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カテゴリ:クスリ・自己啓発
斎藤茂太(2005)「いい言葉は,いい人生をつくる」成美文庫.
本書は筆者の手帳にある言葉を紹介しながら,人生の楽しみ上手になるコツをまとめています。 「人生に失敗がないと,人生を失敗する」 最近の若い人には,思うようにいかないことに耐える力,専門的にいえばフラストレーション・トレランスの急激な低下が見られる。 原因は,家庭で我慢することを教えなくなったからだと,私はにらんでいる。 われわれの時代,子どもとは,ひたすら我慢を強いられる存在だった。 何かが欲しいといえば,正月になったらとか,成績がよかったらなどといわれ,その日まで欲望を抑えて待つことを教えられた。 二番目,三番目に生まれた子など,上の子の使い古しの「お古」を使わされた。 一度でいいから新品を使いたかったと,大人になっても述懐する人がいるほどだ。 昔は貧乏でモノが不足していたからだろうか。 私はそうではないと思う。 昔の親は,辛抱させる,我慢させることがいかに大きな意味を持っているかを,体験上,熟知していたからだと思う。 最近の子は,おもちゃ屋が引っ越してきたのかと思うほどの玩具に囲まれ,多くの場合,2人の両親と4人の祖父母からかわいがられ放題にかわいがられる。 欲しいものは何でも手に入り,足らざることを知らぬまま育った子どもに,フラストレーション・トレランスが発達するわけがない。 ちょっと気に染まないことがあれば簡単にキレたりしてしまうのだ。 だが,子どものようにヌクヌクした環境で,一生を過ごせる人は,そうはいない。 私がそうだ。 東京でも指折りの大きな病院の跡取り息子として生まれ,世間的にいえば,何不自由ない身の上であるはずだった。 だが,震災や戦争に見舞われ,人生は山あり,谷ありの波乱万丈だった。 お金の苦労もイヤというほどしてきた。 だが,だからこそ,いま私は「自分の人生はおもしろかった」といえるのだと思う。 何一つ波風がなかったら,人生は実に味気ないものになってしまうだろう。 もし,あなたがいまトラブルの渦中にあり,悩んでいるのだとしたら,トラブルは人生を発展させるためのチャンスだと考えるとよい。 ---------------------------引用はここまで--------------------------- 「最近の若い子は・・・」 いつの時代にも若者は年長者からこういわれ続けているそうです。 今のOLは渋谷のギャルを非難するように。 自分たちが生きた時代を美化する傾向が一般的にあるそうです。 でもそんな風に子どもを育てたのは誰か。 親や大人のいる社会が子どもをそうさせたのではないかと感じます。 子どもを批判することは,回りまわって自分自身がしてきたを否定することにつながりそうな気がします。 「かわいい子には旅をさせよ」 甘やかさずに敢えて苦労を子どもにさせることが重要だと教えています。 失敗を生かして自分の目標を実現するための糧にする行動力や忍耐をつける訓練をしないと,挫折を乗り越えられなさそうです。 小さいときに不条理なことを敢えて体験して,その中でいかに生きるかを考えて行動することも必要かと感じます。 自分は中高の厳しい校則の中で我慢することを覚えて,少々の壁は客観的に見られるようになりました。 でも失敗したときのとらえ方がまだ未熟だと感じています。 失敗が自分の目標の中でどんな意味をもつか,成功するまでやり抜く気持ちなど,ハングリーな精神を常にもっているよう心がけようと思います。 ブログランキングに参加中。 毎日1回クリックで応援よろしくお願いいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.06.07 10:18:20
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