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『パーフェクト・センス』は、人間の五感が徐々に奪われていく感染症が世界中に蔓延する中、それでも生き抜こうとする人類とそんな状況下で知り合った男女の恋愛物語で、主役は「ゴーストライター」のユアン・マクレガーと「007/カジノ・ロワイヤル」のエヴァ・グリーンです。
世界中に「SOS」と呼ばれる感染症が広がり、人間が五感を失っていきます。「コンティジョン」のようにウィルス性のパンデミックをテーマとした科学的な切り口ではなく、公開時期から考えると2012年12月の人類滅亡説が根底にある物語です。マイケル(ユアン・マクレガー)がシェフを務めるレストランの傍のアパートに住むスーザン(エヴァ・グリーン)が偶然に出会うものの、最少はお互いに意識することもありませんでした。 SOSがはやり始め、感染症の流行で閑古鳥が鳴くレストラン、マイケルは暇つぶしに仕事帰りのスーザンの食事を作ることになりますが、突然彼女が泣き始め、そんな彼女を部屋に送り届けると彼もオイオイと泣きは始めます。翌朝起きると既に嗅覚がなくなっていました。マイケル達は、濃くてスパイシーな味付けのメニューでレストランの営業をします。 次に失われたのは味覚で、これも前兆があります。突如として激しい飢えに襲われ手当たり次第に傍のものを食べ始め、ふと気がつくと味覚が失われています。嗅覚と味覚がない料理人は、存在価値がありません。しかし、タフな人類は、見た目と食感を楽しむことで通常の生活を営もうとします。太古の昔から必要に迫れて生き方を進化させてきた人類の姿を見る感じがします。 感覚が失われていく過程で、お互いの愛を強めていきます。愛さえあれば、どんな困難にも立ち向かえることを立証しているようです。聴覚を失う兆候では、そんな二人の関係を引き裂くほどのもので、いわれなき怒りと憎しみが湧きます。子供が産めないスーザンの体のことを罵りますが、気がついた時には世界は無音状態になっています。唇の動きから何を言っているのかを理解し、表情や身振り手振りからも想いを読み取ります。不思議なことに、これはほぼすべて伝わってしまいます。 視覚を失った場合は、スクリーンは闇になると思いきや、幸福と相手に対する思いやりが募り、レストランの裏で再会し、二人が抱き合おうとする時に闇が訪れます。残された触覚で、闇の中でありながらお互いの存在を認識します。この瞬間に二人は、この上ない幸福感に満たされていたものと思います。この満足感をパーフェクト・センスと呼ぶのでしょうか。 │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |