レベル999のマニアな講義

『頑固父ｖｓ駆け落ち娘・失った家族の絆は再生するのか！？』

内容
１９８０年浜松
小見山幸平（高橋克実）は、、ひとりの男に命を救われた。
集金した金５００万をすられたと、川に飛び込もうとしていたのだ。
偶然通りかかった、宇那木長兵衛（ミッキー・カーチス）が、
懐にあった金を手渡し、、、、救ったのだった。
博打好きで老舗鰻屋“宇那木”を傾けてしまった長兵衛。
少しでもと。。。借金取りに抑えられた“タレ”を取り返すため
身売りした娘・春江（浅田美代子）のために、
バーのマスター（でんでん）を説得し、、用立てた金５００万だった。
でも命を失うわけでもないと、、ポンと手渡し去って行く長兵衛。

そして、帰宅した長兵衛は、妻・崎子（淡路恵子）に怒鳴られてしまう。
“また、デタラメを言って！”と。
が、、、そこに幸平が、勤務先の工場長（なべおさみ）とともに現れ、
金を会社に忘れていっただけと判明。。。“タレ”を持って駆けつけてくれる。
ようやく、長兵衛の誤解も解け、、、一段落。。。。

そして、、、時は流れ。。。３０年後。
幸平は、春江のもとに婿入りし、“宇那木”の主人となっていた。
妻となった春江とともに、店を切り盛りする毎日。
長兵衛も、、、隠居生活で悠々自適。
崎子は、店をマヤ（峯村リエ）に譲っているとはいえ、心配で今も現役。

ある日のこと、幸平は、市民会館館長（斉木しげる）と一悶着があり、
春風亭昇太の落語会に行くことを決める。
しかし息子・春平（西島隆弘）は、大学があるからと。。。行かないという。
跡継ぎなのだから、仕事を手伝えという幸平だが、、、それさえも拒絶。
そのうえ、秘伝のタレを長兵衛が隠れてチェックしていると知り、
いっそうの寂しさを感じる“婿養子”の幸平。
春江は、、、客の評判も良いこともあり、、気にするなと言うが、
落語会に行かないと幸平は、言い始めてしまうのだった。

翌日、、、その日は落語会。。だけでなく
幸平と春江の、３０回目の結婚記念日。。。
春江は、何とか幸平を説得し、昼間だけの営業の準備を終えると、、、
なんと店の外に、娘・佐久間華子（長澤まさみ）が孫・亀吉（田中奏生）！？
７年前に、職人の五郎（柄本佑）と駆け落ちした娘だった。
だがその五郎（柄本佑）が博打に溺れ、女を作り出て行ってしまった。
華子は離婚届に判を押し、帰ってきたのだ。
春江、崎子は、家に招き入れようとするが、“勘当”したこともあり幸平は拒絶。

“オレの子は、春平ひとりだ！”
という幸平の言葉に、
“お父さんは、家族より見せが大事なのよ！”
と華子。
完全に物別れだった。

春江“せっかくの結婚記念日なのに。。。”

そこで崎子は、亀吉を使った作戦を提案するが。。。。

その大混乱の店に、館長に勧められ春風亭昇太（本人）が客として現れ。。。。

敬称略


公式ＨＰ
http://www.sut-tv.com/tarekimi/



まあ。。。。うなぎパイ。。。は、ともかく。


お話としては、
古典落語をモチーフにした、ホームコメディ。。。である。

実際、、コメディ？
というより、、普通のホームドラマ。。ですね。

そういえば、落語は、

基本は、、、うなぎを扱っているネタですが
細かい部分で、アレコレと入れているし、、、
落語って、ホームドラマ要素のモノって、似ているモノが多いしね。
気付いただけでも、、、４つは、、少なくとも入っていますね。


とりあえず、そのアタリは、横に置いておいて。


物語は、

ある鰻屋で起きた事件。。。である。
大将夫婦の結婚記念日だというのに、
そこに、勘当した娘が、孫を連れ帰ってくる。
許す許さないで大げんかし、、、挙げ句の果てに娘が禁句を。。
“婿養子”と、、、、

大騒動になる鰻屋“宇那木”

。。。そんな感じである。



“タレの味は、宇那木家の家族の味なの！”

ということで

“タレ”を中心にして、家族愛を描いた物語ですね。


かなり面白い。。。とまでは言いませんが、
ホームドラマとしては、

色々なことを重ねて、かなり上手く描いていたと思います。

まさに、、、朝ドラ“ちりとてちん”のようで。
そら当然ですよね
脚本が、藤本有紀さん。。。ですから。


ただね。良い雰囲気のドラマだったとは思うのですが、

少し、“問題”を盛り込みすぎた感じかな


本来なら“孫”と“タレ”を天秤にかけて
その部分だけを表現しておけば良かったのに、

落語のネタを入れるのは、ともかくとして

幸平だけでなく、娘まで描いていますからね。

そら、、、“家族”の物語なので、あれこれと描いても間違っていません。

かといって、

一番重要な“選択”。。。
そこが、最大の盛り上がりのハズなのだから、

それを中心にすれば、
昔のことや、娘のことって、息子のこと。。
詳細を掘り下げる必要、、、ありませんよね。

これが、、、１クール。。。
いや、２時間ドラマくらいならば理解するが、
所詮、１時間強、、１時間半弱しかない作品ならば、

それこそ、サラッとで、、良かった位なのにね。


ただまあ。
それでも、重ね方、小ネタの入れ方は秀逸で
ドラマとしては、ホントに良く詰めこみ重ねきったという印象である。