どきどきキャンプ
運命という言葉で、自分の人生になんらかの必然性を持たせて記憶の連続性に価値があるように判断するのは、少しはずかしいことであるかもしれませんが現在は「演劇」という世界が重く立ちはだかっています。だから日常でも蜷川幸雄のCMが流れれば、食いついてしまうんです。そんなとき『レッドカーペット』をはじめて見たら審査員に宮本亜門がきてて、「お、演出家ならお笑いをどんな風にみるのか。自分も演劇のように、お笑いをみてみよう」と決断した。正直、お笑い芸人には、すごい演劇のポテンシャルが秘められているんじゃないかとビビルぐらいマジにみたら、あなどれません。「平成ノブシコブシ」の芸なんか、ちょっと考えてみてしまう。だけど、そんな中で一際バカなテンションでとくにパッとしない外見ながらも芸のキレが分かりやすく鋭い「どきどきキャンプ」には胸おどらされるようにワクワクした。『24』のジャックバウアーのモノマネは正直だれでもできそう、ですが「どきどきキャンプ」がみつけたジャックバウアーの呼吸は非常におもしろい!ファンのひとがいたら申し訳ないんですが、彼らは二流だと思う。強烈な個性もないがゆえに芸で勝負することが肌にしみついた最先端の二流。だからこそ汗かいてがんばってくれそう!無名性が残る顔つきだからこそ、状況に応じてモノマネを変えていくさま。マンガでたとえると『銀魂』のようなコンビ!