リトル・アインシュタイン
ゼロがここ1.2カ月はまりにはまっているテレビ番組がある。「リトル・アインシュタイン」。ケーブルテレビのディズニーチャンネルで再放送があったので、懐かしくなってケーブルの受信機(HDDがついている)で録りだめしたら、もうこればっかり。「はっしゃー!」のポーズをして見せろと要求する。ちなみに半年前は「ピタゴラスイッチ」と「ミッフィー」ばかりであった。この偏執狂め。 地上波で最初に放送があった時は知らなくて、BSで再放送が始まった時にデジタルの番組表でたまたまタイトルを見かけ、科学番組と勘違いして予約したのがそもそもの出会い。いやだってするでしょ、アインシュタインって。でも科学はまるで関係なし。むしろ非科学。 早期教育系のビデオ・シリーズで「ベイビー・アインシュタイン」というのがあるんだけど、あれのもう少し大きい子向け、らしい。多言語に慣らすのが売りのそのビデオ、リンのときに手に入れて、といってもヒッポ的に多言語エリートを養成しようと考えたわけではなく、音声の可聴範囲をそんなものでいくらかでも広げておけるならいいかなといった程度の希望で買った次第。私の耳が聞こえるものと聞こえないものがまだらだったり、人の声は聞こえてもなんと言っているか聴きとるのにある程度の集中を必要とするという、ちょっと性能の悪いものなので。この人は何を言いたいんだろうと常に頭を使ってないと、すぐにただの音になっちゃうの。言葉として聞こえてこない。おかげで「人の話をじっくり聴く」と好意的に解釈されております。そうしないと会話が成立しないだけなんだけど。補聴器ではこういう問題には対処できないんだよね。音は聞こえてるんだもの。 閑話休題。で「ベイビー・アインシュタイン」はどの子もそれなりに気にいっていたのだけれど、肝心の日本語のイントネーションがへんてこなので私がいやになって結局さほど聞かせなかった。どう考えてもネイティブではないの。そして日本語がそうということは、他の仏独露西なんてのも、ちゃんとしたものか大いにあやしい。カフェグローブという女性向けサイトの掲示板がとても活発で有意義だった頃、子育て板でこの件について聞いてみたけどめずらしく反応がなかったのは、皆さんはなからあやしいと思って買ってなかったということかしらん。あそこも様変わりしてすっかり行かなくなってしまった。 今日は脱線が多いですね。で、「リトル・アインシュタイン」に戻れば、これは名画と名曲に親しんじゃおう企画です、簡単に言えば。名画を背景に、名曲をBGMに、子どもたちがいろんな「にんむ」(英語ではミッション)を行うというもの。赤い「ロケット」と呼ばれる可愛らしい乗り物で、世界中どこでも飛んで行くのが乗り物好きのゼロくんにはたまらないらしい。リンもキイもナンも、何年か前にしっかりはまって、彼らのクラシック音楽の知識はおおよそここどまり。 絵と曲がブロークン・コンソートというか、そもそも何の関係ないものを引っ張ってきて組み合わせてあり(北斎の神奈川沖波裏とビゼーのカルメン、みたいな組み合わせ)、物語の筋立ても、そのどちらにも元々は関係ないものである、という点が、総合芸術好きの母としてはおさまりが悪いと言うかどこやらがむずがゆいのであるが、子どもたちにはそんなことはそれこそ関係なく、面白い絵と楽しい曲をバックに愉快な冒険が繰り広げられるのを楽しんでいるらしい。 ロケットの座席でシートベルトを締めるときは一緒に「シートベルト締めたよ!」と叫び、膝をトントン叩いてエネルギーをロケットに送ってと登場人物に頼まれれば毎回律儀にお膝トントンする子どもたち。そして「発射ー!」と叫んで両手を万歳。ゼロの横で中学生のリンがそれをやるのはつきあいよすぎやしないかい。ゼロのためにやってやってるというよりは、本人のりのりなのである。 パリの中世美術館にあるユニコーンの連作タペストリがモチーフの回は、なんとタペストリのヒロインであるはずの姫君が、ナルニアの白い魔女のような悪の女王役をふられていて、世界の美術品の中であれがもしかしたらいちばん好きかもしれない私は胸を痛めたのであった。妙ちきりんな側転なんぞさせられちゃうし。ナンには大ウケだったけど。 そんな具合に夢中熱中状態のゼロ以外も、子どもたちは大いにこの番組を楽しんでいる。取り損ねた回や間違えて消してしまった回を録りなおすぞと気合を入れた途端、5話目くらいでぶつっと再放送が終わってしまい、8月も放送予定に入っていないらしいのが非常に残念。でもそのうちまたひょろっと始まるかもしれないもんね。油断せずにおこう。来年はBSにディズニーのチャンネルができるという噂もあるし。リトル・アインシュタイン DVD4巻セット11,000円(税込、送料込) 「はじめてのぼうけん」 「すてきな たんじょうび」 「ひのとりを たすけよう 」 「おうごんのピラミッドでんせつ」 いやね、レンタル屋のディズニー・コーナーには置いてあるんです。3話ずつ入っているのかな。全60話以上で、まだ全部はDVD化されてないけど。リトル・アインシュタイン/うちゅうのほしとおんがく価格:1,701円(税込) ↑これが最新刊かな。子どもたちは世界中の生き物や物質と「音楽で」会話できるというなんともファンタスティックな設定。4人の子どもは白人の兄妹(指揮者と歌手)、黒人(パーカッション)、アジア人(ダンサー)という設定。たぶん中国系のバレリーナ少女ジューンが私のご贔屓(←なんだかんだ言って見てますね、私も)。↓よろしかったら押してください。