家庭向け貨物宅配サービス「宅急便」を考案したことで知られる、
ヤマト運輸元社長の小倉昌男氏が亡くなって４年ぐらいになります。
（享年８０歳）
20年近く前、経営者向けのサミナーや交流会を運営する会社で仕事
をしていたことがあって、講演者としてお迎えしたことがあるのを
思い出しました。
このセミナーですが、元祖便利屋の右近勝吉氏とのコラボレーション
企画でした。たまたま小倉社長とはご近所付き合いだそうで、セミナー
後の交流会も盛り上がった記憶があります。
金融コンサルタントの木村剛氏は、「あれだけ官が強い時代の中で、
民の創意工夫を生かし、自助自立した経営の確立に向けて闘われ、
実際に世の中を変えた」と、最大限の賛辞でその死を惜しんでいま
した。（フィジサンケイ・ビジナスアイ 2006.7.1）
永田町は郵政民営化法案で揉めましたが、この流れにも、ある意味
大きな役割を果たされたのだと私は思っています。
それまでは郵便事業に関する規制は厳しく、なかなか民間が入り込
む余地は無かったからです。
ヤマトの宅配サービスに刺激され生まれたのが"ゆうぱっく"で、
そのことには逆にエールを送っておられました。
さて、国は今８００兆円に迫る借金をかかえています。
税金もそうですが、郵便貯金を使って投資された事業のことを考え
るとぞっとします。
でも私達の先輩達は、もっと大変な時代をのりきってきたのです。
明治維新然り、太平洋戦争敗戦然りです。
そして間違いなく、私達はそのＤＮＡを引き継いでいます。
今私達に必要なのは、一人ひとりが自助自立の精神で、自分の人生
を生きることです。
横浜の中田市長が「一人ひとりが依存体質から脱却しなければなら
ない」というようなことを言っていました。
その通りだと思います。
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