第6回「青森県将棋まつり」では詰将棋コーナーを担当した。初回からずっと担当しているが、独りの趣味の世界のことだけに、自作を見てもらう機会は貴重だ。それにしても、世間にはいろいろな人がいるものだ。解答用紙と引き替えに参加賞のジュースを「差し上げる」わけだが、「子どもが欲しがってるので一本貰えませんか?」と言ってくるお母さんなんかはまだ可愛い方で、中には一手詰を一題だけ解いて「じゃ貰ってくよー」と宣う御仁さえもある。その人は立派な有段者なのだが、将棋の力と人間性とは関係がない事を思い知らされ、哀しい気持ちに。「解かなくても良いから初めから呉れと言えよ」「ワタシなら自分で買いますがねえ」と皮肉の一つも言いたい気持ちを抑えて、(まあ決めは決めだからな)と、結局は笑って渡してあげることになる。
いわゆる「勘違いしている」「お里が知れる」「呉れるというなら何でも貰う」「タダが一番」「人生は損得勘定」「相手の事よりもまず自分」「他人の物は自分の物」という人たちなのだが、果たして自分はそんなことしてないだろうなあ。否、ワタシにだって欲しい物はたくさんある。しかしここは、将棋まつりの会場なのだ。「良い詰将棋だねえ」「解けたー!」という感想や「これ、余詰ですよね」という厳しい指摘を呉れたらいいのに。そういうやりとりが楽しいから、やり繰りして準備をしているのにねえ。
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Last updated
2020年06月17日 18時56分59秒
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