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turbo717's Activity 

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新しい第九

第九_story(37) 2005.12.18

この冬一番の寒気!

東京は最高気温5°、寒風吹きすさぶ寒い1日。
夕焼けに、丹沢山系の稜線がくっきり。夜空は、満天の星。


今日2005.12.18(日)は、待ちに待った第九 演奏会でした。
『 府中「第九」2005 』演奏会です。

指揮 森口真司  ソプラノ:半田 美和子(Handa Miwako)さん メゾソプラノ:手嶋眞佐子(Teshima Masako)さん テノール:望月哲也(Mochizuki Tetsuya)さん バリトン:青山 貴(Aoyama Takashi)さん。
合唱は、府中「第九」2005合唱団です。
管弦楽は、府中市民交響楽団です。


daiku


府中市民交響楽団については、次のような第九の歴史を持ちます。
1984年 指揮:守谷 弘,1986年 指揮:堤 俊作,1988年 指揮:石丸 寛,1990年 指揮:山本 直純,1992年 指揮:大町 陽一郎,1995年 指揮:石丸 寛,1997年 指揮:沼尻 竜典,1999年 指揮:十束 尚宏,2001年 指揮:金 洪才,2003年 指揮:上野 正博に続いて11回目の第九。
今回は、1800席が満席でした。印象では、最も「神」に近づいた演奏会になったのでは・・と感じました。

理由は、リハーサルで合唱が一発で決めていたこと。本番でも実力を遺憾なく発揮。独唱も、声に張りがあり輝いていた。指揮:全体的に、ベートーベン本来の解釈で、淡々と楽譜に忠実に。曲本来の意味を解釈し、エピソードも交え、団員にうまく伝えたため・・などなど カナ。


絵は、第九の模様。
合唱では、全国制覇で有名な、都立 府中西高等学校の合唱部の学生も参加。

第九の4楽章を少し解説しますと、
バリトン独唱が入るまでの215小節は管楽器のみ演奏ですが、
この部分が、歓喜を表現するための音を捜している部分です。

管楽器・・歓喜を表す内容はこれか?
  チェロとコントラバス・・いや 違う!

この会話が連続して交わされた後、第1楽章の響き基づく再度の問いかけ・・・これも、
チェロとコントラバス・・いや 違う!と応えます。

第2楽章の主題による問いかけ・・いやまだ違うと応えます。
第3楽章のテーマをもとにした問いかけ・・疑念のCes音を皮切りに徐々に否定で応えます。
第4楽章のテーマによる問いかけ・・ここでやっと「おおそれだ」と応えそうな返事。まだまだ。
チェロとコントラバスによる24小節、ヴィオラとファゴットによる24小節、・・楽器が次第に増えて行き、オーケストラ全体へと展開されます。
215小節はこんな感じで展開されます。

待っていましたと バリトンがO Freude (お-! 友よ!)を歌い上げます。

事典
第九の「歓喜に寄す」の部分

上記の文章に続きます。
(Bariton solo)O Freunde, nicht diese Tone !sondern last uns angenehmere anstimmen, und freudenvollere.
(お-!、友よ! このような調べではない!そんな調べより、もっと心地よく歌い始めよう、喜びに満ちて。)

ここでも最初は否定されています。

歓喜の調はこのあとから始まります。
シラーの「歓喜に寄す」の詩を取っています。

バリトン
Freude, schoner Gotterfunken,Tochter aus Elysium,Wir betreten feuertrunken, Himmlische, dein Heiligtum!
*Deine Zauber binden wieder, was die Mode streng geteilt;alle Menshen werden Bruder, wo dein sanfter Flugel weilt.*


歓喜よ、美しき神々の煌めきよ、エリジウム(楽土)から来た娘よ、我等は炎のような情熱に酔って天空の彼方、貴方の聖地に踏み入る!
*貴方の御力により、時の流れで容赦なく分け隔たれたものは、再び一つとなる。全ての人々は貴方の柔らかな翼のもとで兄弟になる。*

合唱   上記の*  *の部分を歌い上げます。
*Deine Zauber binden wieder, was die Mode streng geteilt;alle Menshen werden Bruder, wo dein sanfter Flugel weilt.*


この後はソプラノ、アルト、テノール、バリトンの独唱者によって歌われ、その後半が合唱により、呼応されるように繰り返されます


このように、独唱、合唱、オケによるコラボレーションの極致へと展開されます。

大いに楽しんでください。



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