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「観測中止令」(15) の紹介を続ける.
半世紀以上続けられてきた環境放射能のデータ採取の予算を唐突に打ち切ったのは誰だったのか? 気象研(気象庁気象研究所)は気象庁に属する.その気象庁は国土交通省(国交省)に属する.手続き上はそうであるが,国交省は「右から左へ素通り」だと国交省大臣官房の主査は言っている. 放射能に関する気象研の研究費は,じつは文科省が振り分けている.それを担当しているのは文科省の,原子力安全課の,防災環境対策室. 文科省原子力安全課防災環境対策室と書いたら漢字がズラリと並んで,まことに読みづらい.全部で16文字,四字熟語4つぶんだ.言語道断支離滅裂天網恢々五里霧中みたいなものだ.日本語を大切にするならば,こういうお役所的な表現をこそ何とかして欲しい.せめて「文化」を担当する人たち(つまり文科省かな?)は,こういう事に敏感であって欲しい. 話をもとへ. その防災環境対策室の山口茜(係長)は,研究費をカットした理由を,「財務省が『事故の緊急対応に予算をまわしたい』と言って来た」からだと言っている. では財務省が研究費をカットしろと言ったのか? 予算の総額を減らした犯人が財務省だったとして,その減ったぶんを研究費カットに「振り分けた」のは文科省だろう,と私は理解した. 事故への緊急対応にカネがかかるのは理解できる.しかし,そのために研究費を,しかも,よりによって事故に続いて必要となることが当然予想される環境放射能のデータ採取を,よりによってこのタイミングで打ち切らせるという大大ミステイクを犯したのは,この人,山口係長かもしれない. 自己宣伝になりますが, 福島の原発事故の報道を聞いて,まず思ったのは,放射能をどうやって測定するか?という疑問だった.放射能にはさまざまな種類があり,ガイガーカウンターでひょいひょいと測定できる放射能は限られている.そのことを,このブログに書いた.3月26日の記事である. http://plaza.rakuten.co.jp/tosana/diary/201103260000/ 見えない聞こえない匂いも味もない.そういう環境汚染物質をどう測定するか? 事故への対応の出発点として現状把握,この場合なら環境放射能の測定は,極めて優先度の高い作業である. その測定を平時には「研究費」でまかなっていた.事故が起きた緊急時なら,その研究費を増額するか,別の予算を放射能測定に振り分けるという措置がとられるべきではなかったか. ところが文科省(途中略)防災環境対策室の係長は,データ採取をできないようにした.データという「事実」から目をそむけて,何の防災対策なのだろう.基本がそういう姿勢だから,その後の政府は放射能の測定値をろくに公開することなく,かの有名な「ただちに健康に影響のないレベルです」という愚かなメッセージを繰り返すことになったのだろう. 「プロメテウスの罠」の記事「観測中止令」 (15) は,ひき続き財務省への問い合わせ,広瀬勝己(上智大学)のコメントを載せている.広瀬は「データは後からとれない」と述べている.全くその通りだけれど,この一件は上記の通り,さらに大きな問題を含んでいる. 話はもう少し続きますが,今日はここまで.
だからと言って「文科省原子力安全課」が諸悪の根源だと決めつけて良いのだろうか? という趣旨のことを書こうと思っていました.それが「話はもう少し続きます」の内容.
ところが「サロン金曜日」の12月13日の記事 http://saron-kinyoubi.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post-442d.html に,「文科省原子力安全課」の名が登場.同課は放射線測定器のメーカーに対し,表示される数値を2割程度低くするよう求めたというのです. こうなってくると,「文科省原子力安全課」の仕事には,意図的なもの,計画的なものを感じてしまいます.(December 14, 2011 04:54:39) │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |