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つき指の読書日記 by 大月清司

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つき指の読書日記 by 大月清司 [全2613件]

2011/10/27楽天プロフィール Add to Google XML

再録瞑想曲 7  (6)
[ 読書 ]  

 教養は知性と感性のバランス感覚が大事ですよね。一方に偏る、それはぼくの読書経験で注意しなければならない、最重点のひとつですよ。まずは本を読まないことには、すべては始まらないですがね(笑)。
 電子書籍が活きた画像、映像を大胆に、繊細に、匂いのするように組み込んでいく、そういうコンテンツが必要だと、いつも言いつづけていますよね。活字だけにこだわっていてはあまりにも狭い、そう言いきってしまいたいほどです。このツボを押さえて、筆者別の縄張り争いと、仲間の論理が優先する、義理人情のヤクザ家業の編集者、有力で斬新な新人など、よいものを世に送り出してほしいものですよね。ハードは文句のつけようがなく、優れたものが新発売されています。これを早く活用しないと、ますます本格的な普及は遠のくでしょうね。もうひと頑張りですよ。どう転ぶかの踊り場です。ここで負けてはいられない筈ですね。ベンジャー各社の健闘を祈ります。
 政治、時流ブログ、大学生がかつては活躍した、その若手のブロッガーが、いちじるしく減少していますね。東大、京大、早大、慶応などの、各大学生、5年ほど前には、きわめて多かったですよ。ひと頃の勢い、どうなったのでしょうね。厳しい難関の就活に追われているんでしょうか。
 その政治、時流ブログ、その話の続きです。数多いと感じるのが、政党別の代理人というと酷でしょうか、特定の政治勢力に与する意見だけを好んで取り上げ、目配せした複眼的ではない主張をする、そういう方です。多様性の意味合い、前回のぼくの考えを再読いただければ、さいわいです。ツイッターに負けない、その可能性はそういうところから生まれてくるのではないでしょうかねえ。筆の勢い、強い声の割には、説得力という観点からすると、乏しいように感じるのはぼくだけでしょうか。そのうちに政党、各会派が政策でガラガラポンをする、そういう意見も多いですが、簡単にはいかないのではないかと思っていますね。
 同じく、EUの経済危機、円高問題も持ちきりです。こういう際に、いつもぼくが言うのは、目先のさざ波に一喜一憂しないで、長期的なスパーンを念頭において考えるべきではないか、国際の経済史の方が事の本質をよくとらえている、そういうことです。流行りの経済学者ほど、当てにはならないと、そう言い換えてもいいかもしれませんね。
 ◎印追加は、ぼくのツイッターかなあ(笑)。続けよう。



◎ 電子書籍にツイッターをつかたらいいかなあ。みなさまはどうお思いですか?


 ◎ 夕食後のデザートに必ず、焼きプリンを食べる。当ブログを始めた当時、そのようなスイーツが好きな方がよくアクセスいただいたが、いまも健在に活躍しているのでしょうか。そんなことをふと思い出しました(笑)。


     本の成熟度




 小説を文学といい、芸術と称するようになったのは大正期から昭和初期である。その反面、文士風情がという軽蔑気分も充満していた。
 わたしの青年時代、若い女優が裸身を露わにするようになった。男とのからみもある。映画監督が、これは芸術作品だと、その説得の決まり文句になった。
 戦後は文化人、作家ともてはやされはしたが、そもそも倫理道徳とは無縁の世界が伝統的にあった。文豪、島崎藤村にしたところで、行儀見習いの姪に手を出し、しかも妊娠させ、芸術のパリへ修行だと称して逃避行した。それを私小説にもした。 石川啄木にしたところで、朝日新聞の下働きをして、妻子には送金せず、親友の金田一京助に借金までして、酒屋二階の廉価な悪所にかよった。
 その点、いまの小説家は世間から指弾される悪行に奔ることもないし、そうする前かどうかはわからないが、作家生命自体が短く、いつの間にか消え去る。
 おそらくこの直木賞作家のふたりは、品行方正な小説家の典型ではないか。それと従来の作風に、ある種の限界を感じはじめているようである。
 長編であれ、短編でもあれ、巧みな筆さばきが身上の、奥田英朗『ガール』(講談社 2006年刊)は、キャリアーウーマンを性ぬきで描いた短編集である。軽いさばきをみせようとはするが、上辺の薄さが気になって仕方がなかった。出来、不出来の差も小さくない。星、辛うじて3つというところか。
 リアリティよりはメルヘン、その甘さが読者に飽きられてきた、江國香織『がらくた』(新潮社 2007年刊)は、その壁を打ち破るべく、1年半近くもかかった中編小説で、官能の機微と男が描けないのが致命傷になり、明らかに失敗作である。星のつけようがない。出口が見えないのが明らかで、この重い十字架を背負ってどこへ行くのだろうか。多難である。そうとしか感じられなかった。




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Last updated 2011/11/26 7:20:16 PM
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2011/10/02

再録瞑想曲 6  (8)
[ 読書 ]  

 そもそもこの再録のシリーズは、あまりのサーチエンジンの劣化に対する、対抗手段としてはじめました。ぼくはこの楽天ブログで閉鎖もしないし、例えそれが年に一度の更新(笑)になろうともね。あるいは昨年の冬のように急に毎日のように新規公開するかもしれないよ。先のことは誰にもわからない、ぼくはいつも、そう思っていますね。
 電子書籍は思ったほどの進展がもっかのところない、それがいまの現実ですね。ハードもソフトもそろい、充実はしていても、なかなか普及の壁が厚くて、IP革命も夢のまた夢というところでしょうかねえ。ユーザーの求める活字媒体がツイッターへと流れているし、そういう意味合いではブログも押され気味ですね。現にブログの実数が激減していますよ。辛口のブログしか、やがて残らなくなると内田樹の言をふたたび引用しています。電子書籍は可能性が高い、が、この先、どうなるか、みなさんと共に注目しましょう。
 辛口の主流は、政治、時流分析のブログになりますね。与党・民主党政権、野田どじょう新内閣への評価がまちまちですね。増税論議をどうするのか、さまざまなブログで意見が盛り上がっています。若い人の参加が少ないのが気がかりですが。ただ、一時的なのか、恒久になるのか、国家財政の赤字が深刻な中、簡単には結論を導き出せないというところでしょう。原子力発電の問題もあり、大震災での地方被災地の復興もあり、視点の置き方に工夫がなされていますね。この内閣に対する批判的な意見の方が多いのは確かです。ぼくはもともとマスコミ報道はほとんど信じない、そういう悪癖(笑)がありますので、まして世論調査とか、その動向とか、一時のふらついたものは、自身の判断の基準にはおきません。永いスパーンで評価する、判断する、それを何より心掛けていますね。よく「21世紀人」ならば、どう現在を分析するのか、それに堪えられる議論を大事にしています。多様な事象に対する総合的な俯瞰力が問われる、そう思っていますよ。山本夏彦ではないですが、政治家はもとより、評論家も、一時(いっとき)評価がのぼって10年、後は下って10年という、小林秀雄の「さまざまな意匠」ではないですが、軽薄な部類にはなるのか、それが見分けられるかは自信が全くないですが、その姿勢は自分に強く課そうと思っています。地方の旧き良き伝統、文化、美意識が、街場保守の流行りの議論を超えるのではないかとも、同時に思っています。
 ◎印、また始めましょうかなあ。

 ◎ どういうわけか、競馬関係のスパムメールが多いが、どうなっているのでしょう(笑)。







     本の愛欲文学





 気がついてみると、渡辺淳一の小説はほとんど読んでいる。『失楽園』以来の読書になる。
 いつの頃か、大人の恋愛をモチーフにした小説へと集約している。永井荷風や吉行淳之介を愛好しているせいか、いつも物足りなさは感じてはいた。
 ストーリーは一周、性描写は二周遅れというのが、この大作家のコンセプトで、その距離感、間合いを心得ていると、漠然と評価していた。ために社会的に受け入られやすさにつうじる。その格調のある作風が、女性を中心に幅広い愛読者を抱え、ベストセラーを必ず射止めることにつながっていると、そう思っていた。
 新聞の連載小説の名手で、しかも長編小説でも文体が乱れることがない。過不足なく、バランスを心得ていて、それを保つ体調、精神力が秀でているということであろう。
 そのためか話題を集め、テレビドラマ化、映画化になりやすい。
 老人の性愛を取り組んだ、主要地方紙(東京新聞、中日新聞他)で連載した『エ・アロール それがどうしたの』(角川書店 2003年刊)は、毛筆での著名、押印入りの初版で読んだ。東京の中心部、銀座、京橋近くの資産家高齢者向けの豪華老人ホームが舞台である。灰になるまで燃え尽きることのない愛欲を、抑制あるストーリーで描いている。好みではないが、一気には読ませる。
 きわどい情死、濃密な官能描写で、日経新聞連載の『愛の流刑地』上下2冊(幻冬舎 2006年刊)は、限りなく永井、吉行の世界に迫っている。リアリティが異臭を感じさせないのは、大作家の面目躍如である。銀座の文壇バーというのはいまもあるのだろうか。ぼくの若い頃は吉行が、氏が遠のいてからは、渡辺淳一がホステスによくもてた。吉行のように元手、授業料をかけたという話は聞かない。官能描写を大きく崩さないのが、究極は外さずに描く。ただ、読後感が最高であった。





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Last updated 2011/10/24 11:57:00 AM
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2011/07/27

再録瞑想曲 5  (16)
[ 読書 ]  

 新規公開、それこそ意固地(笑)になってしていないのではないですよ。詳しくは、それこそ偉大な(笑)サーチエンジンで「フラフラ賢夫人の国際交流」という記事で書かれていますので参照してください。

 電子書籍、来8月から楽天市場でも本格参入するそうですよ。全容はそのうち同社から詳しく発表されるでしょう。米国とはちがい、日本は身近に書店が数多くあり、そのためか、その普及がなかなか進展しないというのが実情です。しかし、ハードが先か、ソフトが先か、コロンブスの卵ではないですが、それが絡み合いながら一気に普及する時期が、必ずや来るだろうと思っています。

 政治、時流ブログ、菅直人の退陣時期が話題の柱になっていますが、なかなかの二枚腰、それにどのように、どのような体制に替えるべきか、具体性がないのがぼくには弱いように思えますね。骨の太い議論もありますが、各党の思惑がまだまだ曖昧模糊、さらに政局化しそうな勢いです。強いリーダーシップ、これは日本人の政治文化にはなじみません。このあたりを整理した論議がまたれますね。原発、東日本大震災、問題は複雑多岐にわたります。原発は廃棄する方向性については、当然のようにも思えますが、それとて簡単な道のりじゃないでしょ。太陽光など、代替エネルギー、総力を挙げて新技術の開発が進行するでしょう。ますます、ツイッターへのカウンターパートナーになるべき、このブログの動き、興味がつきませんね。






     本の仏教考




 一神教の原理主義、その聖典を重んじる欧米、ユダヤ、イスラム社会が、日本人にはすんなりと腑に落ちることはない。日々の日常、生活まで規定していることも、その実態を知性で分析はできても、それがどのような宗教心、精神構造かは理解しがたい。
 日本は何でも受け入れているようにみえても、自然と自家薬籠化して、日本の多神教に吸い込んでしまう。墓は家単位、それも血族だけに固執はしない。姓による源流意識も低いが、儒教的に位牌があり、祖先信仰である。だが、それは仏教のなかに吸収されている。
 更に古層には自然神があり、死者の神格化もする。ごく当たり前のように包み込み、仏教もそうなっている。誰も仏教の経典を日々、生活のなかに溶け込ませることもなければ、どういう教典があるのかも、網羅して理解しているのは宗教関係者しかいないのではないか。
 これらをすべて東洋精神と、一括りにすることも、体系として理解することもできない。それが幻想であるのも多くは知っている。
 だからといって信仰心に篤くないかというと、そういうことでも絶対にない。絶対化することを受け入れられないし、仏教でいう無常観も、空虚観も漠然としていてもわかっている。先にふれた、桶谷秀昭『日本人の遺訓』ではないが、古代から暗黙に通底している、美意識、潔(いさぎよ)さの日本的精神構造もある。
 著名な宗教史学者が、少子高齢化する現代社会の親捨て、子捨てを念頭において、一書を著した。山折哲雄『ブッダは、なぜ子を捨てたか』(集英社新書 2006年刊)で、仏教の誕生時点、その原点を考えさせながら読んだ。子も家族も捨て、定住せずに、ひたすら悟り、解脱を目指したものは何だったのかを、自身も読者と共に問いなおす。日本に伝来し日本化した仏教ではない。それとの比較もするが、それぞれの風土もあり、時に応じた煩悩もあり、その変質は当然と流す。だから本書は学問ではない。知識の集積でもない。血の繋がりとは何か、その一点にこだわっている。だからこそ、現代の都市化した社会が蔭のように浮かび上がってくる。こういう哲学につうじる時間をもつのも、深い部分をやや考察できたようで、貴重に感じていた。推薦。











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Last updated 2011/07/27 10:10:17 AM
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2011/05/22

再録瞑想曲 4  (78)
[ 読書 ]  

 アイパッド2の発売で、電子書籍の期待は否が応でも高まりますよね。水面下では着々と、その本、雑誌類のコンテンツが開発の余念がない、再三再四、指摘してきたとおりです。いよいよ夏から秋にかけて、その本番を迎えるのではないかというのが、いまのところのぼくの判断です。
 政治、時流ブログ、じょじょに元の活性化を取り戻しつつありますね。新しい書き手も増え始めています。中心の話題は、東電の原子力発電、それをどう捉えていけばよいのか、猫の目のように変わる同社の発表に批判がありますね。その一方、総理大臣、菅直人、民主党政権の初期対応のいい加減さ、政局化するような悪意、つまり自己保身ですよ。身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、その格言とはかけ離れ、これだけの大震災にしては、それとは遠い対応ではないでしょうか。付け焼き刃はここでも表面化していますね。さて、どうなるか、ますます目が離せません。
 ◎印追加、そろそろ考えないといけませんね(笑)。





     本の米国史





 同盟国アメリカのことを知らない人の方が多い。
 在米生活のながい阿川尚之(前米国公使・慶応大法学部教授 父は阿川弘之、妹は阿川佐和子)なら都会も田舎も、北部も南部も、政治も文化も、宗教、人種の坩堝の社会も、そしてその国の歴史にも詳しいし、その論説に信頼をおいてしまう。筋金入りの親米家ということもわかる。先の「本の腹黒さ」で取り上げた、日下公人・高山正之『日本はどれほどいい国か「何度でも言う、世界はみんな腹黒い」』の中で、その訴訟社会の悪辣さを高山氏が批判したのに対し、それに強く反論を加えたとされるA教授が氏であることは推察できる。
 読書人に限っても、米国史となると余程の歴史好きの以外、関心をもたれているとはとても思えない。10冊あまり読んでいるが、自身も知識として満足のいく水準にはない。
 日本の自立論の中で日下公人が参考文献に上げられていた、以前に中公新書の物語風歴史シリーズの一冊『物語アメリカの歴史』を読んでいる、日本女子大名誉教授、猿谷要『検証アメリカ500年の物語』(平凡社ライブラリー 2004年刊)は、なかなかの良書である。米国建国以来2百年あまり、入植あたりからの歴史書ならばごく普通である。が、本書は前著とはちがい、500年史でコロンブスのアメリカ大陸発見、その後のスペインによる過酷、残虐な収奪から語られる。当然、北米での原住民のそれにもふれられるし、領土拡張の陰謀も取り上げられる。ヨーロッパ世界との時代時代の関わりも、その背景も明らかにする。そしてなにより優れているのは、日本のどういう時代と時を同じくするかを示す。当然、日本との関係史も登場してくる。同時代性の俯瞰がなされているのは、おそらく類書は見あたらないのではないか。そしてイラク戦争まで、その長い歴史の一齣(ひとこま)として語り、今後の米国の行く末をも暗示する。
 これを日本と東アジアの歴史でもなされなければならないことである。あまりにも日本の歴史学会、細切れに細分化され、通史のもつ意味合い、俯瞰力を失っている。だから、いまだにわけのわからない論議ばかり、十年一日のごとくなされている。極端にいえば、そんなことはもうどうでもいいことで、この点では戦前の研究の方が明らかにまさっていたのではないか。日本の歴史学者にはどだいできない知的挑戦かもしれない。
 本書、末筆ながら、充実感のある文庫版の大著であり、胸を張って推薦したい。





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Last updated 2011/11/03 4:36:26 PM
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2011/05/13

再録瞑想曲 3
[ 読書 ]  

 新発売のアイパッド2、もちろん電子書籍のためだけにあるのではないですよね。多種多様な機能が網羅されていますが、ぼくの関心はその一点にあります。どのような使い勝手になって、この本や雑誌にふれ、読むことができるのか、その期待はふくらむばかりですね。これが時代の流れだからです。
 政治、時流ブログ、東日本大震災のせいか、低調だと前回も指摘してきました。数ある中で、敵失というか、政権与党の民主党、その内部分裂を待つような議論も見られますが、ぼくには納得がいきませんね。真正面からの論の取り組み、つまり、いかに保守が保守たりえ、それにどう対応するか、そこが問われるんじゃないでしょうか。大連立、部分連合、参院のねじれの中で、あれこれ論じられていますが、その基本が、そこにあるからだと思うからです。下記の本、陰謀術数ばかりがまかり通ってはほしくないですね。
 追加記事の◎印は、忘れた頃にやってきますよ(笑)。





     本の陰謀術数




 冷戦時代、旧ソ連のインテリジェンス、秘密文書が公開されはじめたと、以前に書いたことがある。歴史的事実と動かしがたく認識していたことも、実はそうではないということもわかった。日本の近代史に関することでは、満蒙国境でのノモンハン事件、関東軍が一方的敗北に終わったとされていたのが、ソ連軍もそれに近いか、それ以上の打撃を受けていたことがわかった。
 西側のその関係の文書は法的な年数が過ぎると、ことの重要性に応じて公開されている。ドイツのそれは連合国側で早期に明らかにされてはいた。特に対独戦での米国の秘密作戦の数々は、インテリジェンスとは何かの奥深い暗部を含め、いまでは知ることができる。
 そのような軍事情報に精通している、何度か取り上げたことのある、神戸大名誉教授、吉田一彦『CIAを創った男ウィリアム・ドノバン』(PHP文庫・絶版)を読んだ。その対独戦で精力的にアメリカの情報機関の基礎を創り、戦略的局面を有利に導き、局地戦でも有効な対応をし、その超人的な活躍したウィリアム・ドノバンの記録である。いまも全世界にもうらされている筈のCIAへと導いた。近代戦でのインテリジェンスの重要性を見事にしめす戦果である。日本にも戦前、優秀な情報活動があり、それなりの情報戦で渡り合っていた。しかし、記録はほとんど残ってはいない。敗戦時に自身で焼却された。ただ暗号が解読されていることにあまりにも無頓着で、特に帝国海軍の失態は信じられない。
 いまもインテリジェンスが国際政治、国際関係でそれなりの存在感がある、それが動かしがたい事実である。その活きた教科書として、本書は一定以上の役割を果たせそうであるが、残念ながら古書で求める以外に方法はない。ただ、新刊で同社から『知られざるインテリジェンスの世界 世界を動かす智恵の戦い』が発売されたばかりなので、興味の向きにはそちらを読んでみたらよいかもしれない。いずれは読んでみるつもりである。





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Last updated 2011/05/14 5:07:32 AM
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2011/04/22

再録瞑想曲 2  (36)
[ 読書 ]  

