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カテゴリ:国政
先日、「未来世紀ジパング」という番組を見ました。
「領土問題と経済をからめる中国の戦略と誤算」と言う副題で、 日本やフィリピンと中国間の領土問題に、 中国側が経済制裁を武器にしその結果どうなったか。 をまとめた内容でした。 日本との領土問題そのものについて 僕は詳しくないのでコメントを控えますが、 約2年前に中国が行った日本に対する経済制裁は 自動車産業・電機産業で使う「レアアース(希土類)」の輸出制限でした。 当時、連日「レアアース」について書かれた新聞や、 ニュースを皆さんもご覧になったと思いますが、 そういったニュースを最近ほとんど見なくなりましたよね。 2年前に日本でのシェア80%近くを誇っていた中国のレアアースでしたが、 中国の輸出制限によってレアアースの価格が急上昇し、 採算が取れるようになった他国からの輸入や技術革新により、 中国からのレアアース輸入量が2010年比で1/4まで低下してしまいました。 今後も減り続けるでしょう。 あれだけの大きなレアアース市場を 喧嘩のために縮小させてしまうなんてあまりにもったいないです。 過去にレアアースを産出していて、 中国の価格攻勢によって採算が取れなくなってしまった廃鉱が 中国の出荷規制による価格上昇によって採算が取れるようになり復活しています。 まさに、ピンチはチャンスです。 当然のことながら、自動車・家電メーカーとしては いつ輸出制限するかわからない中国から輸入するよりも、 多少高くても安定供給してくれる鉱山の方が製造業には重宝・信用されます。 また、レアアース製品そのものにも技術が投入され、 希少性の高いレアアースを使わなくても それと同等の性能が出せる製品も開発されつつあります。 さらには、日本でも海底5000mにレアアースを含む泥が発見され 採掘方法が検討されていますし、レアアースのリサイクルも行われています。 そういったいろいろな努力の結果、中国のレアアース輸出制限は 2年足らずで政治的な切り札では無くなってしまいました。 そして中国は、世界の信用を失い助けてくれる仲間を多数失いました。 恐らくフィリピンのバナナの輸入制限もいずれ意味をなさなくなるでしょう。 何故なら、弱者には多数の国が見方になってくれるからです。 そこには、必ず何らかのビジネスチャンスが潜んでいますから・・・。 子供のように「これは僕のものだ!」とダダをこねるのはかまいませんが、 ジャイアンのように力任せで制裁を加えてしまうと、 助けてくれる友人も減ってしまいます。 今世界に必要なのは互恵主義と言えるのでは無いでしょうか。 お互いを信用しあい、Win-Winの有益な取引ができるのであれば、 欲張りでない限り、その方が良いに決まっています。 今回の事から中国・日本双方が多くを学んで 素晴らしい隣人国になる事を願ってやみません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.12.28 08:58:36
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