学びの泉 ~五目スパゲティ定食~

学びの泉 ~五目スパゲティ定食~

第82号

2006. 4.21 ご登録読者数 1405 名様

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☆トップクラスに入る勉強法! 第82号☆

 ~もう勉強のやり方がわからないとは言わせません!~
 ~4人の学習のプロが、結果を出せる勉強法を教えます~

発 行:考える学習をすすめる会 http://kangaeru.org
                             
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§このメルマガの趣旨

成績は「勉強時間」と「勉強のやり方(頭の使い方)」で決まりま
す。もし、大きく学力を高め、成績を向上したいなら、勉強のやり
方を、覚える学習から「考える学習」に変えなくてはなりません。

このメルマガをしっかり活用すれば、トップクラスの成績を手に入
れることができます。執筆者は全員が10年以上のベテラン塾長です。
熱意ある皆さんのために、このメルマガをお届けします。
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みなさん、こんにちは。手塚です。

4月。花粉症の季節です。私は毎年花粉症のために頭がボ~として、
何にも集中できなくなります。 でも!!今年は花粉が少ないとか
で、私のくしゃみも鼻水も少ないです。Lucky!!

同じく毎年花粉症に悩まされているKAZU先生, 今年はどうなんでし
ょうね。

さて、4月も中旬となりました。新1年生は学校に慣れてきたかな?
1年生も進級した子も、新学期を迎え、新しい目標を立てたことで
しょう。

私の塾にも新1年生が入塾し、やる気満々です。いつまでもその気
持ちを持ち続けてほしいです。

さて、今回のテーマは

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          「英語で楽しむ」
        Mちゃんホームステイをする

          その1 英語を話す
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今回より、Mちゃんがホームステイを通して得たものをお話したい
と思います。

まず読む前に、皆さんはなぜ英語を勉強しているのかもう一度考え
てみてください。

このメルマガの第9号を「あなたはなぜ英語を勉強しているの?」
をテーマに書きました。

その中で、受験英語だけでなく、コミュニケーションのための英語
を勉強しよう。英語がつかえれば、自分の可能性が広がる、いいこ
とに出会えるチャンスが増える、違う国の文化、生活、考え方を知
り、自分の価値観が変わるなど、いろいろあげました。

ホームステイはその全てを体験できるものです。

今回はズバリ、『英語を話す勇気』です。

ホームステイしたら、どんな英語でもいいので、できるだけたくさ
ん話すことが肝心です。そのホームステイが英語を学ぶ目的だった
のなら、なおさらです。

正しい文法でなくてもいい、正しい発音でなくてもいいから話すこ
とです。積極的にコミュニケーションをとろうとする気持ちが大事
です。

皆さんがホームステイをするとしたら、いちばん心配なのは、英語
でしょう。そして、ファミリーとうまく話せるか、仲良くなれるか
ですよね。

Mちゃんもそうでした。初ステイのときは、英語でコミュニケーシ
ョンができ、ホストファミリーと生活できるか、家族と仲良くでき
るかとても心配でした。


でも考えてみてください。皆さんは英語のネイティブですか?


違いますよね。だからうまく話せなくてあたり前です。ちゃんと聞
き取れなくてあたり前です。ホストファミリーはそんなことちゃん
と理解しています。

むしろ、お互い伝えたいことが分かるまで、徹底的に付き合ってく
れます。

その逆も考えてみてください。日本語を勉強中の人があまり上手で
ない日本語で話しかけてきたら、皆さんはその人の言いたいことを
理解しようと努力しますよね。それと同じです。

旅行社を利用してのツアー旅行では、全く英語ができなくても旅行
はできますが、ホームステイは違います。ホストファミリーと話が
できなければ生活できません。もしかしたら食事にもありつけない
かもしれません。

本当にそんなことがありました。

これはMちゃんのことでなく、私の塾生のことですが、「夕飯をま
だ食べていない。」とホストマザーに言えなかったために、夕食を
食べることができなかったことがありました。

彼女は英検準2級の実力です。「夕食をまだ食べていない。」と言
えないはずがありません。

どうして言わなかったのかと聞くと、正しい英文か、正しく発音で
きるか心配だった。思い切って言おうと思ったが、勇気がなかった
のだそうです。

Mちゃんは幸いにして食事にありつけない悲劇はありませんでした
が、英語表現が分からず、食べたいものが食べられなかった、きち
んと意志を伝えることができなかった、誤解された、発音が悪く何
度も聞き返されたことがたくさんあったそうです。

Mちゃんが食べ物のことで初めて失敗したのが、「クラブサンド」

アメリカのハンバーガーやサンドイッチは中身のボリュームがハン
パじゃないと聞いていたので、どうしても現地で大好きなクラブサ
ンドを食べたかったMちゃん。

ホストファミリーの力をかりず、自分でサンドイッチを注文する。


Mちゃん: I'd like a clubsandwich.

