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カテゴリ:ドラマ系の感想
『美術商編』
内容 ボクちゃん(東出昌大)は、須藤ユキという女性と出会い。 開くという個展へ出向くが。。。。。 ボクちゃんは、ダー子(長澤まさみ)を外して“仕事”をしようと決意。 リチャード(小日向文世)に提案するが、結局、ダー子も加わることに。 ターゲットは、美術評論家の城ヶ崎善三(石黒賢) 独学で学んだ目利きは本物だが、女癖が悪いことで有名な男だった。 だが、それだけでなく、鑑定で持ち込まれた美術品を真贋を偽って買い上げ、 裏社会に売却して大もうけしているという。 様々な調査を行った後、 ダー子は、中国人バイヤーに化けて、オークションに潜入。 次々と買い上げていく。それによって、城ヶ崎の信頼を得たダー子は、 旧知の贋作画家・伴友則(でんでん)に仕事を依頼する。 田舎の古美術商・沼田になり、ピカソの絵を城ヶ崎に持ち込むボクちゃん しかし、城ヶ崎は、伴友則の贋作だと見抜いてしまう。 敬称略 演出は、三橋利行さん パターン化している部分はあるが、 微妙に、前回までと違う演出。 そのため、パターン化を微妙に崩した感じだ。 前回のように、途中でネタバレを盛りこまなかっただけでも、 違和感なく、普通に楽しめましたね。 まあ、後半に入って、五十嵐が登場してからは、 なんとなく、仕掛けは見えましたけどね。 その時点で、結末だけ。 とはいえ、 基本的に、独特のクセはあるし。好みの部分は存在する。 が、同時に、それなりに面白さも存在する。 そんなところだろうか。 結局のところ、捻っているけど、パターン化してる(苦笑) でも、個人的には、今回が一番かな。 最後に。 最後は、かなり長い文句。。。。あ。。。指摘にしておきます。 それにしても。 結局のところ、何を見せて、魅せたいんだろ?? そもそも、主人公たちが行っているのは、犯罪行為であり。 本質的に、評価に値するモノでも無ければ、絶賛するようなモノでも無いのだ。 ドラマとしては、トリックめいたモノで視聴者を騙し、 予想を裏切って楽しませているつもりなのだろう。 まぁ。。個人的には、途中のネタバレも含め、ほぼ想定内のオチなのだが(苦笑) こんな状況であるのに、何を見せようとしているのだ? 何で魅せたいのだ? それが、全く分からない。 たとえば、作者の作品だけを考えると。 《リーガル・ハイ》は言うに及ばず。 刑事モノ系統にしても、それこそ《鈴木先生》にしても。 緻密に練られていて、痛快に魅せきるという部分が有ったのだ。 実際、それらに共通するのは、一種の“勧善懲悪”であるということだ。 刑事モノしかり。。。《鈴木先生》だって、そう言っても良いだろう。 が、今作は、そうではない。 見せて魅せていることは認めるが。 どれだけ贔屓目で見ても、俳優が誰であろうが、 “主人公は犯罪者”なのである。 最終的なオチを見れば分かるが、目的は自身の享楽。金でしか無い。 ハッキリ言うが。 そんな主人公と、主人公に騙される人たちは、 いったい、何が違うというのだ? 騙されているか、騙されていないか。。。で言えば。 それこそ、主人公に騙されている人たちは、被害者になってしまう。 そう。主人公は、加害者。 この構図を、どうすれば良いというのだろうか? もちろん、そのために、いろいろなネタが盛られているのも分かっている。 被害者達も悪いことをしている。。。という設定だ。 でもなぁ。。。。どうだろうか? 初回のエピソードなんて、良い例だけど。 悪い奴を、協力して倒しているはずが。 主人公は、その協力者まで、騙していましたよね? こんな状態なのに、主人公を見て楽しめと? それは、違うんじゃ無いだろうか? 最近放送されている番組で、今作と似たモノがある。 《怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー》である。 もちろん。子供向けの番組ではあるが。 