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「浦島太郎の正体は神武天皇なのか」 神道というのは、八百万の神々というだけあって、実にさまざまな神々が登場する。が、所詮は神であって人間ではない。重要なのは、生身の生きた人間である。 浦島太郎のルーツがニギハヤヒ命やホホデミ命にあったとしても、重要なのは神ではなく、人間である。籠神社は何か隠している。本来の主祭神ホホデミ命の裏には、人間がいるはずだ。 そう考えたとき、筆者は山幸彦以外に、もうひとりホホデミ命がいることに気づいた。彼は神ではない。人間である。 その男の名は「神武天皇」!! 神武天皇の諱、すなわち本名をホホデミ命という。籠神社の本当の祭神は、ひょっとしたら神武天皇だったのではないか。しかも、彼こそが、浦島太郎の正体なのではないか。 記紀によれば、神武天皇の兄に「御毛沼命」がおり、彼は「常世国」へ行ったとされている。常世国とは、いわば楽園のこと。籠神社では、龍宮城とは常世国であると明言している、もしくは「豊御毛沼命」がある。若と豊は美称だとすれば、ひょっとして本当は御毛沼命、すなわち兄と同一人物だった可能性がある。 それだけではない。九州から畿内に向かうときに、最初に案内したのが、山幸彦を海神の宮へ案内した塩土翁であり、さらに瀬戸内海では、亀に乗って釣りをする浦島太郎そっくりの倭宿弥に出会っている。 このように、神武天皇の周りには浦島太郎伝説に関わる重要参考人や重要項目が、次々と登場するのである。 まさに、浦島太郎伝説と神武天皇伝説は表裏一体。考えれば考えるほど、浦島太郎の正体は神武天皇、その人だったのではないかと思えてならないのだ。 仮に、浦島太郎の正体が神武天皇だったとすると、ひとつわからないのは、龍宮城の正体である。 神武天皇の出身地は九州である。そこから、畿内へと攻め上がった。畿内で初代天皇に即位したことを考えれば、龍宮城は瀬戸内海の彼方にあった大和ということになるだろう。 だが、大和朝廷が龍宮城といわれても、どうもピンとこない。歴代の天皇が宮を営んだ飛鳥地方を何度も訪れたことがあるが、いずれも海の楽園というイメージにほど遠い。 何かがちがう。 ここまで来たとき、筆者の関心は神武天皇そのものへと向かった。現代の歴史学の常識では、記紀に描かれた神武天皇の業績はいわゆる神話であり、そのまま史実として扱うことはない。実在しなかったという意見すらある。 しかも、第2~9代は「欠史八代」と呼ばれ、まともな歴史が記紀に記されていない。そのため、歴史学の対象とされるのは、第10代・崇神天皇からというのが実状である。 東大名誉教授の江上波夫氏は、崇神天皇を4世紀ごろ、大陸からやってきた騎馬民族の大王であると推理。かの邪馬台国を征服した渡来人であると主張し、今やひとつの学説となった。 しかし、筆者は神武天皇を架空の人物だとは思わない。伝説に潤色はろうが、モデルとなった人間はいたはずだ。虚飾を剥ぎ取ったとき、そこに現れる人間まで肉薄しなければ、浦島太郎の正体を解き明かしたことにはならない。 そこで手がかりとなるのが「海」である。浦島太郎は海を渡って龍宮城へ行った。浦嶋子は海を渡って蓬莱山に行った。山幸彦は海を渡って海神の宮に行った。 そう、みな海を渡っている。海を渡るとはこれ、渡来を意味しているのではないか。つまり、江上波夫氏が崇神天皇を渡来人と見なしたように、神武天皇もまた、渡来人だったのではないか。 記紀神話では九州出身ということになっているが、九州が大陸からの玄関口であることを考えると、渡来人だった可能性は十分ある。 もし、それが事実だとするならば、渡来人、神武天皇としてふさわしい人間がひとりいる。 それは「徐福」である。 _______________________________________ お勧めブログ小説 フジテレビ 「猪群山ストーンサークル殺人事件」金曜日UP http://blog.fujitv.co.jp/inomureyama/E20100226001.html 金曜プレステージのドラマ化を狙っています。 「古代史作家 山上 智先生」と集う 連載中「真実の邪馬台国(卑弥呼の墓発見!?)」土曜日UP http://ameblo.jp/diamond48/ 山上智ファンクラブ(入会金・年会費無料) 連載中「平成のXファイル」土曜日UP http://ameblo.jp/raltrt2/ 山上智書下ろしブログ小説 「心霊研究家・小田秀人物語」水曜日UP http://ameblo.jp/tomo1949/ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「横浜スティクカムナイト」 「横浜STICKAMナイト」(土曜の夜は楽しく過ごそう) STICKAMライブ 毎週土曜日インターネットでライブを行っています 時間:21時~23時 出演者:山上智 ―――――――――――――――――――――――――――――― お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.03.02 15:14:56
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