|
カテゴリ:平野屋会所の保存について
平野屋新田会所を公有化し国史跡に!
<平野屋新田会所とは> 外環沿いの大阪桐蔭高校の西側にこんもりとした森がみえます。これが平野屋新田会所です。1704年の大和川付け替えによって干上がった300万へーホーメートルの面積をもつ深野池は、大坂の豪商らによって新田開発が行われます。その南側の4割の範囲を占める深野南新田と河内屋南新田の管理と運営をおこなったのが平野屋新田会所です。その所有者は、次々と代わりますが、1823年に銭屋(高松家)の所有になり今日にいたっています。 <新田会所の姿> 正面の表長屋門を入ると主屋棟と座敷棟があり、その東側には生駒山を借景とする庭園が作られています。敷地の裏側には米蔵(千石蔵)、屋敷蔵、道具蔵などが配置され、北東の隅には座摩神社が勧進されていました。会所の東側の銭屋川から舟運によって会所から米などを運び出すための舟着場も設けられていました。 大坂の豪商による新田経営の拠点として、“新田開発都市”大東の歴史を象徴する貴重な文化財です。 <国史跡に向けて> バブル経済の崩壊の影響を受けて、平野屋新田会所は裁判所の競売物件となり、昨年末に競売が実施され、予想を越える高額(5億2000万円ほど)で落札されました。破壊され開発される危機の中で、平野屋新田会所を考える会は、今年1月に文部科学大臣、文化庁長官などに「保存と公有化の要望書」を提出しました。それを受けて文化庁記念物課では平野屋新田会所の価値を認め、3月はじめに文化財調査官の現地調査も行われました。 4月24日、衆議院決算行政監視委員会における田端正広代議士の質問に対して、伊吹文部科学大臣、高橋文化庁次長から、公有化と国史跡指定に向けて前向きな答弁が行われています。 国史跡とは文化財保護法によって指定される、遺跡の重要文化財に相当するものです。それを地方自治体が公有化する場合には国が8割の補助をすることになっています。 また大東市議会においても、全会一致で保存に関する決議を採択し、5月には「平野屋新田会所など歴史文化的史跡の保存に関する特別委員会」を設置され、超党派で積極的に取り組んでいただいています。 <困難な現状> しかし公有化については、競売で落札した業者と大東市の額の差が大きく、交渉が難航しているようです。“血税”によって公有化するのですから、市民に説明できる常識的で適正な価格は自ずと決まってくるものと思います。 大東の歴史を象徴する文化財であり、全国でも現在までに3ヶ所しか指定されていない江戸時代の農業経営に関わる貴重な遺産を護るために、広く市民のみなさんの声を結集いただきたいと思います。 平野屋新田会所を考える会 (代表:大阪樟蔭女子大学教授 佐久間貴士) 平野屋新田会所を考える市民フォーラム10月13日(土)13時より市民会館にて 多くの市民のみなさんの参加をお願いいたします!! (連絡先090・3860・5200) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[平野屋会所の保存について] カテゴリの最新記事
|