3月29日、大阪の長居陸上競技場で開催されるチャリティマッチの日本代表メンバーが発表になった。試合の名称は「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ がんばろうニッポン!」。モンテネグロ戦、ニュージーランド戦と、二つの国際親善試合が中止になって。ニュージーランドとのチャリティマッチも中止となって。いろいろあったけれど。ようやく、日本代表の試合の試合が見られる。選出されたメンバーは、以下の通り。

GK：
川島永嗣（リールス／ベルギー）★
西川周作（サンフレッチェ広島）
東口順昭（アルビレックス新潟）

DF：
伊野波雅彦（鹿島アントラーズ）
岩政大樹（鹿島アントラーズ）
槙野智章（ケルン／ドイツ）★
長友佑都（インテル／イタリア）★
内田篤人（シャルケ04／ドイツ）★
森脇良太（サンフレッチェ広島）
今野泰幸（FC東京）
吉田麻也（VVV／オランダ）★
栗原勇蔵（横浜Ｆ・マリノス）

MF：
遠藤保仁（ガンバ大阪）
細貝萌（アウクスブルク／ドイツ）★
柏木陽介（浦和レッズ）
長谷部誠（ボルフスブルク／ドイツ）★
阿部勇樹（レスター／イングランド）★
本田拓也（鹿島アントラーズ）

FW：
松井大輔（グルノーブル／フランス）★
岡崎慎司（シュツットガルト／ドイツ）★
家長昭博（マジョルカ／スペイン）★
前田遼一（ジュビロ磐田）
藤本淳吾（名古屋グランパス）
本田圭佑（CSCAモスクワ／ロシア）★
李忠成（サンフレッチェ広島）
乾貴士（セレッソ大阪）

　★印の選手は、所属クラブと交渉中。国際Aマッチではないので、ヨーロッパのクラブには選手供出の義務はない。だが、難色を示すクラブは出ていないそうで。ヨーロッパのクラブに所属する12人とは、すでに電話で連絡を取って、全員から出場を快諾する返事をもらっているという。

　アジア杯の優勝メンバーが21人、海外組が12人。アジアカップのメンバーと比較すると。外れたのは、権田修一（FC東京）、永田充（浦和rレッズ）、酒井高徳（アルビレックス新潟）、香川真司（ドルトムント）。新たに加わったのは、東口順昭、栗原勇蔵、阿部勇樹、家長昭博、乾貴士。東口は、代表初招集。10番は家永が付けるという。

　選ばれたのは、全部で26名。1試合のためにこれだけのメンバーを選ぶというのは異例。おそらく、ザッケローニ監督には単なるチャリティーマッチという気持ちはないらしい。26名というのは、仮に故障者が出ても、紅白戦ができるメンバー選出。選手たちは、26日に大阪に集合。試合前日まで3日間のトレーニングを行なう。

　「大きく被害を受けた地域の方々、被災者の方々への支援をみんなでしたい。日本全体で一丸となって復興への第一歩を踏み出したい。これまでと同様に高いモチベーションを保ち、全力で試合に臨む。日本というすばらしい国を代表するにふさわしい試合にしたい」という、ザッケローニ監督のコメント。イタリアでは、日本に在留するイタリア人の帰国を勧告しているそうだけど。ザッケローニ監督は、熱い男だ。

　対戦するJリーグ選抜のチーム名は、「Jリーグ TEAM AS ONE」。このチーム名は、今後の支援活動のスローガンとしても使われる。スローガンは、「チカラをひとつに。-TEAM AS ONE-」Jリーグ選抜のメンバーは、22日に発表予定。

　Jリーグ選抜には、できれば、小笠原満男を呼んでもらいたいもの。母校は、岩手県大船渡市の県立大船渡高校。奥さんは、岩手県陸前高田市の出身。どちらも今回の震災で大きな被害を受けた場所。被災地にまで自ら足を運んで、避難所の人たちを励ましたという。小笠原は、まさに地元のヒーロー。所属する鹿島アントラーズは、無期限の活動停止中。そんな彼が活躍すれば、岩手県や茨城県の人たちはどれだけ喜ぶことだろう。

　大震災の後の、最初のサッカーの試合。最初の日本代表の試合。たかがサッカーの試合だけど。この試合が、復興への第一歩となってほしい。がんばろうニッポン。