2016/12/1 プレジデントオンライン
出口 治明 さんという人のお話。
ライフネット生命保険会長
1948年、三重県生まれ。京都大学卒。
日本生命ロンドン現法社長などを経て
2013年より現職。
経済界屈指の読書家。
※当然・・保険を売る側の話です。
私たち消費者とは、
利益相反の関係になります。
しっかり自分の頭で考えながら
読む必要があります。
僕がサラリーマンだった高度成長期は、
長期金利が8%を超えていました。
「72のルール」を知っていますか。
これは「72÷金利」が
「元本が倍になる年数」という公式です。
――金利が8%なら、9年で元本が倍に
なった時代があったのですね。
※そういう時代がありました。
・・が、当然ですが、
物価もそれなりに上昇して
いきました。(当たり前)
金利が高い時代は保険に限らず、
積立型がお得です。
では、
金利が1%の場合は何年かかりますか?
――72年です。生きている間には
倍にならないかもしれません。
0.1%なら720年、0.01%なら7200年
もかかって石器時代に戻ってしまいます。
※お金の話でよく使われる
フレーズです。
「この100万円を2倍に
して受け取るためには、
石器時代の〇〇銀行に
行って預けなきゃならない。」
・・のような。
つまり、低金利やマイナス金利の時代は、
積立型の保険ではなく、保険の本質を考えて、
掛け捨て型を選ぶべきです。
※それとこれとは、話が違う。
保険屋さんだから、保険加入を
前提にした話をしています。
『保険で貯蓄してはいけない』
のは、もちろん、
生活設計の視点からは・・
掛け捨てだろうが、できるだけ
『生命保険には加入しない』
のが、理想。
――「保険の本質」と言われても
わかりません……。
健康保険を支払っている人の中に
健康で1年に一度も病院に行かなかった人
がいたとします。
その人は、
「健康保険料がすべて
掛け捨てになって損するから」
と、
わざと階段から落ちて、病院に入院する
ことで取り戻そうとするでしょうか?
――さすがにしないでしょうね。
そうでしょう。保険でお金を取り戻すという
発想自体が間違っています。
貯蓄ではなく、いざというときに備える
ために掛け捨てるのが保険の本質です。
※もっと言えば・・
10万円や20万円をもらう
ために保険で備えるのは、
「保険の本質」とは言えない。
そんなことをしている
(たとえば医療保険に加入している)
人は、ただのおバカさん。
貯蓄を始めとする自分の
資産では対応不可能な、
家計が破綻するような大変な
事態に備えるのが、「保険の本質」。
「ガンになって医療費が
300万円もかかることに
なったら、どうするんですか?」
と、脅されて加入、
算数をしてみたら・・
払込み保険料総額は150万円、
実際入院することがあって、
保険金20万円を受け取る、
なんてケースがよくある。
300万円で脅されて、
150万円払って、
20万円受け取って、
「医療保険に入っていて良かった♪」
・・ということです。
ただのアホ・・です。
だから、保険屋さんが儲かる。
――では、結婚して掛け捨て型の保険に
入るときは、何がいいですか。
まず検討すべきは死亡保険です。
※結婚した時点では、
生命保険には入らない方がいい。
そんなお金があったら、
せっせと貯蓄しよう。
もしパートナーが死んでしまったら
いくら必要かを考えます。
――妻が専業主婦の場合は
いくらぐらいの保険金が必要でしょうか?
あなたの手取り年収の2、3年分の
保険金が一つの目安です。
そのお金を生活資金に回して時間を稼ぐ
うちに、次の仕事が見つかると考えて。
※保険屋さんの論理。
――妻が働いているケースでは
どうでしょうか?
400万~500万円あれば当座何が
起こっても十分だと思います。
※それぐらいのお金は、
2人でがんばって、
貯蓄で準備してしまおう。
保険で準備しようとするから、
お金をたれ流す。
すぐに子どもをつくろうと思っていたら、
子ども1人につき1000万円をプラスしてください。
※そんなことしなくていい。
保険屋の言いなりではいけない。
自分で算数しよう。
健全な家計であれば、
子どもがいても生命保険は
いらないケースが多い。
さらに、
その子どもを私立の学校に入れたければ、
2000万~3000万円を目安に考えてください。
※自分で算数。
保険屋の言いなりでは大金を失う。
――そのほかに入るべき保険はありますか?
死亡保険の次は、就業不能保険を検討しましょう。
※あらためてお金を払って加入
しなくても、私達は元々
「就業不能保険」に加入している。
その名を『障害年金』・・という。
サラリーマンなら、
病気や障害状態が長く続けば、
『障害基礎年金』や
『障害厚生年金』を
受けることができる。
ガン、精神疾患、糖尿病、難病、
等々すべての病気に対応。
すでに加入しているから、
保険屋の言いなりで・・
民間の保険に加入して
上乗せの支出をする
(お金をたれ流す)ことはない。
『保険加入=お金を失うこと!』
『保険料=失うお金!』
民間の保険に入って
お金をたれ流し始める前に、
徹底的に勉強しよう。
『障害年金』・・を。
商品の種類にもよりますが、
掛け捨てで200~3000円掛けておけば、
いざというときには
毎月10万~15万円の保険金がもらえます。
保険料は手取り月収の3~5%以内に留め、
その範囲内で死亡保険と就業不能保険を
選ぶといいでしょう。
※生活設計的には、
保険料はゼロ!・・が、理想。
保険屋にだまされないように・・。
私達消費者が給料天引きさ
れている「厚生年金」は、
老後にもらう年金だけのため
ではないことを知っておこう。
1 老後の生活=老齢年金
2 遺族の生活=遺族年金
3 就業不能の生活=障害年金
給料天引きされている『保険』
の中身を、真剣に勉強しよう。
お金をたれ流さないために・・。
「働けない体になったら」
に備えて民間保険に入ってはダメ!
・・っと。
〇 商品販売をしない。
〇 しがらみを持たない。
誇りをもって、愚直に、
消費者側に立ち続けて16年目の
ファイナンシャル・プランナー事務所。
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