ジュディ・オング大好きなオカマ『木之元』國村隼さん そして、、、 何が何だかワケがわからない男『堀米』阿部サダヲさん これらの登場人物が、 ほんとうに、とんでもないやつらばかり!! それをキッチリ小ネタ、、、それもベタな小ネタで 序盤から描き込み、キャラを描いているのだから、 最終盤における、行動もまた分かり易くなっている。 でもそれらは、基本的に、サブであり、オマケである。 メインは、 パコと大貫 そして、、そこにある絵本『ガマ王子対ザリガニ魔人』である。 ガマ王子の横暴さを、、パコの読み聞かせる度に そこに『自分』を重ねていく大貫。 ガマ王子こそが、大貫であり、 ガマ王子のみんなを救おうという行動こそが、 彼らが企画した、演劇ということになる。 その大貫の変化が、結構いい感じで描かれていて、 サスガ、役所広司さん!!! と言う感じである。 これらの融合と、 人には名前さえ残したくないと言っていた大貫が パコの心には、何とか『思い出』を残そうとする姿が、 かなり印象深くて。 そのギャップが、この映画の本質であると言える。 それは、、演劇をしようとする患者達も同じ。 今まで持っていたモノが、変化する患者達である。 その変化が、大貫への気持ちの変化と重なり 本当に良い感じの物語になっている。 さっきまで『変キャラ』だったのに。。。と言う感じだ。 ただまぁ、、、オチですよね。。ラストの。 演劇のあと。。。。これがねえ。。。 『結末』としては、かなり悲しいモノがあり。 老紳士が、 演劇の伝説の結末を話そうととしなかった気持ちが 分かるというモノです。 ここが、、良くもあり、悪くもある。 評価の分かれる部分だろうか。 全般的に、子供も十分楽しめる内容であり、 面白い映画だったと思います。 ただ、、マイナス点もいくつか。 先ほども書いたように、オチ部分。 そして、、大貫達の心にある気持ち。 これが子供向けではなく、大人向けと言って良いような印象。 それがわたし的に、評価をどう考えて良いか分からない部分。。。 大人が見れば納得出来る部分があるのだ。 でもそれは『大人』としての『経験』があるからであって、 『何か』を感じるからなんですよね。 もしも『子供』ならば、、、、と考えれば、 分からないわけではないと思いますが、 『深さ』は感じにくいかもしれません。 まぁ、、そんなコト無視しても 楽しめる映画ですけどね。 だって、俳優さん達が楽しんでやってるの伝わってきますから!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年10月02日 20時59分51秒
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