 ツイッターに押され気味のブログですが、電子書籍、これを読みながら、すぐにも感想というか、意見などを、その場で「ツイッター」で書き込めるようになるかもしれませんよ。「これはいい、☆4つ」とか「期待はずれ、ここが甘い」とか、瞬時に多くの読書好きに発信されるかもしれませんね。それが正確か、その判断は別問題ですが。
 時流に流されずに、大局を読み切る、そういう方針で「時流、政治ブログ」巡りを続けてはいますが、やはり、と、いうか、今回の「東日本大震災」の影響が大きくて、まだまだ低調だし、さまざまな政治の動き、その情報が飛び交っている、そういうところでしょうか。そういうときにこそ、手前味噌ですが、何冊かの読書で冷静さを担保する方がよいかもしれませんね。
 フラフラ賢夫人(笑)の例のダンス(笑)の合間に、パソコンでの書類作りにあけくれ、国際交流ボランティアの総会も終わり、一安心というところですね。
 ケースバイケースで◎印の従来の方法、追加するかもしれませんよ。





     本の経済予測




 著名エコノミスト、有力シンクタンクが毎年、この時期になると来年の経済予測本が出版される。先に現下の世界同時株安、米国のサブプライム問題、経済の失速、原油や大豆などの商品市況の大変動、彼らがそう遠くない過去にどう捉えていたのか検討を加えたことがある。
 今回は経済紙といえば日経新聞、その一昨年の予測を取り上げる。
 この問題は昨年8月頃からはじまったから、それは直近になり、当然、同紙は翌夏の経済をどう読んでいたのかが、最大の関心事になる。
 これらの経済予測、当たったためしがないと、いつも揶揄することを常としている。専門家が当たらないものが、経済に関心があり、若干の知識の蓄積があったとしても、素人に毛が生えた程度のぼくの予測など、何ほどの値もないことは重々承知している。
 いつもはそういう予測よりは経済史を紐解いた方が、つまり歴史に学んだ方が役立つと言いつづけている。昨年の8月から数えて、全治3年というのが見立てであるが、その経験則が今回は自信がない。範囲が全世界に及び、経済的傷口が深すぎるからである。来年の夏頃からは、グローバルでの対応が本格化するのではないかとは思っている。その効果の兆しが見えはじめるのが同じく来年末になるのではないか。アングロサクソンのことだから、なんでもあり、なんでもする、そう思っているが、まさか世界戦争にはなるまい。
 その本、日本経済新聞社編『日経大予測 2007年版』(同紙 2006年刊)、お見事、大外れである。一から十まで外れまくっている。新聞社らしく非常に細かな分野ごとに分析してはいるが、木を見て森を見ずどころか、全員、坊主頭になれといいたくなる。
 今年の本もおそらく保身に奔りまくり、悲観論一辺倒になるのではないか。緊急の経済書もみな同じ類だろう。
 自動車が売れないのではない。買いたいがファイナンスがつかないだけである。そのために経済が更に悪化し、更に売れなくなり、信用収縮に歯止めがかからない、その悪循環に入っているだけである。石油が暴落しても、燃費のよい低価格車が出ても、それだけでは止まらない。ファイナンスの悪化が底を打ち、上向きはじめるのがいつか、雇用が回復基調になるのがいつか、その処方箋が来年早々に第一弾が示されるのは確かである。効く、効かないは先の述べたとおりである。この経済の方程式、きわめて難解複雑になることだけは確かである。





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Last updated 2011/04/23 5:03:48 AM
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2011/04/02

写真点描・本別公園義経伝説 15  (54)
[ 点描 ]  

本別15.jpg

 これでこの「本別公園義経伝説」の最後の写真になります。ごく有りふれたところだったというのが、第一印象かなあ。
 写真点描、本シリーズをもって、取り敢えずはいったん、中締めとします。この小旅行では、まだ2クールあまりあるし、画像処理はしています。でも、諸事情から、そうしますので、またの再会を楽しみにしてください。



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Last updated 2011/04/03 5:04:19 AM
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