主人公は、警察と泥棒。。。双方なのである。 序盤では、単純なやりとりだけで魅せようとしていた。 が、やはり、違和感は感じる。泥棒だからだ。 正義の味方の権化だと言い切って良い警察と。。。泥棒。 比較しなくても、ヒーローモノとして、どちらが主人公か?は、明白だ。 泥棒は悪いことなのである。 しかし、話が進むと。泥棒には、止むに止まれぬ事情を盛りこんできた。 おかげで、多少なりとも楽しめるようになったのだ。 でも、今作《コンフィデンスマンJP》は、どうだろうか? 目的は、享楽。 たしかに、見せ場はあって、ドラマとして作っているのも分かるが。 どうしても納得出来ないのは当たり前のことである。 まあね。。。。“ドラマだから”と言いきれば、良いだけですが。 じゃあ、疑問。 劇中で、度々描かれている大きな違和感が存在する。 それは“数ヶ月に及ぶ仕掛け”である。 どうだろう。違和感を感じないだろうか? 第1話と第2話、第3話。。。。重なっていたのか?とかね。 当然、これもまた“ドラマだから”とイイワケは出来るだろう。 だが、そのイイワケをしてしまうと、都合の良さしか見えなくなり。 所詮“ドラマだから”という印象になるのは言うまでも無い。 そう。その印象は、大きくドラマの評価に影響を与える。 だ・か・ら。 楽しそうに見えていても、頭で納得出来ていないので、 面白くないと感じてしまうのである。 今後、今作が、どういう展開になるのかは分からない。 ただ分かっていることが、2つある。 1つは、撮り終えていること。 1つは、映画を考えていること。 これらから分かることが1つある。 いま現在のコンセプトが、変わることは今後無いと言うことである。 せめてね。。。。 《仕事人》《怨み屋本舗》じゃないけど、復讐のため。 だとか。 はたまた、 自分たちの境遇から、まるで《ルパン》のように“義賊”のような行いをしている。 とか。。。 最低限の理由を盛りこまないと。 制作サイドの自己満足だけの作品になってしまうような気がします。 ちなみに、今作のように、犯罪行為に近い作品もあるんだけどね。 《ウシジマくん》《がんぼ》《ナニワ金融》なんて、その系統だ。 しかし、これらは、あくまでも、法のギリギリのあちらか、こちら。 一応、自身の金のためではあるが、今作ほどの描写はほとんど無い。 《仕事人》なんて、金を持ち出しているが、それが目的では無いことを明言している。 今作に比べれば、それらの作品に好感を持てるのは、 今作には無い、そういう若干控えめの演出もあるからである。 前述の作品もだけど、共通するのは、 描き方は違うが、自らが罪を犯していることをハッキリさせていること。 これは、今作とは、全く違う部分だ。 今作の主人公は、ただ単に犯罪行為を楽しんでいるだけだから。 主人公たちのことを不快に感じてしまうのである。 ほんとはね。 こんなくだらないことで、ツッコミなんて入れたくないのだ。 でも、今作は、こんな基本中の基本さえ、雑な状態なのである。 にもかかわらず、 御用達のマスコミや、評論家は、なぜか。。。。。。(失笑) たとえドラマであっても、ただの“犯罪行為” 。。。それ面白いですか? え?相手が金持ちだから? それを言い出すと。泥棒の相手って、基本、そういうモノじゃ? その中には、普通の人もいるんじゃ無いだろうか? そう。金持ちは、イイワケにはなりません。 まあね。。。ドラマだって、何度も何度も、自分に言い聞かせていますけど。 やっぱり、モヤモヤが残るのだ。 本当の意味で、スッキリとさせて欲しかったものです。(すでに過去形) TBは以下のミラーへお願いします http://maxexp999.blog100.fc2.com/blog-entry-4350.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年04月23日 23時01分27秒
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