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2007.04.23
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数ヶ月前からちまちまと読み続けていたのですが、ついに読み終わりました。




「エンディミオンの覚醒」

これは超有名なSF小説ハイペリオンシリーズの最後の2巻なのですが、なにしろシリーズ全体で言えば全8巻で一巻一巻もそこそこ分厚いので、ほんとに「ついにおわってしまったか」といった感じです。

で、肝心の、面白いか、面白くないか、ですが、読んでる途中は(とくにこの最後の2巻以外は)それほど熱中したりしませんでした。もちろん面白いことは面白いのですが、へそストア各巻紹介でも書いたとおり、びみょ~にキャラが立ってない感があってのめりこむほどには感情移入できなかったんですね。

でも、最後の2巻はさすがに次から次へと謎や伏線が明らかになってかなり面白い、やめられない、とまらないって、かんじです。

しかし、映画やテレビドラマだと、おもしろかった~、とか、感動した~、とか思っても、その割合がわりと浅くて心のそこから感心するとか少ないんですけど、優れた小説ってほんとに感心します。このハイペリオンシリーズも、どうやったらこんなに緻密で壮大で、かつメッセージ性のある物語をたった一人の人間が大きな破綻もなく最後まできっちりとつくりあげることができるのかとただただ驚くほかありません。

あるいは一人の人間の孤独な作業だからこそ(他人との協力のためのいたしかたない妥協がないからこそ)ここまで奥の深い創造物が出来上がるのかもしれませんね。作品中の登場人物のセリフからシモンズさん自身そう考えてるんじゃないかなあと読み取れたりもします。

なんにしろ、夢枕獏さんのあとがきにもあるように、これは文句なく「最終小説」のひとつの候補かもしれません。






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最終更新日  2007.04.29 22:21:15
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