店 員 : Pardon?

Mちゃん: clubsandwich

店 員 : What would you like?


2度も聞き返されると、発音が悪くて伝わらないのかなとあせって
くる。クラブサンドって、crub? crab? clab? だんだん自信がな
くなってくる。

Mちゃん: crubsandwich, crabsandwich, clabsandwich・・

いろいろ言ってみたけどダメ。通じない。後ろに他のお客さんが並
んでいる。Mちゃんはしかたなく、別のサンドイッチを頼みました。
ハムサンドで通じたので、ハムサンドでがまんしました。

通じなかったショックと、憧(あこが)れのアメリカのクラブサンド
が食べられなかったショックでハムサンドの味も分からなかったそ
うです。

あとでホストファザーに聞いてみると、u と sandwich の dwich
の部分の発音がよくなかったらしく、何度も発音の練習をさせられ
たそうです。

Mちゃんの発音での失敗はたくさんあります。

でも、めげません。通じなかったことで自分の発音が通じない発音
だったと気づくことができるからです。失敗は正しいことを学ぶチ
ャンスだからです。

失敗しなければ、いつもでも通じないままの発音で発音しているこ
とになります。


文法の失敗もおそれてはいけません。

Mちゃんの初ステイでは、初日、2日目は何かを話しかけるのに、
英文を頭のなかで、文を正しく並べ、2~3度練習してから、話し
かけていました。

ファミリーが何か聞いても Yes, No と短い英文でこたえ、
どう表現していいのか分からないときは、黙り込んでいました。

これでは、ファミリーができるだけ話しかけてきてくれているのに、
会話が進むどころか、沈黙の方が多い状態です。ファミリーも困っ
てしまったに違いありません。

これでいいわけがありません。Mちゃんのホームステイの主な目的
は使える英語の勉強です。ペラペラになりたいからホームステイし
ているのです。


沈黙にも耐えられず、勉強にならないとの気持ちがさしせまり、な
んでもいいから、しゃべろう。間違っても、誤解されても後で正せ
ばいいことだと思い、意を決してしゃべりだしました。

 Mum, I want to some postcard.
 Mum, I'm take a shower.
 I will… I will… ummmm…..
 If I am … I was … If I was you….

全くめちゃくちゃな文法で、1度では言えない。何度も言い直す。
でもファミリーは待ってくれてます。言い終わるのを。

伝えようとしている努力を理解してくれているのです。

Mちゃんが聞き取れないことは、何度も分かるまで説明してくれま
す。Mちゃんも分かったふりをしません。

あるときは、少し複雑になった事情をMちゃんが分かるまで約1時
間も延々といろいろな言い回しを使って説明してくれたことがあっ
たそうです。

分かろうとするMちゃんの根気もすごいですが、辛抱強く説明して
くれたファミリーもすごいですよね。


Mちゃんは初ホームステイをしたときは、英検2級の実力でした。
文法の知識はあります。語彙も全くないともいえません。

でも、実際に会話になると、自信のなさ、恥ずかしさが邪魔をして、
知識はあるのに、なかなか「話す」「コミュニケーションをとる。」
ところまでいきませんでした。

でも、話さなければそれは生きてこないことを体験しました。話さ
なければコミュニケーションにならないのです。


皆さんは学校で正しい英語の知識を勉強しています。それは主に試
験のためです。でも、ちょっと勇気を出して、発音も文法も気にせ
ず、その英語を口にしてみてください。

目の前にネイティブがいなくても、独り言でもいいから、英語を声
に出して言ってみてください。
学校にネイティブの先生がいたら、話しかけてみてください。

なんだかかっこいいでしょ。英語ができるとかっこいいと私は思い
ます。


ネイティブ相手に間違ったら、通じなかったら、正しい言い方を学
ぶチャンスです。コミュニケーションのための英語は実際に口にし
てみないと上達しません。

試験だけのための英語はつまらないです。私の生徒のように、いく
ら英検準2級、Mちゃんが当時2級をもっていたとしても、使わな
ければ、生きてこないのです。

知識だけでなく、実際に話してみよう。使える英語を学んで、自分
の世界をひろげましょう。



では、次回はMちゃんが、ホームステイで得たもの、「価値観」
についてお話する予定です。


  Until then take care!




    (執筆:手塚英数教室 手塚美喜…小布施町清水)


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