天国への手紙~went away 数千キロ彼方の恋人へ~
親愛なる恋人へ。こんばんは。ずいぶんのご無沙汰になってしまったね。平成がもうすぐ終わるのを機に、手紙、書いてみた。 あなたが突然天国へ旅立ってから、もういくつの季節が過ぎたことだろう。あの事を知って、自分の部屋で泣きじゃくった夜を今でも忘れはしない。 気が付けば私もこんな年になってしまった。だけどもあの時に誓った輝く未来は、未だものに出来ていない。焦ってないのと言われたら、素直にそう答えるだろう。 それでも、ここまでの人生ではたくさんの思い出と経験をもらった。さまざまな職場で苦労を経験したこと、その苦労に自分はどう対応しなければいけないかということ、日々の勤務でいかなる困難な事象にも向き合い、職場のみんなで取り組んでいくことの大事さを、たくさん感じた。 世の中もすごく変わった。ネットにつながってることがすっかり当たり前になって携帯電話もみんなスマートフォンというのに進化して、PCとかでしか見れなかった動画とかも気軽に観れるようになった。自分でWEBサイト作ってた時の頃には考えられなかった。覚えてるかな?私がHPやってたこと。掲示板に書き込みくれた時は、素直に嬉しかった。でもあなたにはちょっと難しかったかなあ… そういやそちらの世界にもスマホとかSNSとかあるのかな?そして炎上とかはあったりするのだろうか…こちらとは違った意味で盛り上がったりしてるんだろうな。 実は昨日もコスイベ行ってきた。え、まだ続けてるのって?いいじゃないか、年齢なんて気にしたらおしまいだよ(笑)。感じたのは、今のみんなは元気があっていい。そしてメイクや造形とかの技術も、格段にレベル上がってると思う。特に関西はゲーム系が強くて、アニメ関係は少し押され気味かな。自分は制服系中心だけども、なかなか同志少なくて苦労するよ(・ω・)でも、気の合う仲間と触れ合える瞬間が、なによりいい。 運動不足対策に始めたマラソンも、もう今年で10年目になった。初めてフルマラソン完走した直後は、「しばらくやりたくないなあ」って思ったけど、月日が少し経ったら、また走りたいという気持ちが高まって、今じゃ全国のあちこちに出向いてる。もうどれだけ走ったかな。東京大阪間に直せば数往復はしてると思う。 こう書けば、すごく活発的に見えるかもしれないけど、やっぱり物足りなさも感じる。外出先でレジャーを楽しむカップルとか、家族旅行を楽しむ親子連れとか、駅で子供の出迎えを受けるお父さんの姿とかを見る度に、いいなあって思う。私のお仲間さんにも、ここ近年輝く未来を手に入れた人が相次いだ。そのたびに、私はプレッシャーを感じ、悔しさも味わった。 あの時の悪夢がなければ、私も彼らのように素敵な未来をあなたと、そして生まれ来るはずの子供と共に過ごしていたかもしれない…まあ、つらい経験があったからこそ、今の自分があるかもしれないけども。 自分は試練と共に生きる運命なのかもしれない。そうだとしても、あきらめない心を常に持ち続けたい。この重圧をむしろ楽しめるようにするために。 もうすぐ、平成が終わり、令和という新しい時代が始まる。年号が変わっても、私は変わらぬ気持ちで毎日を駆け抜けていきたい。遠くに見える、光り輝く未来をこの手で掴み取るまで―。だからこれからも、私を空から見守ってほしい… 明日からも、全力で戦う。 また、手紙書くね。じゃ、また… 最後に… 君が、大好きだよ。