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想い出は心の宝石箱に。。。

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2016.11.09
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             第十章

 

 

 

     そうそう・・助っ人木場葉巳ノ進の話も、しなくちゃね・・

 

  木場葉は若くして、越後新発田藩の家老となり、藩内を

  仕切っていた。その新発田藩を揺るがしたのが、上杉謙信死後の

  跡目争い。新発田藩は上杉景勝につき、勝利に多大な貢献。

  

  しかし、戦後の恩賞は景勝出身の上田衆に厚く、新発田重家

  これに大きな不満をもつ。そして藩主重家に謀反を進言し、

  景勝に対する反乱を画策したのが、木場葉であった。


    しかし、景勝の総攻撃の前に落城。

  藩主重家は自害したものの、

  ( 死んで花実が咲くものか・・・ )

  と、木場葉は秘かに城を脱出し、死を逃れたのであった。


      当時は、主君にならい殉死するのが、武士の世の恒。

  元来がひねくれものであった木場葉は、

   武士道とは生き抜いて、恥辱をはらしてこそ意味が

  あると、考えていた。

  

 

 


          新発田城辰巳櫓

 


      全国を流浪している中で、悠愛と出会った。

  怖いもの知らずの木場葉は、悠愛に立ち会いを

  申し込んだ。

      しかし、悠愛の切っ先は鋭く、受けるだけで精一杯。



      切り捨て御免でもよかったのだが、まだ若い木場葉

  の将来を考え、悠愛は相打ちとして剣をおさめた。

  木場葉は自分が明らかに負けた事を、思い知らされた

  のだった。

     

  木場葉の剣は、間合いと前置きが長い。己の取得した殺法を、

  全て出そうとする。

   理論先行が故に攻めには強いが、守りがどうしても弱くなる。

 

   この欠点を克服しなければ、オフェンス専門で終わってしまう。

  スーパーボールに出場するような、オールラウンドのプレーヤー

  にはなれないと、悠愛は木場葉に助言したのであった。

 

 

   剣術技「鍔競り合い〜鍔迫り合い」 

 


      木場葉はその事を悟り、己の技をさらに磨くべく、

   江戸千葉道場の門を叩いた。


      雪深い越後で、スノーバスターとして鍛えられた

      木場葉の足腰は強く、また論理的な思考力と冷静な

  判断力は、門下生の間でも一目おかれていた。



      木場葉はめきめきと腕をあげ、いまや師範代として

  道場全体を、仕切っていたのだった。

      

    鯉口を切る

 


      木場葉の耳にも、悠愛と恵美凛との死闘は、風聞で

  入っていた。

      しかし、その後の悠愛の消息については、全く

  わからなかった。

 

 

    剣術構え「八相」 

 


      譲が道場に現れ、千葉さなを破ったのには、木場葉は

  驚かされた。しかも譲は、悠愛と恵美凛の子であると。

     

  譲からの話では、師と仰いでいたあの悠愛が、トウデンに

  命を奪われた由。木場葉故郷越後の、柏崎刈羽にも原発があり、

  トウデンとは浅からぬ縁があった。



      譲の仇討ち助っ人として、千葉周作から指名を受けた事、

   これも< 定められた運命 >というものかもしれない。

 

 

    剣術技「突き」  



      木場葉巳ノ進は、国元に一度戻って家族と、

      別れの杯を交わしていた。

      相手は、巨悪なトウデン。



      簡単な戦いではない。

      二度と生きて戻ることもないであろう。


      でも、これは木場葉にとって、師と仰ぐ悠愛を殺された、

  単に< 怨みの戦い >ではない。


      上杉謙信の時代から、越後人に脈々と受け継がれてきた、

  <  義の戦い  >なのだ。



      翌朝、木場葉は京の都へと旅立った。

 

 

             20140211(光君1)



      愛犬光くんが、ご主人様の後を追い、

      尾を振りながら、何処までもついてくる。

  これが、最後かもしれないと・・・・

 

          つづく~  いぬ    いぬ

 

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Last updated  2016.11.09 17:27:29
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