■ 日はまた昇る (ハヤカワepi文庫) / 原タイトル:THE SUN ALSO RISES (文庫) / アーネスト・ヘ...
「先生、おられますか?」
「おお、なんじゃ、先生って言うのは、いいかげんに、やめてよ。」
「先生。 おみやげです。」
「おおっ! カステラね!」
「久しぶりに、一局、やりますか?」
「今、お茶をいれてくるから、」
「それじゃ、用意をしてますね。」
こうして、将棋が始まった。
「ところで、前回の記事で、疑問に思う所があるんですけど、」
「日本史のヤツ?」
「ええ、そうなんですが、縄文時代に、縄文海進で、今より、5メートルも水位が高かったと言う事で、これが、太平洋上に在った大陸が沈んだ為と言われましたが、ええー。」
「ああ、それね。 それで?」
■ 英語文庫 73【まとめ買いで最大15倍!5月15日23:59まで】老人と海/アーネスト・ヘミングウェイ
「その水位が、下がった原因は、日本海が、暖流の影響で水蒸気が発生しやすくなり、雨雲が発生して、それが、シベリアや、東北に雪を降らせた為に・・・、」
「要するに、5メートル分の水位に相当する海水が、シベリアの永久凍土や、極地の氷山になったと言う訳じゃ、」
「しかしですよ。 先生の説じゃ、地球温暖化は、二酸化炭素ではなく、大陸の沈没によって生じた太平洋の海の面積の拡大による、
暖流の発生によるものと書かれましたよね。」
「確かに、そうじゃ。 飛車で、金をいただくか。」
「ああ、やられましたね。 それじゃ、しょうがないから、銀を動かすしかないですね。 ああ、そう、そう、その暖流によって、シベリアが氷に覆われ、極地に氷山が形成されたなら、なぜ、現在、地球温暖化になるんですか?」
「なかなか、いい所に気付いたな。 それはね。 大局的には、7000年前には、地球そのものが、今より、冷たかったからじゃよ。」
「それは、どう言う事ですか?」
「簡単な話、
赤道にも、まだ、氷河が存在したのじゃ、例えば、今、現在でも、アフリカのキリマンジェロの山頂には、万年雪が存在する。」
■ キリマンジャロの雪 角川文庫 改版 / アーネスト・ヘミングウェイ 【文庫】
「それ、この前、融けたとか言うニュースがありませんでした。」
「そりゃ、知らんが、とにかく、それが原因の一つだと思うのじゃが、もう一つ、暖流は、日本海ばかりでなく、世界に発生していたはずで、その海水の暖かさが、極地の氷を徐々に融かして行ったと思われるね。」
「つまり、地上に雪が降り積もっても、海中で氷が融かされて行った訳ですね。」
「王手じゃ、」
「ちょっと、待って下さい。」
「よーく、考えて、さしてくださいよ。 お茶をもう一杯いれてくるから。 このカステラ、うまいね。」
「高かったんですよ。」
「魔法瓶と、キュウスを持ってくるからね。」
「いや、どうも。」
■ 海流のなかの島々 上巻 新潮文庫 改版 / アーネスト・ヘミングウェイ 【文庫】