法燈継承式というものを行いました法燈継承式というものを行いました昨日(22日)は、「法燈継承式」というものを行いました。 「法燈継承式」とは聞きなれない言葉でしょう。 お釈迦さんは入滅される直前の説法で 「なんじらは、ここに自からを燈明とし、自らを依所として、 他人を依所とせず、法を燈明とし、法を依所として、 他を依所とせずして住するがよい。」 と言われました。 すなわち、自己を確立して、他者を当てにするな、 法(仏の教え)をよりどころとして、他のものを 当てにするなということです。 つまり、法燈を継承するとは、その仏の教えを 継承するという意味です。 仏の教えを継承する=仏の教えを広める人=お寺の住職 回りくどい言い方をしましたが、住職の継承式です。 お寺は「山」とも表現しますので(必ず○○山○○寺という) 「山」に進む(晋)ということで「晋山式」とも言います。 この式は、禅宗などでは大掛かりになるようで、曹洞宗などは 法戦式という問答を行なうらしく、費用も一千万以上とか! ちなみに当院は住職の器に合わせてこじんまりと行いました。 僧侶12師、総代世話人親戚等十数名を予定。 日曜日(十九日)まではゆっくりしていたんですが・・・ その日の午後、結衆の法要がありました。 そこで「準備出来た?」と尋ねられて全く準備していないことに 気づきました(汗) とりあえず、その日は夜遅くまで仏器磨き! 翌日本堂の内陣の掃除を始めたんですが、結構時間がかかります(汗) さらに、恐ろしいことに、掃除を頼んでいた業者に電話すると 「22日に行きます!」 おお~マイブッダ!間に合わない! お供えやお茶の買出しにも行きました。 (実は盆栽など二度手間で買いに行ってブログに アップしているいる場合ではなかった) 夜になって、住職が読み上げる「願文」を 書こうと思いました。 筆で奉書という和紙に書くので、少し面倒。 でも、近くのJ院さんから 「おまんのとこも、同じお地蔵さんが本尊やから、 そのまま写したらいけるわ」 と願文を貸してもらったので楽勝のはずが・・・ 「蜂須賀の帰依」とか「安産の祈願」とか書かれています。 オ~マイブッダ! 当院と内容が違う!そのままでは使えません(汗) 問い合えず文章だけ考えて清書はまた明日(汗) さて、今日中には用意しないといけない二十一日。 朝から掃除を始めて、内陣に赤い毛氈を敷き、 本堂のお供えを準備します。 そういえば、座布団を用意しないと(汗) 天気がいいので、座布団箱から出して縁側にならべ・・・・ 我ながら手際が悪い(汗) ようやく夕方には会場の準備ができました。 こんなに時間がかかるなら、世話人さんに応援を お願いしていればよかったのですが・・・(汗) さて、「願文」を清書しておしまいのはずですが・・・ そういえば、祝辞をお願いする僧侶の方の 名前はなんとお読みするのでしょう?(汗) 「○雄」というお名前。 普通なら「○お」ですが、僧侶の読み方では 「○ゆう」?「○のう」?間違えては失礼です。 夜分恐れ入りますが、とその方と親しい方に 聞きましたところ・・・ 「判らん。△△さん(苗字)でしか呼ばんからな~、 電話してみよか?」 「失礼じゃないですか? (前日の夜まで放置していた方が失礼ですが)」 「大丈夫」 ということで聞いていただいて事なきを得ました。 そして当日。 定刻の10時よりやや遅れて式が始まりました。 職衆(僧侶)の方が本堂へ入られましたが・・・ 誰も座られない??? 小さい声で「座られないんですか?」と聞くと 「インギンは?」 インギンとは携帯する小さい鈴で、僧侶の列で先頭の僧侶が チンチン叩いて歩いて行く光景を見たこともある方も多いのでは? 皆揃ってから、チンチンと二回叩いて座る作法ですが・・・ 用意してない(汗) とりあえず、座っていただきます。 座っていると冬用の衣は暑いし、 インギンどうしよう・・・ 取りにいく訳にも行けません。 怪しい天気に呼応するように顔色が曇っていきます。 あっという間に「住職謝辞」 本日は公私ご多忙の中、法燈継承式においでいただき ありがとうございました。本日、法燈を継承致しましたのは 出発点であります。○○寺の発展と真言宗の興隆のために 尽力して行く所存であります。今後ともご指導ご鞭撻のほど よろしくお願いいたします。 と簡単に終わらせるところが・・・ 「あの~、えっと、その~」 何を言っているか判らない(汗) 怪しい天気から雨が降り出したのも、不徳と致すところ(汗) 記念写真で横に座った師匠から、 「○○君、冬の正装は帽子(白いマフラーのようなもの)が いるんだよ」 顔が青ざめていきました(汗) やっと宴会場へ移動します。 ところが、再び不手際発生(汗) 私が乗らないまま披露宴会場へのバスが出発(汗) 数々の不手際がありご迷惑を掛けながらながら 何とか終了しました。 なかなか大変でした(汗) 披露宴会場で先ごろ晋山式をされたK寺さんから 「僕は本尊さんとつながりが深くなったっていう 感じがあったけど、どう?」 と聞かれました。 「そうですか~?」 と答えましたが、改めて思いおこしてみると そんな感じもします。 戒を授かると戒体(悪を防止する働き)が生まれるといいますが、 それと似たようなものかもしれません。 最終更新日 2008年10月23日 |