|
カテゴリ:学習者のはなし
「レッスンの流れは全てMさん(学習者)が仕切っています」
英国人男性Mさんを担当する前に、同僚の教師からの引き継ぎのメールに書いてあった。 (このメールがなければMさんの仕切りぐせにムッとしたにちがいない) レッスンにいってみると、なるほどその通り。至って紳士的で無邪気な人なのだが、 ”あなたは教えて欲しいことに答えてくれ”というスタイルなのだ。 目下の目標は「日本語能力試験2級合格」 ”文法は自分で勉強できる”と言い切ったので、過去問の聴解と読解の問題をやっている。 Mさんは自分のやりたい方法で勉強をしたいらしく、そのやり方には口出しできない雰囲気。 ・・・が読解は電子辞書を片手に一言一句調べながら読み、わからない場合のみ質問してくる。 聴解は聞き取れない言葉があるとテープを自分で止めたり再生したりして、わからない場合質問。 読解も聴解も、内容を予測することが大切だと伝えているのですが・・・ 学習者それぞれ”こんな先生がいい””こんなレッスン受けたい”というニーズがあるだろう。 Mさんのニーズは・・・辞書にない単語の説明とテープで聞き取れない箇所の再生マシーン? Mさんはニュースで聞くような語彙はよく知っているが、週末の出来事のような普通の会話をすると書き言葉やカタイ表現が沢山入っていて、まるでレポートを読んでいるようだ。 本人の望むレッスンになっているかもしれないが、会話力が上達しているとはいえない。 「センセー、この単語とこの単語は同じ意味ではないか?」 (まるで殿と女中?) しかし、もうすぐ日本語能力試験です 読解はスピードアップしているし、聴解も正解率が上がりましたね!と褒めたら、 「ほんとうですか!?」とにっこり もしかして、最後のフィードバック(褒め言葉)を聞くために、出張レッスンを頼んでるの? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[学習者のはなし] カテゴリの最新記事
|